AC-2808の活用

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 KWM-380の電源部は発熱が大きく、夏に長時間運用すると筺体の上部が触れないくらいに暑くなる。この状態は古い機械にとって好ましくはないので、音の静かなDCブック型FANを上部に置き冷却をしていた。
 片やKWM-380のアクセサリーとして、RTTY等のヘビーデューティーな運用をするときに使用するBlower Kit AC-2808があるが、これに使われているブック型FANはパワフルであるが物凄い音がし、使用に耐えないのでお蔵入りをしていた(大半の所有者は同様だと思う)。
 前記のDCブック型FANは使うときにコンセントに挿す必要があり不便なこともあり、AC-2808に組み込む事とした。

 
1.DC電源をどう供給するか

 DCブック型FANの電源はACアダプターを使用している。これを使用時に都度コンセントに挿す必要が無いようにAC-2808の内部に組み込みKWM-380の電源と連動させる。KWM-380にはAC-2808を連動してON/OFFできる端子が6ピンの電源端子の一部にアサインされている。

 使用していたACアダプターはサイズが大きくAC-2808には組み込めなかった。代替品として秋月等で売っている小さなスイッチング電源を買えばよいが、携帯電話充電器が沢山余っていたので、これを活用する事とした。携帯電話充電器は出力がDC5V〜6Vなので、2台直列に接続して使用する。 

AC-2808の内部


 
2.ACアダプターの選択

  電源電圧がAC115Vなので、ユニバーサルタイプの充電器を選択する。最近の充電器の殆どは一次側の電圧がAC100V〜AC240Vなので問題はない。

 2次側の電圧/電流容量は大半がDC5V〜6V/約700mAで、私の選択した物も1台はDC5V/700mA、もう1台はDC6V/650mAであった。これを直列に接続する。

 ACアダプターの直列接続で注意すべき点は、一次側のグランドと二次側のグランドが共通になっている物は使わないこと。共通グランドとなっている物を直列接続にすると、入出力ないしは出力の+−がループになりショートし、ACアダプターを壊す。但し、携帯電話充電器は安全対策の為に共通グランドは使っておらず、この問題は無い様である。

AC-2808に組み込む部品


 
3.組み込み

 組み込みは単純な工作作業で難しいところは無い。AC側にフェライトコアで作ったノイズフィルタを念のために入れておいた。なお、電源連動する電源端子のピンアサインはDave,AA9TTのマニュアルのページに掲載されている「KWM_380_AC_2808_Blower_Kit_P2.pdf」を参照すると良い。


 FANの音は国内のトランシーバ同程度なので特に問題にはなっていない。 

完成したAC-2808