スロヴァキア:民俗楽器とダンスの旅 '98 -4-
* コブリーチェクさんと民俗楽器 * |
会場で出会ったジャーナリストのルスコさんに
コブリーチェクさんを紹介してもらい、
私のために小さなフヤラを選んでくれるようにお願いしました。
通常のものは1m50~70cmほどあり、
それでは指が届かず穴も押さえられないし、
押さえられたとしても今度は吹き口に口が届きません。
コブリーチェクさんは美しい絵柄の
長さが120cmくらいのものを選んで下さいました。
大きいフヤラを買うつもりでいた私は、予算が余ったので、
ドヴォイカと呼ばれる笛も求めました。
ドヴォイカは二つ管のある笛です。
1本は穴がなく1つの音しか出ない管で、もう1本は普通のリコーダー。
この2管を同時に鳴らして演奏します。
民族楽器作りの名人、Tibor Koblicekさん。 左:羊飼いが持っていという楽器 fujara(フヤラ) 右:二つ管のある dvojacka(ドヴォヤチカ) |
野外劇場でステージに上がるのは地元の舞踊団、子供たちの舞踊団のほか、
チェコ、ハンガリー、ルーマニアやポーランド、ウクライナ
などから招待されて来た舞踊団です。
中にはNadeje(希望)というフランス人の舞踊団で、
スロヴァキアのダンスにすっかり魅せられ、歌も踊りもマスターしたという
筋金入りのスロヴァキア・ファンがいました。
彼らはかなり有名らしく、会場からはさかんな声援と拍手が送られていました。
ツィンバロン:4本の脚のテーブル状
ダンスグループ Partizan のもの。
楽団の家族と舞踊団の女の子たち
子供たちのステージ。
男の子が始まりの合図をフヤラで吹いている。
地元の舞踊囲ウルサテツとパルチザンの
それぞれ創立35周年、40周年を祝うステージでは、
OBの人たちも呼び出され、日常の洋服のまま踊りました。
男女とも衰えを見せない足さばきに会場はおおいに湧きました。
長年の念額であったフヤラも手にし、
願っていれば与えられるということでしょうか、
思いがけず何度もフヤラの演奏を聴くことができ、大満足です。
ルスコ氏のはからいでスタッフ・オンリーの場所にも入れて、
ダンサーたちの写真を近くで撮ることもできました。
最終日は朝から雨が降っていたし、
ここまで何の危険に会うこともなく実りの多い旅ができたことに感謝をしつつ、
もう会場には行かず、ホテルの部屋でのんびりと荷物をまとめました。
来年はぜひ夫と来よう、と心の中でつぶやきつつ。
読んでいただきましてありがとうございました。
ひとりでも多くの方に、
スロヴァキアの民俗楽器とダンスに興味を持っていただければ幸いです。