1.安全性
@流動比率
(式)
流動資産合計÷流動負債合計×100 (%)
※1 この流動比率は100%を超えること条件(理想は200%)
※2 流動資産はすぐに現金化できないものが含まれる。
A当座比率
(式)
当座資産÷流動負債×100 (%)
※1 当座資産 = 現金及び預金+受取手形+売掛金+有価証券
※2 当座とは、3ヶ月で現金化されると考えられるもの
※3 この当座比率は80%以上希望(理想は100%以上)
B受取勘定回転率
(式)
売上高÷売上債権 (回転)
※1 売上債権 =
売掛金+受取手形
※2 受取手形には割引手形というものが発生する
C支払勘定回転率
(式)
売上原価÷支払債務 (回転)
※1 支払債務 =
買掛金+支払手形
※2 支払債務とは支払がおわっていないもののこと。
@〜Cまでのまとめ
→ 当座比率、流動比率などであまり良くない企業は、受取勘定回転率、支払勘定回転率の比率を見る事が重要!
受取勘定回転率よりも支払勘定回転率が遅い方が資金繰りの点から見て好ましい。
※ 資金繰り = これは銀行から借りるか市場から調達するという方法
D負債比率
(式)
・ 負債合計÷自己資本合計×100 (%)
又は
・ 負債合計÷純資産合計×100 (%)
※ 負債比率は企業の余裕を見るもの(頭金があるかどうかを確認するもの)
E固定比率
(式)
・ 固定資産合計÷自己資本合計×100 (%)
又は
・ 固定資産合計÷純資産合計×100 (%)
※ 固定資産は減価償却(価値の減少分を費用計上、長期に渡り認識されるもの)が必要となる。
これは自己資本で負担が理想的。
F固定長期適合率
(式)
・ 固定資産合計÷(自己資本合計+固定負債合計)×100 (%)
・ 固定資産合計÷(純資産合計+固定負債合計)×100 (%)
※ 100%以上の場合、短期的な返済(流動負債)も視野に入れる。
2.収益性
@売上高売上総利益率
(式)
売上総利益÷売上高×100 (%)
※ 売上総利益 = 売上高−売上原価
A売上高営業利益率
(式)
営業利益÷売上高×100 (%)
※1 “営業利益”のところが“営業損失”の場合もあるから注意!そのときはマイナスの値として計算する!
※2 営業利益 = 売上総利益−販売費及び一般管理費
B売上高経常利益率
(式)
経常利益÷売上高×100 (%)
※1 “経常利益”のところが“経常損失”の場合もあるから注意!そのときはマイナスの値として計算する!
※2 経常利益 = 営業利益+(−営業外費用+営業外収益)
C税引前当期純利益
(式)
経常利益+(−特別損失+(特別)利益)
※ 特別損失 = 臨時活動
D売上高当期純利益
(式)
当期純利益÷売上高×100 (%)
※ “当期純利益”のところが“当期純損失”の場合もあるから注意!そのときはマイナスの値として計算する!
E総資本利益率 (ROA)
(式)
当期純利益÷資産合計×100 (%)
※1 “当期純利益”のところが“当期純損失”の場合もあるから注意!そのときはマイナスの値として計算する!
※2 ROAは ・・・ 売上高利益率×総資産回転率
売上高利益率 = 利益÷売上高
総資産回転率 = 売上高÷総資本
F自己資本利益率 (ROE)
(式)
・ 当期純利益÷自己資本合計×100 (%)
又は
・ {当期純利益÷(純資産合計−新株予約権)}×100 (%)
※1 “当期純利益”のところが“当期純損失”の場合もあるから注意!そのときはマイナスの値として計算する!
※2 ここでは自己資本 = 純資産ではない!ということに注意!!
※3 ROEは ・・・ ROA×自己資本比率
自己資本比率 = 総資本÷自己資本
■ 費用について
費用には変動費と固定費がある。
・ 変動費とは ・・・ 売上高や生産高に比例して発生するもの
・ 固定費とは ・・・ 売上高や生産高の変動があっても一定に発生
G損益分岐点売上高
(式)
固定費÷ {1−(変動費÷売上高)} (百万円)
※ 黄色いマーカーの部分を先に計算し、四捨五入するならすること!
H損益分岐点比率
(式)
損益分岐点売上高÷売上高×100 (%)
3.生産性
@総資産回転率
(式)
売上高÷資産合計 (回転)
※ この回転率の値は大きい方が望ましい!
A棚卸資産回転率
(式)
売上高÷棚卸資産 (回転)
※1 棚卸資産 = 商品 ・ 製品+原材料+仕掛品+貯蔵品
※2 この回転率の値は大きい方が望ましい!
B固定資産回転率
(式)
売上高÷固定資産合計
※ この回転率の値は大きい方が望ましい!
4.従業員
@従業員一人あたり売上高
(式)
売上高÷従業員数 (百万円)
A従業員一人あたり当期純利益
(式)
当期純利益÷従業員数 (百万円)
※ “当期純利益”のところが“当期純損失”の場合もあるから注意!その際はマイナスの値として計算する!
B労働生産性
(式)
付加価値÷従業員数 (百万円)
※ 労働生産性 = 給料との関係を考える指標。
付加価値の増加量と労働生産性の増加量を考慮して給料を要求する。
5.成長性
@増収率
(式)
{(当期売上高−前期売上高)÷ 前期売上高}×100 (%)
※ 黄色いマーカーの部分にはマイナスを考慮しないこと!
A増益率(経常利益)
(式)
{(当期経常利益−前期経常利益)÷ 前期経常利益}×100 (%)
※1 “経常利益”のところが“経常損失”の場合もあるから注意!そのときはマイナスの値として計算する!
※2 黄色いマーカーの部分にはマイナスを考慮しないこと!
B増益率(当期純利益)
(式)
{(当期純利益−前期純利益)÷ 前期純利益}×100 (%)
※1 “純利益”のところが“純損失”の場合もあるから注意!そのときはマイナスの値として計算する!
※2 黄色いマーカーの部分にはマイナスを考慮しないこと!
C自己資本増加率
(式)
{(当期自己資本合計−前期自己資本合計)÷ 前期自己資本合計}×100 (%)
※1 “自己資本合計”がない場合は“(純資産合計−新株予約権)”で計算する!
※2 黄色いマーカーの部分にはマイナスを考慮しないこと!
D総資本増加率
(式)
{(当期負債資本合計−前期負債資本合計)÷ 前期負債資本合計}×100 (%)
※1 “負債資本合計”がない場合は“負債純資産合計”で計算する!
※2 黄色いマーカーの部分にはマイナスを考慮しないこと!
■ 会社法について
大会社のみ強制!
大会社とは ・・・ 資本金5億円以上、または負債200億円以上
■ キャッシュフローについて
キャッシュとは ・・・ “現金預金”,“現金同等物”(3ヶ月以内に現金化されるもの)。B/S(貸借対照表)上の現金のことではない!
キャッシュフローについて ・・・ キャッシュフローには@営業活動、A投資活動、B財務活動がある。
@営業活動 ・・・ これは+(プラス)である必要がある
A投資活動 ・・・ これは+(プラス)でも−(マイナス)でも問題ない
B財務活動 ・・・ 内容に注意する必要がある。財務活動は−(マイナス)である必要がある。
■ フリーキャッシュフローについて
フリーキャッシュフローが余裕のある企業は良い企業であると思ってよい。
フリーキャッシュフローを求める式は
(式)
営業−投資
※ 投資の値がマイナスであっても“営業+投資”という計算にはならないことを注意!