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安保法2
11月5日付「岩手日報」の”日報論壇”に載った投稿記事です。
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本 文 の 補 足
これも妻の発言がもとで投稿しました。
10月27日の日報論壇≠読んでいた妻は、読み終わると不機嫌な顔で、「お父さん、この記事の反論を投稿して」と言うのでした。左の記事に引用してあるように、それは「安保法」の成立を肯定する記事だったのです。
「安保法」の成立後、日本は「戦後」から「戦前」に転換したと言われますが、これからはかつての戦前がそうだったように、戦争美化の論陣がどんどん張られていくのではないかと思います。それも「自衛」や「防衛」を名目にして。
昨日のニュースでは、11月3日中谷・カーター日米防衛相会議が行われ、「戦争法メカニズム」(同盟調整メカニズム=ACM)が始動するそうです。ACMの中核で作戦面の調整を担うのが「共同運用調整所」で、その米側のトップは太平洋軍司令部、実質的には米太平洋軍司令官です(日本側は統合幕僚監部)。そうなるとベトナム戦争からイラク戦争にいたるまで一度もアメリカの戦争に異義を唱えることなく支援してきた日本の自衛隊は、インド洋から太平洋を管轄する米太平洋軍の下請け&泊烽ニ化すだろうと言われています。
安倍政権は今年、自衛隊の制服組(自衛官)に背広組(文官)が優越する「文官統制」を止めてしまいました。「文官統制」は、15年戦争で軍部が暴走した反省から生まれ、文民統制を強化する制度と位置づけられてきたものです。
これからは日米の制服組が主導する戦争計画をもとに、米軍支援の具体策が動き出すことになります。「安保法」が強行成立させられた2015年10月19日は、戦後政治の大転換の日になってしまったのです。
しかし、私たちはそれを座視する訳にはいきません。なぜなら「安保法」は「戦争放棄」を誓った憲法9条に明らかに違反するからです。
憲法第11条では、「この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与へられる。」と宣言しています。
基本的人権で一番大事なのは命です。「人を殺す」戦争は最大の人権侵害であることは論を待ちません。記事冒頭の詩の裏には、そのことが切なく現れているのではないでしょうか。
私たちが追求すべきは武力行使を不要とする外交努力、東北アジアにおいてはそのための平和的な共同体を築くことが真の安全策だと思うのですが。