今回は裏庭の南側に植えてあるバラをご紹介します。

アブラハム・ダービーは、『NHK趣味の園芸バラ大百科』で執筆者の方が「私のベスト・ワン」として推薦していたので植えてみました。

咲き始めは深いカップ咲きで、次第にロゼット咲き（花弁が何重にも重なり、外側が大きい＝右側のの写真参照）になります。

人気のイングリッシュローズで、病気にも強いというのですが、何度か黒星病にかかり、そのつど病気の葉を取り去っては、はらはらしながら育てています。

1985年イギリス作出の四季咲き 。オレンジ色にアプリコット色が入り、全体はサーモンピンク。

「エンチャンティッド・イブニング」は「魅惑の宵」とでも訳すのでしょうか。左側の写真ではラベンダーピンクの花弁が西日を背に受けて半ば透けて見え、なかなか魅惑的です。

花はフルーティな甘い香りが強くします。花付きも良く、6月から10月まで途絶えることなく、次々と花を咲かせ続けてくれました。

2009年アメリカ作出、四季咲き中輪のフロリバンダ。

「マチルダ」は、淡桃色の丸弁平咲きで、花弁が開くにつれ外弁がゆるやかに波打ってきます。花弁の外がわはほんのり桃色に染まって初々しい。

花の色は、鮮やかだった桃色が次第に褪色し、やがてほとんど白になります（左側の写真の右端の花参照）。

香りはほとんどないのですが、花持ちの良さは抜群で、２週間は見られます。しかも次々に花を付けるので、11月初めまで切れ目なく花を楽しめました。

1988年フランス作出、四季咲き中輪のフロリバンダ。

「シークレット・パフューム」は、花がラベンダー色の半剣弁高芯咲きで、株高が２ｍほどになりました。

花には強い香りがあります。名前が「秘密の香り」と謎めいているだけあって、甘ずっぱいレモンのような一風変わった芳香です。

「エンチャンティッド・イブニング」もそうですが、前にご紹介した「夢香」や「ライラック・ビューティー」など、香りの良いバラはラベンダーや藤色の花の系統が多いようです。

2009年アメリカ作出、四季咲きのハイブリッドティー。

「トロピカル・シャーベット」は、八重の平咲きで、濃い黄色の花の色が咲き進むにつれてしだいに朱色、赤、ピンク、白と色彩を変化させていきます。

同じ花房でも花の色が一つ一つ異なり、様々に咲き乱れるさまは華やかです。

花持ちもよく、微妙な色合いの変化は見ていて飽きません。

2003年日本作出。中輪の四季咲きフロリバンダ。

「芳純」は、サーモンピンクを帯びたローズ色の剣弁高芯咲き。何よりもバランスのとれた素晴らしい香りで有名なのだそうです。

どの本を見ても香りの良さは抜群と讃えてあるので、楽しみにして育てたのですが、1年目のせいか期待したほどの芳香はまだありません。

その代わり（？）、花の大きさには驚きました。花径が14�pもあるのですから、苗は小さいのですが花のボリュームには感心します。

1981年日本作出、四季咲きのハイブリッドティ。

「フリージア」は明るい黄色で、花弁の重なりが多く、独特の波状弁なのだそうです。

病気に強いというので選びました。本によると香りもよいということでしたが、これも芳純と同様まだ1年目のせいかさほど芳香はありません。

日陰に植えたのですが鮮やかな黄色を放って頑張っています。ただ花持ちは悪く、見どころはせいぜい３日間ほどで、５日とは持たずに花びらが散ってしまうのが残念です。

2008年ドイツ作出、四季咲きのフロリバンダ

「ドン・ファン」はベルベットがかった濃赤色で、花径12�pの半剣弁高芯咲き。病気に強く、つるバラの代表品種というので購入してみました。

７月に購入したばかりなので花は２輪しかつけなかったのですが、秋に1ヶ月も咲いていました。花持ちのよさと褪色のなさが特徴だという解説はその通りでした。

つるは３ｍ〜４ｍにもなるそうです。そのつるをどう這わすか思案中なのですが、花数も多く、香りも強いそうなので、成長が楽しみです。

1957年イタリア作出。四季咲きのLCI（ラージフラワードクライマー）。

「その１」のバラは、手前がトロピカル・シャーベット。左側の黄色い花が咲き始めです。下の方では外弁が赤味を帯びたり、ほとんど白になったりしています。

その奥のラベンダー色のはシークレット・パフューム。この時はまだ１ｍほどの背丈でした。これが秋には２ｍまで伸びました。

その奥に白っぽく見えているのはマチルダ。桃色の蕾も見えています。

「その２」は逆光のためわかりにくいのですが、右側のラベンダーピンクの花はエンチャンティド・イブニング。西日を受けておぼろにかすんでいます。

その手前、こちらを向いて咲いている白っぽいのはマチルダ。薄桃色の花弁が分かるでしょうか。

左側の外弁が白っぽく内側がサーモンピンクなのはアブラハム・ダービー。日陰になっているのと、花が少しばらけて咲いているので見つけにくいかも知れません。

「その３」は手前の朱色がテラコッタ。前回「裏庭西側のバラ」でご紹介したバラ。

左側はエンチャンティド・イブニングで、その右手にマチルダがあるのですが、背が低いのでテラコッタの陰に隠れています。それでも２輪ほどが白っぽく見えています。

その右側にアブラハム・ダービーの株があるのですが、写真では一本だけ端っこに伸びて写っています。

その奥に離れて咲いているのは前々回「裏庭東側のバラ」で紹介したバラたちです。

「その４」は、手前がアブラハム・ダービーで、その右側がシークレット・パフューム。

左奥は掛け下げの下の「鉢植えのバラ」で、右奥のサンルーム前は「裏庭東側のバラ」です。

これが栽培し始めて１年から２年のバラたちですので、株が成長して花数を増すこれからを、楽しみにしています。