◆冠詞(2) article
◇本サイトの◆冠詞(1)では冠詞について個々の事例を取り上げております。
石田秀雄先生がその著書「わかりやすい英語冠詞講義」(大修館書店)で 冠詞の仕組についてより深く踏み込んだ考察を加えて論理的且つ体系的に 解説なさっています。 本書の解説は、◆冠詞(1)で御紹介している津守光太先生や正保富三先生の 解説と重複する点や異なった解釈をしている部分もありますが、 適用範囲の広い合理的な論理を展開していますので、その考え方の一部を 御紹介致します。
尚、石田先生の著書では一般の文法書にはない解説をなさっていますので、 冠詞に疑問をお持ちの方は、是非、通読されるようお薦め致します。
   ◇可算名詞と不可算名詞の使い分け
可算名詞と不可算名詞を区別する基準 可算名詞と不可算名詞を区別する基準
不可算名詞を可算名詞として使う場合の基準 不可算名詞を可算名詞として使う場合の基準
可算名詞を不可算名詞として使う場合 可算名詞を不可算名詞として使う場合の基準



   ◇単数と複数の使い分け
単数と複数を区別する基準 単数と複数を区別する基準
集合名詞を複数として使う場合の基準 集合名詞を単数/複数に使い分ける基準
可算名詞の複数形を不可算名詞で置換える場合の基準 可算名詞の複数形を不可算名詞で置換える場合の基準



   ◇定冠詞と不定冠詞の使い分け
theを使う場合の基準 theを使う場合の基準
唯一的に同定する場合の型(外界照応とテクスト内照応) 唯一的に同定する場合の型(外界照応とテクスト内照応)
外界照応 外界照応
テクスト内照応に於ける前方照応 テクスト内照応に於ける前方照応
テクスト内照応に於ける後方照応 テクスト内照応に於ける後方照応
there構文に於ける存在文とリスト文 there構文に於ける存在文とリスト文



   ◇冠詞に関するその他の考察
唯一的な同定と特定の違い 唯一的な同定と特定の違い
総称 総称
「the+名詞の複数形」=集合全体を意味する構成員の総和 「the+名詞の複数形」=集合全体を意味する構成員の総和
theによる空間的な領域や時間的な領域の限定 theによる空間的な領域や時間的な領域の限定
固有名詞を普通名詞として使う場合の型(換喩と提喩) 固有名詞を普通名詞として使う場合の型(換喩と提喩)



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   ◇可算名詞と不可算名詞を区別する基準
有界性とは、 名詞の指示する対象が他のものと境界線により仕切られているか否か。
(1) 有界な対象は、
境界線により仕切られているので、個体的、個別的、非連続的な性質を持つ。 →可算名詞として以下の何れかの形をとる。 a +名詞の単数形 the+名詞の単数形 the+名詞の複数形 無冠詞の名詞の複数形
(2) 非有界な対象は、
境界線がないか不明瞭なため、均質的、非個別的、連続的な性質を持つ。 →不可算名詞として以下の何れかの形をとる。 無冠詞の名詞の単数形 the+名詞の単数形
学校では加算/不可算の区別を以下のように教わる。 可算名詞 :普通名詞、集合名詞 不可算名詞:物質名詞、抽象名詞、固有名詞 しかし、実際には普通名詞を不可算名詞として扱う場合や物質名詞を可算名詞として 扱う場合がある。
名詞の加算/不可算の区別は、この有界/非有界を基準にして判断する。 同じ名詞であっても、話し手がその名詞の指示する対象を有界なものと認識している場合 には可算名詞、非有界なものと認識している場合には不可算名詞の形をとる。
<例文による比較>
(a) I've been watching TV all afternoon. 午後の間ずっとテレビを見ていた。 (b) We're getting a new TV. 新しいテレビを買うんだ。
(a)のTVは、電波で画像が送られることまたは画像が映し出されている状態を意味するので非有界。 (b)では、物理的なテレビの受像機を意味するので有界。
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   ◇不可算名詞を可算名詞として使う場合の基準
話し手が、主体的な判断により名詞の指示する対象を有界なものと認識する場合、 不可算名詞は可算名詞の形をとる。 判断する際の基準には以下のような型があり、単独でまたは組合わせて判断される。
(1) an area of (物理的)
対象が2次元の平面または3次元の空間に於いて境界線により仕切られている。
(2) a period of (時間的)
対象を始まりと終わりのある1つの時間枠として捉えることができる。
(3) an event/occasion of (出来事)
対象を始まりと終わりのある有界的な出来事として捉えることができる。
(4) an instance of (具体的、個別的物体)
対象の個別性・具体性に着目した場合に有界である。 抽象的な意味を持つものから具象的な意味を持つものに転換する場合と 物質から物体に転換する場合がある。
(5) a kind/type of (種類)
対象が可能性として幾つかの様相を持つ場合にその中の1つの様相に着目し、 その様相がどのような種類のものであるか強調する。
(6) a unit/serving of (商品の注文)
店で何かを注文するなどの場合に注文の単位(a cup of、a glass of、a bottle ofなど)を 使う代わりに、対象を有界なものとして捉える。
<例文による比較>
(1) an area of (物理的)
(a) There is space for three cars in this garage. 車を3台止めるスペースがある。 (b) Is there a space for the car in the firm's car park?
会社の駐車場にその車を止めるスペースがあるか。 (a)では、話し手はspaceを余地の意味で使っており、境界線を認識していないので 不可算名詞の形をとっている。 (b)では、話し手が白線で区切られた駐車場のようにspaceの境界線を想定しているので可算名詞の形を とっている。
(2) a period of (時間的)
(c) Time flies. 光陰矢の如し。 (d) You lived in London for a time, didn't you? 暫くロンドンにお住まいでしたよね。
(c)のTimeは始まりも終わりもない時間、つまり区切りの無い漠然とした時間という意味で 使っているので非有界。 (d)のa timeは、一定の期間、つまり始まりと終わりという境界で区切られた一定時間を意味して いるので有界。
(3) an event/occasion of (出来事)
(e) Horses are afraid of fire. 馬は火を怖がる。 (f) A fire broke out in the kitchens of the hotel. ホテルのキッチンで火事が発生した。
(e)では、fireを輪郭のある炎flameとは異なり抽象的な存在としての火の意味で 使っているので非有界。 (f)では、火事fireを出火(始まり)と鎮火(終わり)という区切りのある有界な出来事として 認識しているので可算名詞の形をとる。
(4) an instance of (具体的、個別的物体)
・抽象→具象
(g) Language is the life of the people who use it. 言語はそれを使用する人々の命である。 (h) Is English taught as a foreign language in Japan? 英語は日本で外国語として教えられているのですか。
(g)のLanguageは、コミュニケーションの手段としての言語を意味し抽象性が高いため、 非有界な存在として認識される。 (h)では、特定の民族が使用する個別的な言語を意味し、(g)に比べ抽象性が低く より具体的なものになっているので有界な存在として認識されている。
・物質→物体
(h) The wall was of concrete, forced with stone. 壁はコンクリート製で、石で補強されていた。 (i) He threw a stone at the dog. 犬をめがけて石を投げつけた。
(h)のstoneは、素材としての石(物質)を意味し、均質で連続な物質として認識されるので非有界。 (i)では、個別の具体的な石(物体)としての石ころを意味するので有界。
(5) a kind/type of (種類)
(j) Tables are usually made of wood. テーブルは大抵木でできている。 (k) Pine is a soft wood and teak is a hard wood. 松は柔らかく、チークは堅い木である。
(j)のwoodは、(h)と同様に素材としての木を意味するので有界。 (k)では、木の特定の様相(硬度)に着目し、その種類(soft、hard)を言っているので有界。
(6) a unit/serving of (商品の注文)
(l) She drinks coffee for breakfast each morning. 毎朝、朝食の時にコーヒーを飲む。 (m) Three teas and a coffee, please. 紅茶3つとコーヒー1つ下さい。
(l)のcoffeeは物質名詞で、液体のコーヒーを意味するので非有界。 (m)では、本来ならa cup of coffeeと言うところを省略してa coffeeと言っている。 コーヒーの容器を境界線に見立てるので有界。 店で何かを注文する場合には、a cup ofなどを使う表現は避けられる。
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   ◇可算名詞を不可算名詞として使う場合の基準
対象が、個体として完全な状態にある原形から切り取られた一部分または 切り取られた後の残りのものである場合、それらの一部または残りを 非有界なものとして捉える。
<例文による比較>
(a) Traditionally, many North Americans have a roast tukey for Thanksgiving dinner. 北アメリカの人々は、感謝祭の晩餐に丸ごと焼いた七面鳥を食べる。 (b) We had roast turkey for dinner. 晩餐に焼いた七面鳥を食べた。
(a)のa roast tukeyは、調理用に羽や内臓が取り除かれていても、話し手は輪郭を持つ 丸ごと1羽という意識があるので可算名詞の形をとっている。 (b)では、調理され切り分けられて皿に盛られたroast turkeyは、最早完全な個体 とは見做されないので不可算名詞の形をとっている。
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   ◇単数と複数を区別する基準
(1) 単数
-1≦対象の数≦1 (物が1つの場合ではない。)
16 US fluid ounces=1 US pint=0.473 litre (-1<0.473g<1)
<例外> -1<対象の数<1でも複数形で表記される場合がある。
zero degrees Celsius 摂氏0度(-1<0度<1)
(Br) (Am) 1 pint=0.6 litres=0.5 litres (-1<0.5g<0.6g<1)
0.001 kirograms (-1<0.001s<1)
※ -1<対象の数<1の範囲は、単数形と複数形のどちらも容認されている。
※ a half hour (英国) 半時間(30分) 形 = half an hour (米国) 名
a good half hour たっぷり半時間 × half a good hour 形容詞goodが付くので、a good half〜の語順のみ可。
(2) 複数
対象の数<-1 または 1<対象の数 (物が2つ以上の場合ではない。)
one and a half days (英国) 1日半(1日<1.5日) = a day and a half (米国)
-3 inches<-1 inch<-0.5 inch(es)<0.5 inch(es)<1 inch<1.5 inches
※ one and a half million (英国) 150万 = a million and a half (米国、a half=0.5なので1,000,000.5と誤解される可能性あり) 数字の読み方に於いて、million、thousand、hundredなどは単数形。
two and a half months 2ヶ月半 × two months and a half 2.5以上は、two and a halh〜の語順が普通。
※ more than one
More than one school has closed. 2校以上の学校が休校した。 学校の数>1だが、文法形式上、oneに引かれて助動詞の単数形hasで受ける。
※ 英語の複数形と日本語の複数表現の違い
Johns : Johnという同じ名前の人だけが複数存在する。 太郎たち: 太郎と次郎と花子と……など異なる名前の人が複数存在し得る。
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   ◇集合名詞を単数/複数に使い分ける基準
(1) 統合的認知
話し手が、集合自体に焦点を当て、指示する対象を統合された単一の存在として 認識する場合、単数として扱う。
(2) 離散的認知
話し手が、集合の構成員に焦点を当て、指示する対象を1を超える構成員から成る 複数の存在として認識する場合、複数として扱う。
<例文による比較>
(a) A new family has moved in next door. 新しい家族が隣に引っ越してきた。 (b) A new family have moved in next door.
(a)では、A new familyを統合的認知によって捉えた結果、1つにまとまった集合体 としての家族を意味するので単数と見做し、hasで受けている。 (b)では、離散的認知によって捉えた結果、1を超える構成員から成る家族を意味するので 複数と見做し、haveで受けている。
※ a+数詞+名詞の複数形
An estimated 15 million trees were blown down. 凡そ1500万本の木が吹き倒された。 複数形のtreesを受けてwereが使われており、統合的認知は働いていない。 通常の不定冠詞aは、oneがその語源だが、この文頭のAnは、a few、a good manyの a(=some)と同じように複数を意味する語から派生した不定冠詞。
It's been a full six months since I last heard from her. 最後に便りを貰ってから丸6か月経つ。 このaも複数を意味する。
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   ◇可算名詞の複数形を不可算名詞で置換える場合の基準
(1) 俯瞰
複数の個体から構成される集合体を遠く離れた位置から見てみると、 1つ1つの個体は識別できなくなり、均質で連続なもの、つまり 非有界な存在として認識できる。
(2) 拡大
非有界な存在を拡大してみると、それを構成している複数の個体を 1つ1つ識別できるようになり、各個体は有界な存在として認識できる。
<例文による比較>
(a) A group of boys were playing football in the street. 通りで一団の少年達がサッカーをしていた。 (b) There's too much boy in the bath tub. 浴槽には少年達がぎっしり入っている。
(a)では、少年の集合a groupを拡大することにより、個体としての少年を識別して いるので、各少年は有界な存在となり複数形boysとしている。 A group of boysを受ける動詞wereもboysに呼応して複数扱い。 (b)では、少年の集合too much boyを俯瞰することにより、個体としての少年を識別 できなくなり、少年達は非有界な存在となり不可算名詞boyとしている。
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   ◇theを使う場合の基準
(1) 聞き手が唯一的に同定できる場合にtheを使う
一般に、名詞が意味するものは不特定に存在する。 その不特定に存在するものの中から、その場面でその名詞(単数または複数)が 指示する対象を聞き手が唯一的に同定している筈だと話し手が考えている場合 にtheを使う。 換言すれば、話し手が指すものと同じものを聞き手が認識できると 話し手が考えているときにtheを使う。 但し、唯一的に同定するということは、必ずしも物理的に同一なものを 指す訳ではない。
(2) 話し手が特定しているだけの場合にはtheを使わない
◇唯一的な同定と特定の違いで説明するように、筆者は、唯一的に同定すると いうことと特定するということを区別している。 特定することは聞き手の認識とは無関係であると定義している。 つまり、話し手が対象を特定していても、聞き手がそれを特定できないと 話し手が考える場合は、theを使わない。
(3) 唯一的に同定可能でもtheを使わない場合(記述的な描写)
聞き手が唯一的に同定できる場合でも、事物や出来事を記述的に描写してそれを 新たな話題として聞き手に提示するだけの場合にはtheを使わない。 つまり、話し手が聞き手に対象の唯一的な同定を求めないときにはtheを使わない。
<例文による比較>
(3) 唯一的に同定可能でもtheを使わない場合(記述的な描写)
(a) I've got a bad cold. ひどい風邪をひいてしまった。 (b) You've got a terrible cold. ひどい風邪をひいたのですね。
(a)では、聞き手はまだ知らないであろう風邪を引いたという情報を新しく 伝えようとしているので、the coldではなくa coldとしている。 (b)では、話し手は聞き手が風邪をひいている事実を既に知っている。 聞き手は自分の風邪のことだと唯一的に同定できるが、話し手は 聞き手の風邪を記述的に描写して新たな話題にしようとしているに すぎないのでtheを使わない。
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   ◇唯一的に同定する場合の型(外界照応とテクスト内照応)
(1) 外界照応
話し手と聞き手が共有する知識により、聞き手はその名詞(単数または複数)が 指示する対象を唯一的に同定している筈だと話し手が考えている場合。
(2) テクスト内照応
前後関係や文脈により、聞き手はその名詞(単数または複数)が指示する対象を 唯一的に同定している筈だと話し手が考えている場合。
・前方照応
先行する文の中の名詞または文の内容を後続する文の中で受ける場合。
・後方照応
後続する文の中に現れる語句を前以って受ける場合。
※ テクスト text:複数の文から成る集合で、意味的に纏まっているもの
※ 前方照応と後方照応は同時に成立し得る。
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   ◇外界照応
名詞が指示する対象を唯一的に同定するためには、話し手と聞き手が 同じ知識を共有していることが前提になる。 共有する知識は、それを共有する人の集団の規模に応じて以下の3種類に分類できる。
(1) 全人類にとって自明と考えられている一般的な知識
(2) 特定の共同体(上記(1)と下記(3)の中間の規模の集団)が共有する知識
(3) 或る特定の場面で話し手と聞き手が共有する個人的・背景的な知識
※ 指示代名詞this、thatは指示する対象が視界の中に入っている場合にだけ 使うことができる。 theは視界の中になくても使うことができる。
<例文による比較>
(1) 全人類にとって自明と考えられている一般的な知識
(a) The moon rises at 6:30 p.m. tonight. 今晩、6時30分に月が出る。 (b) Jupiter has at least sixteen moons. 木星には少なくとも16個の月(衛星)がある。
(a)で話し手は、人類全体が共有する知識を基に聞き手も月の存在を唯一的に同定 している筈だと考えているのでThe moonとしている。 (b)では、木星の衛星を月moonsと呼んでいるが、このmoonは誰でもが知っている 地球を周回する月のことではないのでtheを付けない。
(2) 特定の共同体(上記(1)と下記(3)の中間の規模の集団)が共有する知識
(c) Please take these letters to the post office. これらの手紙を郵便局に持って行って下さい。 (d) You can pay your phone bill at a post office. 電話料金は郵便局で支払うことができます。
(c)で話し手は、同じ地域の人たちが共有する知識を基に聞き手もどこの郵便局なのか 分かっている筈だと考えているのでthe post officeとしている。 (d)では、いろいろな所にある郵便局の中の任意の郵便局という意味で a post officeとしている。
(3) 或る特定の場面で話し手と聞き手が共有する個人的・背景的な知識
(e) Please pass the salt. (調味料の)塩を取って下さい。 (f) Simmer the soup for 15 minutes and add salt to taste. スープを15分間とろ火で煮てお好みに応じて塩を加えて下さい。
(e)で話し手は、自分と聞き手が一緒に食事をとっている特定の場面で、聞き手は どの調味料の塩なのか分かっている筈だと考えているのでthe saltとしている。 (f)のsaltは物質名詞なのでaは付かない。 また、どの塩なのか限定する必要がないのでtheも付けない。
Don't go in there, chum. おい、中に入るなよ。 (g) The dog will bite you. その犬は噛みつくぞ。 (h) This/That dog will bite you. この/あの犬は噛みつくぞ。
(g)では、特定の場面で話し手と聞き手がどの犬か分かるのでthe dogとしている。 指示する対象の犬は、2人の視界の中に入っていても入っていなくてもよい。 これに対し、(h)のように指示代名詞this/thatを使う場合には、指示する対象 である犬が話し手と聞き手の視界の中に入っている必要がある。
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   ◇テクスト内照応に於ける前方照応
(1) 同一語による前方照応
後続する文の中で、前出の名詞と同じ名詞を使って同じ対象に再び言及する場合に theを使う。
(2) 同義語や上位語による前方照応
後続する文の中で、前出の名詞と同義語の名詞または上位語の名詞を使って 同じ対象に再び言及する場合にtheを使う。 (上位語:その語が属する上位のカテゴリ名)
(3) 連想による前方照応
後続する文の中で、前出の名詞が指示する対象から連想される名詞を使う 場合にtheを使う。 前出の名詞と連想により想起される名詞との照応関係は、全体とその部分 という関係が多い。
<例文による比較>
(1) 同一語による前方照応
(a) She is in an art class. 彼女は美術の授業を受けています。 Kenji is in the class, too. 健二も同じ授業を受けています。
the classは、前出のan art classを同じ名詞the classで直接受けている。
(2) 同義語や上位語による前方照応
(b) Fred was wearing trousers. フレドはズボンを穿いていた。 The pants had a big patch on them. そのズボンには大きな継ぎ当てがあった。
前出のtrousersを同義語のThe pantsで受けている。
(c) Bill was working at a lathe the other day. 先日、旋盤を使って仕事をしていた。 All of a sudden the machine stopped turning. 突然、その機械は回転しなくなった。
前出のa lathe(旋盤)を、旋盤が属する分類の名(上位語、上位カテゴリ)である 機械the machineで受けている。
(3) 連想による前方照応
(d) I had to get a taxi from the station. On the way the driver told me there was a bus strike. 駅からタクシーに乗らなければならなかった。 その途中で、運転手がバスはストライキ中であることを教えてくれた。
a taxiとthe driverとの間には容易に連想できる関係があるので、 間接的な照応が成立する。
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   ◇テクスト内照応に於ける後方照応
theより後ろの位置で、名詞がその前後から語句や節により形容詞的に 修飾される場合。
(1) 唯一的形容詞(same、onlyなど)により前から修飾される場合
(2) 序数詞(first、secondなど)により前から修飾される場合
(3) 最上級の形容詞により前から修飾される場合
・相対最上級
3つ以上のものを比較し最も程度が高いことを表す。
・絶対最上級
他者との比較を行わず、単に程度が極めて高いことを表す。 一般的に以下の形をとる。 a+most+形容詞の原級+名詞の単数形 most+形容詞の原級+名詞の複数形
(4) 前置詞句(of 〜など)により後ろから修飾される場合
(5) to不定詞により後ろから修飾される場合
(6) 関係詞節(which 〜など)により後ろから修飾される場合
関係詞に修飾されていても必ずしもtheを使うものではない。 また、関係詞により限定される名詞の指示するものの数が単数だからthe、 複数ある中の任意の1つだからaを使うという解釈は、必ずしも適当ではない。 theは前方照応により、aは単にどのようなものなのか記述的に述べているだけだから 使うのであり、数の問題として捉えるべきではない。
<例文による比較>
(1) 唯一的形容詞(same、onlyなど)により前から修飾される場合
(a) The two Indians spoke a same language. (非文法的な文) (b) The two Indians spoke the same language. 2人のインド人は同じ言語を話した。
唯一的形容詞sameは、指示対象を強く限定するので、聞き手が唯一的に同定し得る ことを話し手は確信しているのでthe same languageとするのが正しい。
(c) The two Indians spoke a similar language. 2人のインド人は似たような言語を話した。 (d) The two Indians spoke the similar language. (非文法的な文)
(b)とは逆に(c)の場合は、similarは似たようなという意味で、他にも指示し得る 言語が存在することを示唆しているのでa similar languageとするのが正しい。
(2) 序数詞(first、secondなど)により前から修飾される場合
(e) This is the first time I've been to New York. ニューヨークに行ったのはこれが初めてだ。 (f) My wife and I decided not to have a second child. 妻と私は2人目の子供を持たないことに決めた。
(e)では、既に確定した順序としてのfirstであり、聞き手も唯一的に 同定できるのでthe first time。 (f)のa second childはまだ生まれていない子供のことであり、存在しない子供に 順序を付けて断定することはできないのでaになる。 「a+序数詞+〜」=「another 〜」(もう一つの、別の〜)という意味になります。
(3) 最上級の形容詞により前から修飾される場合
・相対最上級
(g) What's the highest mountain in Europe? ヨーロッパでもっとも高い山は何ですか。
1番高い山というように確定している順序を表すので、序数詞の場合と同様に 聞き手に唯一的な同定を求めてtheを付ける。
・絶対最上級
(h) It was a most beautiful morning. 本当に美しい朝だった。
他と比較して最も美しいと言っているのではなく、本当に美しい朝という意味。
(4) 前置詞句(of 〜など)により後ろから修飾される場合
(i) Ms. Wu is the principal of our local high school. ウー先生は地元の高校の校長だ。 (j) a former president of the Royal Society 英国学士院の元院長 (k) The Americans chose Bill Clinton as[to be] president. 米国民はビル・クリントンを大統領に選んだ。
(i)では、現時点で学校の校長principalは1人しかいないという常識が働いているので、 指示する対象を唯一的に同定できるのでtheを付ける。 (j)のように元院長former president、つまり、過去に院長の役職に就いていたこと のある人は、必ずしも1人とは限らないのでaになる。 (k)では、大統領職というやや抽象的な肩書に意味の重点が置かれているので 無冠詞のpresident。 ここでは、個人としての大統領を指示しているのではない。
※ 役職が補語になる場合、無冠詞になります。
(5) to不定詞により後ろから修飾される場合
(l) People have the right to read any kind of material they wish. 人は読みたいのであればどんな種類のものでも読む権利を有する。 (m) People have a right to worship as they choose. 人は望むように崇拝する権利を有す。
(l)では、to 〜が後ろから修飾してrightを限定している。 また、to 〜の内容に関して前の文脈で既に議論されているであろうことを 考えれば、the rightは前方照応の関係にもある。 このように、前方照応と後方照応は同時に成立し得る。 (m)は、単に記述的に述べているだけなのでa right。
(6) 関係詞節(which 〜など)により後ろから修飾される場合
(n) This is the house where I was born. これが私が生まれた家だ。 話し手が生まれた家は1つしかあり得ないのでtheを付ける。
(o) This is the book I bought yesterday. これが昨日買ったその本です。 (p) This is a book I bought yesterday. これは昨日買った本です。
(o)の接触節 I bought yestedayはなくても意味が通じるので、the bookは既に 話題に上っている本を指す前方照応と捉えるのが妥当。 (p)は、昨日本を買ったという事実を初めて話題に取上げているのでa bookになる。 買った本の数が1冊だけなのか複数冊なのかにより冠詞を使い分けているのではない。 (o)のthe bookは前方照応として使っているのであり、買った本は1冊だけとは限らない。 (p)のa bookは、その本は複数冊買った本の中の任意の1冊を指すとは限らず、 元々1冊だけしか買わなかった場合もあり得る。
※ 接触節 contact clause: 一般に、次の語順の場合、関係代名詞(目的格)を省略できます。
「先行詞+(関係代名詞)+S+V+φ +〜」 (名詞) O(φ) (O) ----関係詞節(形容詞節)----
This is the book (which) I bought φ yesterday. -先行詞- O S V (O) -----関係詞節(形容詞節)------ = This is the book I bought yesterday. これが昨日買った本です。 --名詞-- S V ---接触節(形容詞節)--- このように名詞を後ろから関係代名詞なしで直接修飾する節「S+V+〜」を 接触節 contact clauseと呼びます。 接触節は関係代名詞(目的格)を省略した形をとりますが、本来的には関係詞の省略ではなく 元からある用法だそうです。
(q) This is the girl whom I saw yesterday. あの娘が私が昨日会った少女です。 (r) This is a cat which I saw yesterday. これは私が昨日見かけた猫です。
aとtheの使い分けの判断を、限定される対象が単数なのかまたは複数の中の 任意の1つなのかにより行うとすれば、 (q)のthe girlは、昨日1日で見かけた少女はたった1人だけだったという意味になり、 また、(r)のa catは、昨日1日で見かけた猫は何匹かいてその中の1匹という意味になり 不自然である。 従って、(q)のthe girlは、既に話題に上っている例の少女という意味の前方照応、 (r)のa catは、単にどのような猫なのかを述べているだけの記述的な描写であると 解釈するのが妥当。 (◇theを使う場合の基準 (3)唯一的に同定可能でもtheを使わない場合(記述的な描写)参照)
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   ◇there構文に於ける存在文とリスト文
(1) 存在文
聞き手に対して或るものの存在を新たに提示するために用いる文。 →a
(2) リスト文
聞き手に対して事物を幾つか列挙して提示するために用いる文。 →既知の場合はthe、未知の場合はa
<例文による比較>
(1) 存在文
(a) What's in the garage? ガレージには何があるの。 (b) There is a motorcycle in the garage. ガレージにはバイクがある。
(a)のような疑問文に対する答える(b)が存在文。 質問者(a)にとってバイクの存在は未知である。 応答者(b)は、バイクの存在を初めて提示している。
(2) リスト文
(c) How could we go to the beach? どうすれば海岸まで行けるだろうか。 (d) There is the motorcycle in the garage. ガレージにはバイクがある。 (e) There is a motorcycle in the garage.
(c)のような疑問文に対する答える(d)または(e)がリスト文。 応答文(d)は、質問者(c)にとってバイクの存在が既知の場合。 質問者(c)はバイクの存在は知っていたが、たまたま失念していたようなので、 応答者(d)がその存在を想起させるような場面が考えられる。 応答文(e)は、質問者(c)にとってバイクの存在が未知の場合。
※ リスト文と区別すべき文
(f) Where's the motorcycle? 例のバイクは何処にあるの。 (g) There is the motorcycle in the garage. そのバイクはガレージにある。
応答文(g)では、バイクの存在自体を新たな情報的価値を持つものとして扱っていない。
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   ◇唯一的な同定と特定の違い
(1) 聞き手が唯一的に同定すること
名詞が指示する対象を聞き手が唯一的に同定しているに違いないと 話し手が判断している場合にtheを使う。
(2) 話し手が特定すること
特定するということは話し手の認識だけによるもので、聞き手の認識とは無関係。 つまり、話し手が対象を特定していたとしても、聞き手がそれを特定できないと 話し手が判断している場合にはtheを使わない。
<例文による比較>
(a) I have an old guiter. 私は古いギターを持っている。 (b) I want a new guiter. 新しいギターが欲しい。
(a)では、話し手はan old guiterがどのギターなのか特定してはいるが、 聞き手にとっては未知のものであるので、唯一的な同定を求めていない。 (b)は、特定しているとも特定していないとも解釈できる。 特定の楽器店に飾ってある特定のギターを欲しいという意味であれば、 ギターを特定している。 また、どのギターにするかはまだ決めていないがとにかく新しいギターが 欲しいという意味であれば、特定していないことになる。
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   ◇総称
(1) a+名詞の単数形
或る集合の中から代表例としての見本を1つだけ取出し、 その見本を基にしてその集合に属する構成員の特性を 全体的に直接的に推定するもの。
(2) 無冠詞の名詞の複数形
或る集合の中からその代表例として複数の見本を取出し、 それらの見本を基にしてその集合全体の特性を直接的に 推定するもの。 集合の中には或る程度の例外も存在することを認めている。
(3) the+名詞の単数形
或る集合に属する個々の構成員の間に見られる細かな差異を 無視して或る程度抽象化することにより構成員の原型を作り上げる。 この原形を基にしてその集合全体の特性を間接的に推定するもの。
<例文による比較>
(a) A bull terrier makes an excellent watchdog. ブルテリアは優秀な番犬になる。 (b) Bull terriers make excellent watchdogs. (c) The bull terrier makes an excellent watchdog.
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   ◇「the+名詞の複数形」=集合全体を意味する構成員の総和
可算名詞の指示する対象を逐次加算していくことにより1つのまとまりの ある集合体を作り上げ、その集合の構成員を細大漏らさず全体的に指示 するもの。 集合の中には例外の存在を1つも認めていない。
これに対して、総称に使われる無冠詞の名詞の複数形は、 或る集合の中から代表例として複数の見本を取出し、それらの見本を基にして その集合全体の特性を直接的に推定するものであり、全ての構成員を指示する ものではない。 集合の中には或る程度の例外の存在を認めている。
<例文による比較>
(a) Americans are generous. アメリカ人は寛容だ。 (b) The Amerinans elected a new president last year. 昨年、アメリカ国民は新しい大統領を選んだ。
(a)の無冠詞のAmericansは総称表現。 寛容なアメリカ人が殆んどだが、中には寛容でないアメリカ人もいるという意味を含む。 (b)のThe Americansは、アメリカ国民全体を指す。
(c) The Smiths are coming round tonight. 今晩、スミス夫妻がやってくる。 (d) As far as I can recall, Patti was a Smith. 覚えている限りでは、パティはスミス家の一員だ。 (e) A Mrs Smith wishes to speak to you. スミスさんという人が君と話したいそうです。
(c)のThe Smithsは、Smithという同じ姓を持った人達の集まりのことで、 スミス夫妻やスミス一家を指す。 (d)は、a Smith=a member of the Smiths。 (e)のa Mrs Smithは、ミセス・スミスという人(Mrs Smithという名前を持つ人は 複数いるが、その中の不特定の1人)の意味。
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   ◇theによる空間的な領域や時間的な領域の限定
(1) 空間的な領域の限定
言外に全体的な或る空間を意識して、指示対象を全体的な空間の 一部として強く限定する。 他の領域と或る程度対比する意識がある。
(2) 時間的な領域の限定
言外に直線的な時間軸を意識して、指示対象を時間軸上で複数に 分割された期間の中の1つの期間として強く限定する。 他の時間的領域と或る程度対比する意識がある。
<例文による比較>
(1) 空間的な領域の限定
(a) Which way is east? どちらの方角が真東ですか。 (b) The sun rises in the east and sets in the west. 太陽は東から昇り、西に沈む。
(a)のeastは、曖昧に東の方を指すのではなく、基本方位の真東。 (b)のthe eastは、空間を東西南北という4つの部分に分割し、その中の 東という領域を強く限定している。
(c) A van was parked right in front of my car. 私の車の真ん前にバンが駐車してあった。 (d) I prefer to travel in the front of the car. 車の前部の座席(助手席)に乗るのが好きだ
。 (c)のin front ofは、車内の空間を分割しているのではなく、 車の前方にという位置関係を表している。 (d)のin the front ofは、車内の空間をthe frontとthe backに 分割した上での前部。
(2) 時間的な領域の限定
(e) The play is set in the present. その劇は現在を舞台にしている。 (f) She's busy at present and can't speak to you. 彼女は今、手が塞がっていてお話しできません。
(e)のthe presentは、時間軸をthe past、the present、the futureに分割し、 その中の現在という領域を強く限定している。 (f)の無冠詞のpresentは、時間軸の上の1点を表すだけで、 時間軸を長さを持つ領域に分割する意識はない。
(g) Winter's a depressing season. 冬は憂鬱な季節だ。 (h) In the winter nights are long and cold. 冬は夜が長くて寒い。 (i) I like (the) winter best. 私は冬が一番好きだ。 (j) Are you going to visit Europe during the winter? この冬にヨーロッパを訪れる予定ですか。
(g)の不可算名詞のWinterは、他の季節との境界が意識されていない 季節の気候としての冬。 (h)のthe winterは、時間軸上の1年を4分割した上での冬。 (i)では、無冠詞のwinterはイギリス英語、アメリカ英語は、the+季節名。 (j)のthe winterは、毎年巡ってくる冬の中の次にやってくる冬を意味し、 聞き手が唯一的に同定していると話し手が判断しているので、theを省略できない。
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   ◇固有名詞を普通名詞として使う場合の型(換喩と提喩)
(1) 換喩 metonymy
或るものを言い表すのに、それを直接指し示す名詞を使わないで、 これと密接な関係のあるもので置き換えて言い表す。 (例) 大学生を言い表すのに、角帽という語で言い換える場合。 大学生=大学生の姿≒角帽
生産者名≒製品の関係で、生産者名がその生産者の製品を指示するのに転用される場合や 作者名≒作品の関係で、芸術作品を指示するのに作者名を転用する場合がある。
(2) 提喩 synecdoche
全体と部分の関係に基づく比喩で、以下の2種類に分類できる。
・全体の名称を提示して一部分の名称に代える場合。
(例) 花(全体)で桜(花の一部分)を言い表す。 花(全体)⊃桜(部分)
・一部分の名称を提示して全体を言い表す場合。
(例) パン(食物の一部分)で食物(全体)を言い表す。 パン(部分)⊂食物(全体)
固有名詞(種)が本来の指示対象を意味するのではなく、類似した別の対象(類)を 指示するのに転用される。 具体的には、種―類の関係で生産者名がその製品(種)を指すようになった後、 類似する製品を生産する別の生産者の製品(類)を指示する場合などがある。
<例文による比較>
(1) 換喩 metonymy
(a) It's a Sony. ソニーの製品です。 (b) This painting is a Rembrandt. この絵はレンブラントが描いたものです。
(a)のa Sonyは、生産者名≒製品の関係の転用。 (b)のa Rembrandtは、作者名≒作品の関係の転用。
(2) 提喩 synecdoche
(c) She reached for a Kleenex and blew her nose. 彼女は(クリネックス)ティッシュに手を伸ばし、鼻をかんだ。 (d) I wrapped the pebbles I collected on the beach in a piece of Kleenex. 浜辺で集めた小石をティッシュで包んだ。
換喩により生産者名がその製品を指すように転用された後、更に提喩によりその製品(種)が 類似する製品を生産する別の生産者の製品(類)を指すように変化した例。 (c)のa Kleenexは、製品であるクリネックスティッシュを指すが、提喩により 類似する一般のティッシュを指しているとも解釈できる。 (d)では、提喩により製品a Kleenex(種)が無冠詞のKleenex(類)に変化した。 このKleenexは、paperと同じように不可算名詞(物質名詞)として使われている。
(e) In the 1800s rich people went to European spas to help cure muscle pain. 1800年代、裕福な人達は筋肉痛を癒すためにヨーロッパの温泉へ行った。 (f) You'll never be a Marilyn Monroe. 君はマリリン・モンローのような人には決してなれない。
提喩により固有名詞(種)が普通名詞(類)に変化した例。 (e)のSpa(種)は元々、ベルギー東部の有名な温泉保養地の名。 この地名が普通名詞spaに変化して一般の温泉地(類)を指すようになった。 (f)のMarilyn Monroe(種)は有名な映画女優。 この人名が普通名詞a Marilyn Monroeに変化してマリリン・モンローのような人(類)を意味する。
(g) The bank, post office and library are all on Main Street in our town. 我々の町では銀行、郵便局、図書館はすべてメインストリート沿いにある。
提喩により普通名詞(類)が固有名詞(種)に変化した例。 (g)では、その地域で唯一的に同定可能な普通名詞the main street(類)が 固有名詞Main street(種)に変化した。
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