日々のエッセイ

      学校が2学期制の人たちは、10月が後期スタートの季節ですね。 私の世代は“3学期制”が当たり前だったけれど、今は近所の公立小学校も2学期制。 物語を書く時に“3学期”という言葉を使うと「何のこと?」と、わからない子どもたちも増えてくるでしょう。 言葉の使い方に迷います。  海外に合わせて、入学式も春から秋に、だんだん代わっていくのでしょうか? 桜を背景にした入学式の写真が撮れないのは、なんだか物足りないような・・・。






初めて歩いた武蔵境(武蔵野市)の静かな通りに、りんご屋さんがありました。店内で売っているのは、りんご関連のものばかり。店先に置かれた木箱に、いろいろなりんごが素朴な感じに並んでいて、秋の色らしかったです。








  りんごの大好きなゲーム・キャラクター、『星のカービィ』の期間限定カフェがスカイツリーに出来たので、行ってみました。朝早く行ったのに、もう百人くらい並んで待っていて、整理券をもらって、お店に入れたのは午後3時。   でも、待った甲斐がありました。カフェ・メニューはカービィづくし、りんごの樹の姿をしたキャラクター“ウイスピーウッズ”のパンを注文すると、目がオリーブ、鼻がウィンナー、葉がサラダ菜の可愛いプレートが出てきて、家でも再現できそうだなぁと、楽しい気分。  カービィは娘が小さかった頃に大好きで、その頃の家の中はカービィだらけだったので、親しみがあるキャラクターなのです。 カフェのお客さんは、そういう“子どもの頃ファンになった”とおぼしき20代前半女子が、圧倒的でした。




御茶ノ水にある折り紙会館の前を通ったので、中に入ってみました。外国人向けの英語の案内パンフレットもあり、海外でもオリガミは注目されているようですね。  日本語版のパンフレットには、箸置きにもなる『寿鶴』の折り方が載っているのに、英語版はセクシーに動く『Sweet Lips』の折り方が載っていて、面白いです。  曼珠沙華を折り紙で作ったら、ほら、床の間に飾れる作品になるでしょう?





   
        曼珠沙華の群生地で有名な、埼玉県日高市。 高麗川に沿って、秋には500万本の花が咲き、近くの日和田山から眺めると、その辺りが赤い巾着のように見えるため、“巾着田”と呼ばれています。 巾着田のそばに、童話の同人誌『15期星』の仲間である丸岡和子さんが、『ギャラリーぽぽたん』をオープンしました。



                   


    高麗の風景によく似合う、和の造りをしたギャラリーです。 広いお庭の脇を川が流れていて、サラサラと優しい音に癒されます。

  



     名前の入った暖簾をくぐれば、誰もが童心に返って、わくわく。このギャラリーで、どんな絵本に出会えるのかな、どんなお話しが聴けるのかな? 楽しい時間の入り口です。

















  天井が高く、赤松で造られた柱が立派で、木のぬくもりにあふれていて、居心地が良いスペース。暖炉の前に『お話し会』の案内が。 月に何回か、丸岡さんご自身が主催して、会を開いていらっしゃるとのこと。たくさんの子どもたちや大人たちが集まるそうです。  お話し会の開催日については、下記にお問い合わせ下さいね。

 〒350-1245 日高市栗坪26番地18
   電話    042-973-0313 丸岡和子さん










    檜葉の扉を前にして、さぁ、紙芝居のはじまり、はじまり。ギャラリーは、紙芝居や朗読の場となることを考え、“劇場”のような雰囲気が出るように設計されているそうです。 なるほど、広いサロンに座り、拍子木が鳴り出すと、別世界に誘われてーーー。 丸岡さんは、学校の先生を長年、勤められただけあり、お話しがとても上手で、声も良く通り、ムードたっぷり。 しかも、太鼓や鈴やバチなどをふんだんに使った演出で、大人の鑑賞者も大満足まちがいなしです。 紙芝居って、久しぶりに見たのですが、引き込まれますね。







ギャラリーには、さりげなく、珍しい芸術品が置かれています。これは、飯能焼きの壺ですが、写真ではわからないでしょうが、とても大きいのです。小さな子なら、中に隠れられそうなくらい。 こんなに大きな壺は、めったに無いそうですよ。












           
            
                     
 
  伺った頃は、巾着田の花もまだ一分咲き。 それでも、赤い帯がいくつも出来ていて、咲き始めの美しさといったら! 彼岸花という名前もあるので、どこか黄泉の国のイメージで、物寂しいように思っていたのですが、巾着田の花は元気いっぱいでした。

   
                            
       
 秋らしい色合いの絵が表紙になっている詩集『午後の光』(垣内磯子さん・パロル舎)は、暮らしの中の、ありふれているようでいて、特別な風景を描いた、ひだまりみたいな本です。 鈴木敦子さんの版画も素敵。
        
                       

   なんてことない洗濯物さえ、詩になって空気に溶け込み、誰かに伝えたくなる、かけがえのない一場面に変わっていきます。 秋はゆっくり、詩を読むのがいいなぁ。


                   深まる秋をあったかく過ごす準備、出来ていますか? 良い秋を!


                             2016年10月


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