日々のエッセイ

 風薫る5月です。身体も心も軽くなって、行動力がアップするような季節が来ました。ゴールデンウィークもあり、普段なかなか会えない人と会えたり、出掛けたいと思っても行けなかった場所に行けたり・・・。5月の空は輝いていますね。

  

 大阪で万博が始まりました。もう見て来た、という人もいらっしゃるのでは? 銀座のショッピングモールでは、1970年の万博の時にシンボルとなった太陽の塔の模型が飾られ、その隣には、2025年風にアレンジされたアート作品が並べられ、外国人観光客がカメラを向けていました。大阪の街は賑わっているでしょうね。

 

 千葉県の市川市に、『市川真間駅』というのがあるのですが、5月に期間限定で『市川ママ駅』と、名前を替えます。もちろん、母の日にちなんで、です。構内の看板もプレートも全部『ママ』に替わっているのですから、ホームに立つと”母への感謝”の気持ちがむくむく湧いてきます。ホームへの通路には、カーネーションの鉢植えがたくさん並び、子どもたちの描いた”お母さん”の似顔絵が所狭しと飾られています。

 
  

 街をあげて、母の日を祝うムードが楽しいです。
 実家の母には、昔はよくカーネーションの花束や鉢植えを贈っていたのですが、手入れが大変なので、今年は流行のモロッカン柄のスマホポーチを選びました。最近は、買い物へ行っても現金は使えないというお店が増えたので、スマホがすぐに取り出せると便利かなと思いまして。使ってもらえるかな。

  

 もう30年以上も前になりますが、気に入って買ったカードがあります。こんな湖の風景のカードです。

   

 
 鏡のような紙で出来ていて、もう一方の絵柄を映し出し、奥へと風景が続いているように見えます。湖の静謐さを感じるデザインで、大切にとってあります。 先日、本屋さんで、同じ仕組みの絵本を見掛け、今、面白く読んでいます。

  
 

 『きょうのおやつは』(福音館書店)という絵本。猫ちゃんののぞくテーブルで、ホットケーキ作りが展開されます。卵を割り、ミルクを入れ、かきまぜて・・・。出来上がりは、ほら、食べたくなるほど美味しそう。鏡の仕組みをうまく使い、まるで自分も作業に参加しているみたいな気分になります。ページが厚紙なので、小さな子どもたちが無造作に扱っても心配いりませんね。
 鏡の仕掛けは、大阪万博のタイのパビリオン建築にも取り入れられているそう。見てみたいです。

 ところで、ホットケーキって、いろいろな絵本に登場するおやつですね。その代表的なのは、何と言っても『しろくまちゃんのホットケーキ』(こぐま社)だろうなぁ。

   

 この絵本は何度も読み聞かせをしました。どのページもシンプルな絵柄や、リズム感ある言葉が楽しくて、読み手も心地良くなってきます。特に、この焼き上がりプロセスのページが秀逸。子どもたちはページに釘づけ、擬音を一緒に大声で唱えてくれます。ホットケーキが作りたくなってくる!

 久しぶりに私も豆本サイズの絵本を作ってみました。サボテンが主人公のお話です。

  
  

 ダンディを自負するサボテン紳士のカクタスは、帽子の下に秘密を隠しています。ある日、酒場の出入り口に頭をぶつけ、帽子が吹っ飛び、頭の一部がもげて・・・、そこからカクタスの人生は変わっていきます。ラストは、もちろんハッピーエンド。

  

 このミニミニストーリーは、うちのサボテンがモデルです。20年ほど前に買って育てていた小さなサボテンが、ヒョロっと大きくなり、10年ほど前に途中で折れてしまいました。枯れてしまうかな、と心配しながら様子を見守っていたら、折れた先から新たなサボテンが伸びてきて、グングン大きくなりました。すごい生命力! その感動を豆本にしてみたわけです。

  

 
 窓辺に飾られていたパッチワークの鯉のぼり。最近は室内に飾る小さなサイズの鯉のぼりが人気らしく、青空のもとで揺れている大きな鯉のぼりをあまり見掛けなくなりました。でも、5月の象徴は、やっぱり大空をゆうゆうと泳ぐ、色とりどりの鯉のぼりかなぁ。

 爽やかな5月を!

 2025年5月

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