日々のエッセイ

 一番寒い時期のはずなのに、今年の関東は暖かな日が続いていますね。雪の降る地域にお住まいの方にとっては、「雪かきしなきゃ」と、ご負担の多い季節と思います。子どもたちは、雪投げやそり遊び、スキーにスケート、冬ならではの遊びを楽しんでいることでしょう。

   

 2月は、バレンタインという大きなイベントがあります。ジャズの名曲『マイ・ファニー・ヴァレンタイン』を聴きながら、ハートのある風景を集めてみました。

   

 つくばの街で見つけたシンプルなハートのオブジェ。

   

 青山の裏道の壁に描かれていたピースフルなハート。

   

 館山の観光名所になっている素朴な木製ハート。

   

 代々木の花屋さんが、閉店後の入り口に飾っていたハートアレンジの花。

 ハート型がそこにあるだけで、見ているこちらのハートも温かくなって、誰かに愛を届けたくなります。
 街の中のハート探し、楽しいですよ♡

 2月生まれのせいか、一年の中でも、この月が好きです。今年の誕生日には、「トランプ」を家族からもらいました。金谷ホテルのオリジナルで、レトロ調に『とらむぷ』と書かれているところも可愛い。

   


 カードには、一枚ずつ、ホテル内のアンティークな調度品や部屋の様子が描かれています。型染め作家の関美穂子さんの作。関さんの絵は、本の表紙などでよく見掛け、以前から素敵だなと思っていたので、このトランプで遊ぶのが楽しみです。

  普段は車でしか通らない道を、ゆっくり歩いていたら、お洒落な本屋さんに出会いました。

   

   外国の雑貨屋さんみたいなポップな本屋さんで、店主が選んだアート系の面白い本がズラリと並んでいます。

   

 小冊子というタイトルの、イラストレーター・山本アマネさんの小冊子。表紙に魅かれて買ったら、読書日記が綴られていて、本と日常が融合した感じが、とても心地良かったです。知らない誰かの暮らしを、そっとのぞいて、共感したり、へぇーっと思ったり、そんな感覚が味わえる本。この本に触発され、最近話題の、手帳や日記の読める図書室を訪れてみました。

   

 実家に行った時に、よく寄るスーパーマーケットのすぐそばにある図書室。建物の前は、何度も通っているのですが、訪れるのは初めて。直前の予約で、閉館一時間前に入ることが出来ました。
 入室すると、分類カードの束をもらい、そこには手帳の持ち主の「年齢や性別や職業」やらが記され、おおまかな手帳(日記)の内容が書かれています。その中から、読みたい人の手帳を選び、書庫の中から出してもらい、読書タイムとなります。
 人に見せないことが前提の手帳(日記)だから、心のまま、かっこつけず、その人の本質のようなものが映し出されます。
 私は、詩人、女子中学生、フリーターの手帳を選んで、読みました。
 人の日記のどこが面白いの? と思うでしょうが、これがすごく面白い。まったく知らない人なのに、読み進めるうち、親しい誰かに思えてくるから不思議です。
 名言とか、人生目標が綴られていたり、今日食べたものや、入ったお店のことが詳しく書かれていたり。喜んだり、へこんだり。
 イラスト入りだったり、マスキングテープで飾られていたり、ショップカードが貼ってあったり。
 何より、その人の直筆というところが、人柄をわかり易く伝えてくれます。
 たった一時間の滞在だったけれど、図書室から出た時に、なんだか1年くらいの長い時間を過ごしたように思えたのは、小さな手帳に誰かの一年がギュッと詰まっていたせいでしょうね。

  

 私も、小さな頃からずっと、手帳に短い日記を綴っています。実家の本棚の奥にしまった、そんな古い日記たちを取り出して、たまにはちょっと読んでみるのもいいかも。2025年も、もちろん欠かさず手帳日記を書いていますよ。

 
 
 ショーウィンドウの主役がチョコレートになる季節、甘い2月をお過ごしください♡

 2025年 2月

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