12月。いよいよクリスマスシーズンですね。イルミネーションが煌めいて、夜が明るいです。
12月に飾られる世界中のクリスマスツリー、いったい幾つあるのでしょうね。街の様々なツリーを見て歩くのも楽しいです。
新刊『窓の向こう、その先に』(岩崎書店)のトークイベントが、12月1日(日)に行われました。主催は、くわのみ書房さん。会場は、カフェパパさん。
入り口も素敵な、お茶の飲めるアートギャラリーです。お店の中は12月らしく、クリスマスひと色。北欧がお好きなオーナーさんが買い付けたり、ご自宅から持っていらしたセンスの良い品々が並んでいて、とても暖かな雰囲気。
皆様がいらっしゃる前に、テーブルにプログラムやブックリストを並べました。(ブックリストの絵は、小野寺美樹さん)
編集者の山田裕子さんと一緒に、約2時間、本にまつわるあれこれを楽しく語らせて頂きました。絵を描いてくださった北見葉胡さんの全ての原画も直に見ることが出来る貴重な機会でした。
北見葉胡さんのサイン。可愛らしい! 私も欲しくなり、思わず本を買ってしまいました。
こちらの写真は、会場内の様子。カフェパパさんからの提供です。当日は、サンタクロースを意識して、赤い服を着て行きました。参加してくださった皆様、ありがとうございました。
話の中で紹介した絵本は、1981年に日本でも翻訳され、世界中でブームになった『仮面舞踏会』(角川書店)です。謎解き本の先駆けと言われる一冊。 ページの中のヒントを集め、イギリスのどこかに埋められている宝飾品を探しだそう、という趣旨。
どこの国の誰にでも、宝を手にするチャンスがあるのですから、「やってみようかな?」なんて気にさせます。
当時は、この絵本のための謎解きゼミナールも開かれ、谷川俊太郎さんと寺山修司さんのお二人が、トーク合戦をする一幕がありました。
高校生の私も参加したものです。鮮烈に覚えているのは「谷川さんが白いセーター、寺山さんが黒いセーター」を着ていらして、それぞれの作品世界に、セーターの色が合っているなぁ、と思ったこと。
このゼミナールの帰りがけに、見知らぬ紳士に誘われ、新宿のレトロな喫茶店で「謎解きの続きの話」をしたことが、『窓の向こう、その先に』の創作のもとになっています。
本に登場するサナキさんは、この時の紳士そっくり。家族でもない、友だちでもない、名前も知らない人だったのに、謎解き本についてのお互いの会話がすごく熱く、楽しい時間だったのを覚えています。
谷川俊太郎さんといえば、私にとっては『月刊SNOOPY』。創刊号が出た小学校一年の頃から、四年生になるまで、毎号欠かさず買って、ピーナッツコミックスを暗記するくらい読み込んでいました。大人びて、覚めた台詞ばかりだったけれど、あれは谷川俊太郎さんの言葉だったのですね。
雨上がりに久しぶりに虹を見ました。絵に描いたような虹色! あまりにもくっきり見えて、しばらく見惚れていました。虹って本当に長い長いアーチ型で、街の端から端まで届いているようで、自然が創る形や色というのはすごいなぁと、感心しました。虹は”幸福の兆し”というハッピーモチーフでもあるから、これから良いことがありそうですよね。
来年も良い年になりますように!
2024年 12月
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