日々のエッセイ

 寒い日が続いていますね。私の住む町はめったに雪が降らないのですが、この間、今年初めての雪が降って、一面銀世界の美しさに見惚れました。溶けてしまう前に、慌てて雪だるまを作りました。 たった数日間しか雪は残っていなかったのですが、それでも車の運転にヒヤヒヤしたり、道を歩いてツルッとしたり、雪国のかたは大変だろうなと思います。
        
 
 まだ先ですが、3月2日から『BOOK展』に参加するので、今、その準備をしています。今年の私のテーマは『豆本箱』です。これまで趣味で作ってきた豆本たちを、一冊ずつ小箱に入れて、イメージに合う小物も一緒に箱に閉じ込め、皆様に見て頂けたら、と思っています。
        
 こんな感じです。てるてる坊主が出てくる豆本には、小指ほどのてるてる坊主を作って吊るしたり、ブーツがモチーフの豆本には、合革でミニミニブーツを作ったり。豆本作りも楽しいけれど、小箱作りもかなり楽しいです。箱の内部の色や柄を考え、ぴったりの素材を探して・・・細々した作業がわりと好きです。
 来月のHPで、詳しくご紹介しますね。

         
 2月にはバレンタインデーがありますね。オミクロン株が流行っている今の世の中、混んでいるお店にチョコレートを買いに行くのも気が引けるし、かといって手作りもコロナ時代はちょっとねぇ、という声もあり、頭を抱える人もいるかもしれませんね。そういう時は、メッセージだけでも充分、気持ちは通じるものですよ。短い言葉であっても、「あなたのことを気にしています」という想いは伝わるはず。
 写真のミッフィーちゃんチョコレートは、去年、姪がくれたもの。フタのくぼみに丸いワッペンのような磁石が組み込まれていて、缶と磁石、別々に使えます。チョコレートはすぐに食べてしまったけれど、缶は今も私の部屋に飾ってあります。
        
 今月読んだ可愛い写真絵本『THE LONELY DOLL』は、カナダ系アメリカ人のデア・ライトの代表作。出版されたのは1957年なので、なんと半世紀以上前の
本ですが、今見てもそのキュートさは全然色褪せません。カメラマンでもあり作家でもあり、モデルでもあったオシャレなデア・ライトは、きっと幼い頃、人形遊びが大好きだったのだろうなぁと想像します。
        
 ストーリーも普遍的。一人ぼっちで暮らしている女の子人形のところに、ある日、大きなクマさんと小さなクマさんがやって来て、疑似家族になります。親クマさんは、こんなふうに勉強を教えたり、公園や海に連れて行ったり。

          
 子グマさんと二人だけで、遠くに遊びに行ったり。誰かと過ごすことの幸せを胸いっぱいに感じる女の子人形ですが、悪戯っ子の子グマさんにそそのかされ、メイクルームでめちゃくちゃ遊びまくり、ハメを外し過ぎ、親クマさんから大目玉。 「きっとクマさんたちは家から出て行ってしまうわ。そしたらまた、一人ぼっち」 女の子人形は素直に親クマさんに謝って,許しを請います。ラストはもちろん、ハッピーエンド。
 人形たちの動きが自然だし、どの場面も映画のワンシーンみたいで、素敵です。モノクロも利いていますね。日本でも、リカちゃん人形を今の時代のリアル女子になぞらえた本や動画を目にしますが、人形は自分の分身にもなるし、親しい友だちにもなるし、感情を託しやすいのでしょう。こんな写真絵本、私もいつかトライしたいなぁ。

             
 お人形が登場する児童書はたくさんありますが、ヨナ・ゼルディス・マクドノーさんの『うちはお人形の修理屋さん』(徳間書店)は、読んでいるうちに子どもの頃の気持ちに戻っていく、とても温かな本。二十世紀初めのニューヨークが舞台で、移民街に住む少女・アナが主人公。三人姉妹の真ん中で、優等生のおねえちゃんと泣き虫の妹に挟まれ、不満だらけのアナでしたが、家族のピンチを救い、しっかり者の少女に成長していきます。戦争に突入していく時代の空気感、ユダヤ教のさまざまな行事のことも、わかりやすい言葉で語られ、国や時代を超えて、すぐそばにいる友だちみたいにアナを応援したくなります。家族への愛情、お人形への愛情も、ひしひし伝わってくる本。続編の『お人形屋に来たネコ』も、良いお話です。

          
 女の子の本つながりで、「可愛い」を集めた本屋さん『BOOKS LICOTTA』を訪れた日のことを思い出しました。リコッタチーズの「R」を「L」に変えた店名からして、なんとなく可愛いお店。オーナーさんが直感で選んだ可愛くてレトロな新刊・古本、文房具などが小さなお店にぎっしり並んでいます。こだわりの本屋さんって、いいですね。

          
 オーナーさんが描いたポストカードやブックカバーも、お店の雰囲気を盛り上げています。リボンの女の子は、少女性の象徴かな。小動物の仲間が似合います。女の子気分にどっぷりハマりたくなったら、こういうお店で「特別な一冊」に出会えるかもしれません。

 2月は受験シーズン。今年も感染対策に注意しながらの受験になったので、受験生やご家族はいつも以上に気を張っておられることと思います。希望校に合格出来ますように。 下のノートは、天才バカボンのパパが卒業したという『バカ田大学』のオリジナルノートです。一見、ふつうのノートみたいですが、よく見ると赤塚不二夫さんのキャラが描かれています。
          
 ページを開いたところには、校歌が載っています。なんだか早稲田大学の校歌に似ていますよね? 
           
 大学の立地も、ワセダ大学の隣にあるそうですよ。そして、バカボンのパパはこの大学の社会学部哲学科を主席で卒業ですって。へぇー。 なにはともあれ、受験生の皆様、風邪などひかないように。実力を発揮出来ますように。

 折り紙の上手な友人が、北欧の『幸せを運ぶ馬』として知られる「ダーラナホース」のリースを折って、送ってくれました。胴のところにLOVEの文字が出るように工夫されています。
             
 散歩の途中、住宅街でもダーラナホースのような白馬が窓辺に飾られているのを見掛けました。白いブラインドの窓枠に、凛とした様子で佇んでいました。
                      
 家に射し込む冬の陽射しって、ぽかぽかで気持ちいい。読みかけの本の表紙に、カーテンの影が映っているのが、透かし模様みたいで綺麗だったので、思わずシャッターをきりました。
                 

 
 心もふんわり暖かな2月になりますように。そういえば、今月は私の誕生月。いいことたくさんあるといいな。とりあえず、美味しいケーキを食べようかな?

            

 2022年2月
 トップページへ
 前回のエッセイへ
 次回のエッセイへ