日々のエッセイ

 明けましておめでとうございます。新春を皆様、どのように迎えたことでしょう。2020年は、オリンピック・イヤー。スポーツに力を入れたり、日本独特の美意識を再確認したり、この国で開かれる大きなイベントに湧く年になりそうですね。
          
 子どもの頃は、元旦に祖父の家で、親戚一同が集まり、賑やかなお正月を過ごしたものです。久しぶりに会う、同年代の従姉妹たちと遊んだり、お年玉をもらったり。楽しいことが、いっぱい。祖父や祖母は、きちんと和服を着て、私たちが来るのを待っていてくれましたっけ。そういえば、和服でお正月を迎える人も、少なくなりましたね。せめて、お酒の瓶くらいは、着物を着付けてあげましょうか。
      
           
 歌舞伎に「紙衣(かみこ)」という衣装があります。文字通り、紙で出来た粗末な着物で、手習いの反古紙などを布代わりに使っているため、文字が書かれているのが特徴だとか。実際の舞台では、紙ではなく布で作ることが多いそうですが、上の写真の紙衣は、アート作品として作られたもので、ちゃんと紙で出来た着物です。デザインが、「今年」を表していて、よく見ると、上のほうに「2020」の文字。まん中には、オリンピックの聖火が見られます。なかなか斬新ですね。

          

 羽子板で遊ぶ風景を見ることも、めったにありませんが、お正月といえば、羽つき。精巧なミニチュアを展示している博物館で、小さな小さな羽子板を見ました。小指くらいの大きさですが、細部まで信じられないくらい手がこんでいます。こんな極小の羽をうっかりどこかへ飛ばしたら、見つけるのが大変そう。

           
 こちらはミニチュアではなく、普通サイズのお皿ですが、オカメのデザインが可愛い。オカメの別名は、「お多福」だから、このお皿で食べると、今年一年、良いことがありそう。良い縁起は取り入れて、笑顔の一年にしたいですね。

           
 初夢に、富士山を見たラッキーな人は、どのくらいいるのでしょうか? 道路に、こんな富士山をかたどったコーンが置いてありました。ありふれた三角コーン、見ようによっては日本一の山ですね。

            
 新幹線の車窓から写した、本物の富士山。日本一と言われるだけあって、いつ、どこから見ても美しい姿です。

 さて、2020年。私の抱負は、時間を作って、たくさん本を読むこと。世界を広げ、新しい物語を創りたいです。
来月は、新作の小さな絵本をご紹介出来るかな。

 ねずみ年ですが、招き猫の写真で、皆様の今年の幸福をお祈りいたします。今年も、毎月「日々のエッセイ」でお目にかかりましょう!

           

               2020年1月

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