日々のエッセイ

 ポカポカおひさまが暖かい、気持ちの良い3月になりました。春のイベントといえば、雛祭り。実家の玄関には、今年も年代物のお雛様が飾られていました。鼻先が欠けているのも、ご愛敬?
                  

 
 花が一斉に咲き誇る春。道ばたのチューリップがそよ風に揺れている様子は、春らしさの象徴ですね。ミモザの黄色も、春を感じさせます。イタリアでは3月8日が「ミモザの日」だとか。日ごろの感謝を込めて、男性から女性へミモザの花を贈る習慣があるそう。可愛らしい花の姿に、元気がもらえますね。たまごをゆでて、卵黄を散らしたミモザサラダを作ってみるのも、春らしいかも。
              
 黄色で思い出したのですが、近所に珍しい黄色いポストがあり、気になっていました。普通に手紙を投函できるポスト。でも、赤いポストとは、ちょっと違う意味が・・・。
                    
 黄色いポストは、珍しいゆえに「幸福を運ぶポスト」と言われているそうです。それなら、ラブレターをここから投函したら、成就するかも? 全国には、青や緑などの色違いポストがあるようなので、見てみたいなぁ。

              
 春のキッチンの窓辺が、こんなふうにカラーピーマンやミニキャロットで飾られているのを見ました。見ても楽しいし、その後はお料理に使えるし、実用的なアレンジメントですね。

                   
 春色の風景を見つけに、町をゆっくり歩いてみたい3月です。鳥の声にも、道を横切る猫の動きにも、喜びが満ちているような、うららかさ。
                    
 今日はどこへ行こうかな?と迷った時は、上の写真の本をガイドブックにして、街歩きはいかがでしょう? 『東京物語散歩』(ぺりかん社)は、現役の国語の先生が創った、物語と街を結ぶ楽しい本です。みなさんの中にも本を読みながら「この話は、きっとあの街のことかな?」なんて気になった経験をお持ちの方がいるのでは? この本には、小説の舞台になった場所が、地図入りで紹介されていて、その数、なんと百か所! もとは朝日新聞連載のコラムで、中学生・高校生向けシリーズの一冊としてまとめられているため、文章もわかり易く、小説と街の魅力が一度に伝わってくる、とても贅沢な内容です。著者の堀越正光さんと先日、お目にかかる機会があり、本には載っていない貴重なお話も伺えて、「どんな風景にも必ず物語がひそんでいる」と思えてきました。百冊のうち、読んだことのない面白そうな本が幾つもあり、良き読書ガイドにもなりました。

                       
 来月、千葉で『一日だけの展覧会』イベントに参加を予定しています。4月7日の日曜日、午前11時から午後4時まで。船橋市にあるカフェ「279」の展示ルームが会場です。ログハウス風な会場で、春らしい「花やスィーツ」をテーマにした、押し花アート、手芸作品、イラスト、本、読み聞かせ・・・など、盛り沢山。
                       
 カフェの名前の数字279は、「つなぐ」と読んで、人と人との出会いをつなぐ、という意味だそうですよ。その展示に向けて、小さな物語を作っています。詳しくは来月初めの『日々のエッセイ』でお知らせしますね。ぜひ、いらしてください!

 皆様、すてきな春を!

 2019年3月

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