鳳凰三山
戸台 | 8:00着 | 8:10発 |
丹渓 | 10:30着 | 10:50発 |
大平小屋前 | 12:15着 | 12:35発 |
北沢小屋サイト地 | 13:35着 |
天気概況によると上空5000m氷点下30℃ラインが大阪まで南下。28日の朝に積雪があったほど寒い冬になる。これから冬山へ行く者が平地で寒さに震えているようでは、少々心もとない気がしなくはない・・・が、普段は薄着なので着込めばなんとかなるはず。
列車途中、米原あたりでは雪だったが、塩尻では雪のかけらも見えない。戸台まで臨時便のバス。河原道は、石ころ・砂利で歩きにくい。堰堤から先は積雪が目立ってきて、よく踏み固められた道を快調に進む。微風、快晴。
戸台川から甲斐駒ヶ岳(左奥)
10:00ごろから薄雲が広がり始める。登山者の数は年末の割には少ないかなといったところ。大平小屋前、北沢峠林道は除雪され、自動車が走っていた。
北沢峠
北沢峠バス停付近にダンプやショベルが止まっていて、林道一杯に何やら工事中であった。普通ならこのあたり一帯はテントサイトになるところだが、少し興ざめ。しかし、こんな山奥の寒い最中で工事中とは・・・。北沢のテントサイトにはわずか7張り。北沢小屋にはゼロと少々さびしい。
よく乾燥した雪を踏み固めて整地するのに30分以上かかり、テントを張り終えたのは1時間後。北沢小屋で休憩、コーヒーを頂く。無風・快晴で満天の星空。非常に寒い。−19℃まで下がると言っていた。
北沢小屋 | 4:50起床 | 8:20発 |
栗沢ノ頭 | 10:00着 | 10:25発 |
浅夜峰 | 11:05着 | 11:15発 |
ミヨシ | 12:07着 | 12:17発 |
早川尾根の小屋 | 12:35着 | 12:45発 |
赤薙沢ノ頭 | 13:55着 | 14:05発 |
白鳳峠 | 14:23着 | 14:28発 |
高嶺 | 15:30着 | 15:46発 |
地蔵岳分岐 | 16:10着 | 16:20発 |
観音岳 | 17:05着 | 17:15発 |
薬師小屋 | 17:35着 |
曇、無風。吹流しに放り出していたポリタンの水が半分ほど凍結していた。解氷に半時間ほどかかる。コンロを点けても、テント内の霜は全く融けない。朝食の段取りが悪く出発に手間取った。早川尾根を南下するパーティーはなく、一人歩きになる。
栗沢ノ頭への登り
栗沢ノ頭への急登は乾燥した雪ですべりやすく、途中からアイゼンを着ける。栗沢ノ頭、浅夜峰からの展望はすこぶるよかった。
千丈ヶ岳
中央アルプス 御嶽山(右奥)
乗鞍岳 北アルプス穂高連峰 鋸岳
甲斐駒ヶ岳
北岳
塩見岳
早川尾根は小さな登り下りの繰り返しが多く、疲れる上に時間がかかる。日没が早いので明るいうちに泊まり場へ着くか気がかりになる。高嶺の登りで2人の女性パーティーとすれ違ってから、人に会わなくなる。
浅夜峰・ミヨシ・早川尾根ノ頭
地蔵岳のオベリスク 落日間近
夕陽に映える甲斐駒ヶ岳
大樺沢と北岳 夕暮れ
夕陽に映える観音岳
地蔵岳分岐付近から北岳の西の空に夕焼けが見られた。観音岳ですっかり暗くなり、夜目を利かせてトレースを辿る。麓の夜景、甲府方面の街の灯が美しい。が、気分は心細い限りだ。
薬師岳の下りからほのかなテントの明かりを見つける。針路が定まり安堵した。薬師小屋に到着、素泊まりする。小屋は自家発電の灯火と石油ストーブの暖がある。満天星空。無風。薬師小屋は12/29〜1/3営業とか。
薬師小屋 | 5:00起床 | 7:00発 |
南御室 | 7:30着 | 7:40発 |
甘利山分岐 | 8:00着 | 8:05発 |
杖立峠 | 8:35着 | 8:45発 |
夜叉神峠 | 9:18着 | 9:25発 |
夜叉神荘 | 9:45着 | 9:55発 |
芦安 | 10:45着 |
快晴、無風。砂払岳から白銀に輝く白根三山、雲海に浮かぶ富士山に御来光と、最終日を飾るに申し分ない展望。
薬師小屋
薬師岳
野呂川渓谷と千丈ヶ岳
農鳥岳 間ノ岳 北岳
縦走路は雪にしっかりトレースがあり、歩きやすいので無雪期より行程がはかどる。南御室小屋入口付近に水場があり、冬期にも水が得られる。この日、夜叉神から多くの入山パーティーとすれ違う。
甘利山へは人の通った後なし。杖立峠あたりから雪が消え始め、氷結しているところもあり、歩きにくくなる。夜叉神峠から見る白根三山は写真で見るよりはるかにスケール感があり、見ごたえ十分。フィルム切れで写真が撮れなかったのはなんとも残念。
スーパー林道に降り立つ。客待ちのタクシーに相乗りを勧められたが、甲府まで一人2000円と聞いて芦安まで歩くことにする。林道を一人45分ほど歩いていたところで別の下りの空車タクシーに呼び止められ、乗車を勧められた。足が痛くなってきたこともあり、林道歩きもまだ先が長いので芦安まで乗せてもらう。500円であっけなく到着。
芦安からは甲府までバス。甲府から松本まで急行。満員列車も小淵沢あたりから空いてくる。車窓から鳳凰三山や甲斐駒、八ヶ岳が霞んで見える。
大糸線から眺める山並みは前衛の山の裾まで雪化粧している。スキー場に期待が持てる。大町で駅送りしていたスキーを受け取り、タクシーで鹿島まで。日暮れの雪道を一人翔羊山荘へ。
翔羊山荘〜鹿島槍国際スキー場でスキー
1日、雪に囲まれた静かな年越し。翔羊山荘にはほとんどOBばかり。例年丸山で御来光を迎えるのだが、今年はラッセルする者なしで、朝日が上がってからゆっくり起床。
鹿島槍国際スキー場で終日スキーを楽しむ。スキー場手前の林道にスキー合宿中の8テンがあった。積雪1m、気温−5℃とゲレンデ・コンディションは良好。リフト待ちも長くて5分。そんなに混雑していない。リフト券1000円で7回。1日10回ほどリフトに乗る。
後立山連峰は1日中ガスに巻かれている。天気曇がち。16時ごろスキー場を後にして翔羊山荘に近づいたとき、稜線のガスの中からヘリコプターが姿を見せる。遭難救助かと思っていたら案の定その日の夕方にラジオニュースがあり、爺ヶ岳稜線で雪崩、13人が流され5名死亡の知らせがあった。黙祷。
2日も終日スキー。基本に戻っておとなしいスキーを心がける。登山後の痛み・疲れもなんのその・・・と言いたいところだが、身にしみてこたえる。昼食をゆっくりとっても、午後3時ごろには疲れきってしまう。青木湖、佐野坂スキー場へ足を伸ばそうかと考えていたが、とても余裕ない。3日は帰り支度で、10時にスキーを切り上げ、帰途につく。
この6日間でずいぶん散財したが、それに見合うだけの充実した休暇が過ごせた。冬山はテントより小屋泊まりの方が、疲れた体の回復させるのに向いているような気がした。特に今年のように気温が低いと、夜間の寒さをこらえるのが精一杯である。