登山手帖

栂池 白馬乗鞍岳
昭和57年(1982年)3月16日(火) 〜 3月20日(土)

栂ノ森ゲレンデから天狗原へ
栂池から白馬岳


3月16日(火)〜 20日(土) 親ノ原 栂池でスキー

親ノ原8時30分着。大学2講座関係の学生仲間だけでスキーに来る。最近まで降雪がなかったので、標高の低いスキー場は露地が見えている。栂池スキー場は上部の栂ノ森ゲレンデまで、全てざらめ雪。アイロンがけしたスキーワックスも半日できれいになくなってしまう。

曇がちの天気が続き、サングラスはあまり使わずに済む。気温は高めで、シールを利かせて登る分には、Tシャツ1枚でも汗をかく。朝食、夕食時だけ皆と一緒で、あとは一人で滑っていた。スキーのレベルも目的も違うので、これは致し方ない。

宿泊地の付近はアフター・スキーの施設も多く、夜になると友人たちはこぞって出かけていった。誘われたものの金銭に余裕なく、寝るまで宿で一人留守居となる。5泊して15000円程度と宿泊費は安くて済んだ。

3月19日(金) 親ノ原 ・・・ 栂ノ森ゲレンデ ・・・ 天狗原 ・・・ 白馬乗鞍岳(往復)

親ノ原   8:45発
栂ノ森ゲレンデ 9:30着 9:42発
天狗原 11:20着 11:55発
白馬乗鞍岳 12:40着 12:50発
成城大学ヒュッテ 14:00着 14:15発
栂ノ森ゲレンデ 14:40着  

晴、微風。リフトを4基乗り継ぎ、栂ノ森ゲレンデ(標高1700m)まで上がる。入山パーティーが2つ程出発準備をしていた。いずれも山スキーをするらしい。ゲレンデスキーヤーが3人、同じコースをとって白馬乗鞍岳までスキーを担ぎ上げるようだ。

林道を神ノ田圃とその上の2箇所ショートカットし、案外楽に成城大学小屋に着く。小屋のすぐ下には、雪洞の入口のようなものがあった。中をのぞいてみると部屋はなく、沢の水が少し流れている水場のようだった。

天狗原まで行く途中で、2人滑り降りてくる。

天狗原の展望(鹿島槍ヶ岳・五竜岳・唐松岳・白馬鑓ヶ岳)
天狗原から後立山連峰 (鹿島槍ヶ岳、五竜岳、唐松岳、白馬鑓ヶ岳)

天狗原で昼食をとっていると、ヘリコプターが麓から上がってきて、あっという間に白馬乗鞍岳へ飛んでいった。しばらくすると、白馬乗鞍岳の大斜面から10人ほどスキーヤーが群がり滑り降りてきた。先頭の人が長い旗竿を所々に差しながら、器用に滑りながらこちらへやってくる。ヘリコプターを利用したスキーツアーを実際目にするのは初めて。

白馬乗鞍岳
白馬乗鞍岳の広大な雪斜面

白馬乗鞍岳への斜面は、旧雪の上に昨日の新雪がつもっていた。気温が低いのでざらめ雪にはならず、斜登行でもシールが滑って前進不能になる。最後はスキーの先端の孔に細引を括り付け、引っ張りながら急坂を直登りし頂上を目指す。

白馬乗鞍岳から白馬岳に続く稜線
白馬乗鞍岳から白馬岳

頂上はやや風が強く、10分もすると体が冷え始めた。写真だけとって、早々に下山を始める。白馬乗鞍岳の斜面は先ほどのスキーヤーが残したシュプールの他は全く雪面が荒らされていない。新雪の中をターンしながら滑り降りる技量はないので、斜滑降とキックターンだけで下る。

ときどき下の旧雪に引っ掛かり転ぶが、怪我なく無事に下りきる。雪質によるのか、靴底に雪が固着すると、ビンディングの装着具合が悪くなる。

天狗原の展望(妙高山・高妻山)
天狗原から妙高山・高妻山

天狗原の下りも斜滑降、キックターンの連続。緩い斜面でもゲレンデのように自由にターンできないのがよくわかる。成城大学小屋の前で休んでいると、インストラクターらしき人に連れられたスキーヤーの一団が天狗原を目指して登っていった。曇。帰荘、友人の帰りを見送る。

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