前書き 寒い関東地方を暫しの間だけでも逃れて暖かい沖縄・宮古島を訪ねることを、年末から年始の時期にバリ島・ハンダラかベトナム・ダラット(2009年の末からダラットに変更)に毎年のように2週間位一緒に出かけている仲間に話したら、彼ら一部から、「冬場1ヶ月くらい過すに適当かどうか調べてきてほしい」という要望があった。自分自身としても、その可能性を探りたい気持ちが多少はあったうえに、1か月も一緒に過ごせる貴重な仲間を得ることになるので、有り難くその要望を聞き入れて行動することとした。 この旅行の記録は、それらの要望に対する簡単な報告書のつもりで纏めたものである。 そして、この旅を通して次のようなことを学ぶことが出来たように思う。 冬の約1カ月程度を、寒い関東から逃れて暖かいところでゴルフをしながら過ごそうという目的から見て、宮古島も大きな候補地であることは間違いない。ただ、本格的なコースではプレイ費が高いので、バリ島・ハンダラやベトナム・ダラットの場合のように毎日ゴルフをやるとしたら、それらと比較してかなり高額になってしまう。 |
例えば、最も経済的にゴルフが出来るベトナムと比較すると、 ・現地往復飛行機代は、その旅行の時期や購入のタイミング<先得割引など>によって大きな変動あるが、平 均的に見るとダラットが70,000\、宮古島が25,000\と仮定してよい。従って、45,000\程度の差しかない。 ・一方、一泊朝食付+ゴルフプレイ付<コースへの行き来の交通費も含む>は、ダラットで 11,000\<乗用カ ート代、キャディのチップ含む>、宮古島では本格コースの場合 21,500\、千代田CCベースで 15,000\ 程度で、昼食と夕食などの経費は同じとして、一日の差は10,500\<本格コース>、4,000\<千代田CCベ ース>と宮古島が高い。本格コースで5日間もプレイしたら飛行機代を含めても逆転してしまう。 ・我らの財力を勘案すると、毎日のゴルフはもってのほか、本格コースと千代田CCなどで夫々週に1回程度 のプレイを考えて、あり余った時間は「海釣り」などで時間を潰すということが考えられよう。 |
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2月10日![]() 那覇空港の搭乗フロアーのラン ![]() 宿のベランダから見た夕日 ![]() 翌日からの宿の華から見た空港とJTA機 |
17時30分に宮古島空港に到着直前、機内放送で「天気は晴れ。気温は25℃」という情報が流された。那覇もそうであったが、とにかく暑い。那覇で慌ててセーターと冬用のジャンバーは脱いだが、どうしようもなく暑いという感じで,夜でも室内の気温は27℃前後であった。出発時の関東地方は最高気温予想が10℃の曇り、途中の奄美地方は晴れ、到着時の那覇は薄曇だったが、直ぐに日差しが見えて晴れに変わった。予報に反して初日は幸運にも天気には恵まれた。
今夜の宿の「民宿 ヨナ・パハレ」<若い夫婦で約1年前にオープンしたという。ただ、この宿の名前はどう言う意味があるかを聞きそびれた>は与那覇の海からさほど離れていなくて周りをサヨウキビ(今が収穫期で製糖工場も4ヶ月間の予定で稼動中)畑で囲まれた小さな民家風の建物。客室は3室のみ。今夜の同宿者は大阪から来訪の中年夫婦で、18時前に空港からタクシーで乗り付けた自分と全く時を同じくしてレンタカーで到着された。聞けば、朝4時起床で大阪の家を早朝に出発し、11時には宮古島に到着し、宿に到着前に既に池間島などを回ってきたらしい。そして明日は伊良部島を訪問し午後2時ごろには宮古島を離れれるという若くて元気なご夫妻<夕食時に彼らのHPのアドレスを頂いた>である。10時前にのんびりと家を出て、12時半頃に羽田を発った自分とは大違い。 此処では日の入りが約18時半で夕食は7時過ぎ、それを待つ間の6時20分前後に周囲に邪魔するもないので夕日の写真をものにすることも出来た。 さて、ネット上の書き込みで非常に評価の高かったこの民宿の自分としての評価は、 ・食事については申し分なし。朝夕ともに10品以上の料理が小皿に盛られて、夫々について女将さんの親切な説明もあり、手の込んだ調理の様が伝わってきて美味さも格別。 ・部屋の造り(板張りの床に布団を敷いて寝る)、LANが不整備ことなどから、若い時から椅子生活でしかもインターネットが必須の自分が長期に滞在するには不向き。 ・ただ、食事のことなど勘案して1泊したことは良い経験が出来たと思う。 蛇足ながら、この日の那覇・宮古島間のJTAはほぼ満席(14日の逆方向便も)、同じく 羽田・那覇便は行き帰りともにジャンボ機が満席状態であった。この時期が沖縄観光のトップシーズン(ゴルフ場もこの時期のプレイ費が高い)ということのようで、早めのチケット手配が必要であろう。 |
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2月11日![]() 海も美しい砂山ビーチ ![]() 池間島へ続く大橋 ![]() 西平安名崎では釣り人が |
今朝の朝食は小皿が12個、全部について説明を受けたが、料理に関しての知識・センスに欠けているために、残念ながら全て忘れた。いずれにしても美味しかったことは事実。 チェックアウト時刻は10時30分までにと言われていたが、宿の主人が平良の町まで買い物に出るついでに次の宿である「ペンション 華」まで送ってくれると言うので、9時に民宿を出発した。直接「華」へ向かったので、9時15分頃には到着した。華の女将に相談したら、直ぐに「チェックインOK」と言うことで驚くばかり。早速、部屋に入って小休憩。 実は、今朝の食事後に心臓の薬を飲む時に、それらの薬の中に紛れ込んでいた睡眠誘導剤を間違えて飲んでしまうと言う大失敗をやらかしたので、これから睡魔が襲って来ることを危惧して直ぐにレンタカーを借りることを躊躇ったが、大した眠気も感じないので10時過ぎにこのペンションが安い価格で提供するレンタカー<この宿の利用者のネット上での書き込みで、特にこのレンタカーの評判が良い>を借りて外出。先ず、平良の町へ出て13日宿泊するホテルの所在を確認、スーパーでおやつ用の果物(イチゴ、みかん、金柑、バナナ)と昼食用のパンを購入、平良港へ立ち寄って12日に予定した伊良部島・下地島へのフェリーの時刻表を入手等を行い、その後「砂山ビーチ」を経て池間島、西平安名崎等へ向かう。その池間島への行き返りに、海の美しさ<この島の最大の魅力の一つであろう>に魅せられて箇所で写真休憩。 池間島の後も時間的に余裕があったので、空港の南側にある「千代田CC」<ゴルフ場の評価は別途> まで足を伸ばし種々情報を入手。此処ではハーフだけのプレイなら午後4時半までスタート可能だという。しかも、明日ならハーフプレイを付き合ってくれるくれる人がるという話になって、少しやる気が出てきた。明日午前中に電話することを約して千代田CCをあとにし5時前にペンションに帰着。宿に近接する宮古島空港では、この時間帯の発着便がかなり多いようで、JTA,ANA,RAC等の機体が頻繁に目に留まる。 夕食時に、女将から話を聞いたところによれば、自分がレンタカーで外出した直後に、前夜宿泊した二人連れの客が宿泊者名簿に自分の名前を発見して驚いて色々話してくれたという。長年同じ会社で働き現在はその会社の子会社の会長を務める知人とその子会社の若手の社員(これも良く知る知人)が仕事で来訪して「華」に宿泊していたということだ。このような偶然の場面に時々遭遇そいており、「人生の大半は偶然の繰り返し」とでも言いたくなるような出来事が多い。 今日は昨日よりもさらに暑かった。最高気温は27℃程度まで上昇したようだ。夏姿の人が多い中で半袖シャツを持参していないことを大いに後悔。 |
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2月12日![]() タッチアンドゴーの訓練中の飛行機 ![]() 通り池の一つ ![]() うえのドイツ文化村 ![]() 与那覇の美しい砂浜 |
前夜からの雨が少し残り、霧雨模様。気温も一転して16℃(最低)/22℃(最高)程度だという。この空模様で、朝食後に暫く迷っていたが、意を決して8時10分頃に宿を、出発し8時50分のフェリーで伊良部島・下地島渡った。この島へは約10分程度で到着できる高速艇(バスなどの大型車は乗船できない)と約25分で到着する大型艇(5台のバスも同時に乗船できる)があり、今回は行きに大型艇、帰りに高速艇を利用した。 伊良部島と下地島は狭い入り江で分断されているが橋で繋がっている。同じフェリーに乗船したバス5台の後ろを走りながら、「通り池」<二つの池が海底部分で海と繋がっているダイビングのポイント>や下地島の空港<民間航空会社のパイロット訓練用。訪問時もタッチ・アンド・ゴーの練習を繰り返し行っていた>などの観光地を訪問した後、下地島のゴルフ場「サシバリンクス」を訪問<評価は別途>。この島は何処へ行っても海が美しいという印象が強い。また、多くのダイビングポイントや釣り場があるようだ。天気が良ければもっとその良さが実感できたであろうと思われる。 さて、この日は気温は20℃前後で長袖のスポーツシャツの上に毛糸のベストを着て丁度の快適な気候ながら、終日細かな霧雨が降ったり止んだりの繰り返しで、「ゴルフがやれそうだ」、「いや、濡れてまでゴルフをやることはない」という 思いを、ゴルフの中止を決断するまでの間に約10分間毎に交互に繰り返すという悩ましい日となった。ただ、12時までにプレイの可否を昨日訪問した千代田CCへ返事することになっていたので、多くの未練を残しながらプレイ断念の連絡を宮古島へ帰るフェリーの船中からコースへ入れた。従って、ゴルフ中止決断後も、「ゴルフをやればよかった」、「いや、やらなくてよかった」という諦めの悪い思いを交互に繰り返すこととなった。これで、今回の旅の間にはゴルフはしないことが確定的となった。 12時に宮古島へ帰島、午後の時間に余裕が出来たので、平良市街のレストラン「ジョイフル」で昼食後はとりあえず宿の「華」へ帰り、部屋を新館に移動して1時間半程度の休息。その後再度外出し、「南西楽園リゾート」内の「シギラベイCC」、「うえのドイツ文化村」、「エメラルドコーストGリンクス」「与那覇海岸」、「宮古島東急リゾート」など宮古島の南の海岸沿いの観光地を廻って5時過ぎにはホテルに帰着した。これで、訪問予定した場所は島の東端にある「東平安名崎」と「オーシャンリンクス」ゴルフ場を残すのみとなった。宮古島は小さな島であり、観光目的だと2泊もすれば十分、釣りやゴルフなどの目的があればそれに応じて延長すれば良さそうである。今回の自分の訪問目的(些か不確かだが!)からすれば、4泊5日は少し長すぎたということかもしれない。 |
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2月13日![]() 東平安名崎の灯台 ![]() ここはトライアスロンも行われる ![]() 早くも開花した野生のユリ |
今日は朝から曇天で、気温も少し下がって16℃/18℃<一方、ネットで調べたら千葉では1℃/4℃だという>となり、ベストをセーターに変えて出歩くことにして丁度いい具合であった。先にも書いたように今日の残された行先は「東平安名崎」と「オーシャンリンクス」だけ。10時頃に宿を出発して、先ず「東平安名崎」へ向かった。ここは、宮古島一番の景勝の地とも言えそうで、観光バスも来訪しており、またレンタカーで訪れた観光客もちらほら。想像していた以上の素晴らしい場所であった。自生している植物も数多く、名も知らぬ多くの植物が花を咲かせていたが、野生のユリの群生の中でも一輪の白い花が開花していたのが印象的であった。 その後、「オーシャンリンクス」<詳細評価は別途>へ。前々から気にかかっていたゴルフコースであるが、自分勝手に予想していたのとは大違いで、風が強く吹き抜けるという印象もなく、平坦で広々とした雄大な素晴らしいコースの印象を強めた。土曜日でもプレイヤーはさほど多くなく、南国らしく午後からスタートすると思われるプレイヤー達も昼頃から三々五々集まっていた。このゴルフコースの食堂で宮古そばとコーヒーで昼食。 最後の目的地訪問を終えて宿へ帰る帰路に、広大なリーフが広がりスノーケリングで有名(?)な新城海岸立ち寄ってみた。驚いたことにこの寒い時期にも若いカップル(旅行者か地元の人かは不明)が1組だけスノーケリングに興じていた。訪問者はこの若いカップル1組だけ。 車はそのまま借りて、荷物を積み込んで午後2時にチェックインのつもりで平良市内にある今夜の宿の「ホテル OA City 共和」へ向かったが、チェックインは午後3時から可能だという。その後那覇のホテルでも3時となっていたので沖縄地方は午後3時が標準的なチェックインタイムということのようだ。1時間町を散策してみたが、小さな町で大した店もなく人通りもかなり少ない。見るべきものもないので退屈そのもの。今回の旅の目的の一つでもあった「ウィークリーマンション」の実態調査に対しての意欲、興味も些か失せつつあって、平良市街地区の調査は殆ど実施することはなかった。2回食事したレストラン「ジョイフル」と果物他を購入した2か所のスーパーマーケットの在り処だけを知るのみ。 平良市街でもコンビニはなかなか見当たらない。ここまで3日間走り回って気になったことは、信号がかなり少ない<地図上で調べたところ40か所弱か?>こととコンビニも少ないことである。信号が少ないことは交通量が少ないこと<平良市街でも車は疎ら>からも納得できるが、コンビニが身近に沢山ある場所で生活している身からすると、余分なことながら宮古島の人々は日常生活に不便であろうと思ってしまう。 |
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2月14日![]() 沖縄県庁舎と議事堂 ![]() 珍しい塩の専門店の店内 ![]() 国際通りは歩行者天国 |
ウィクリーマンション調査も諦めたし、平良市街も見るべきものがなさそうなので、ホテルでのんびりして制限ぎりぎりの10時にチェックアウト。空港には10分強で到着するのだが、13時55分の飛行機の出発までは航空会社のラウンジでパソコンで旅行の整理でもしようと思い、チェックアウトご直ぐにタクシーで空港へ向かった。
だが、この程度の小さな空港ではラウンジなどないのだ。全く当てが外れた。4時間近い長い時間を、お土産(高級泡盛、雪塩ちんすこう、黒砂糖)の購入と発送手続き、送迎デッキに出て離陸する飛行機の写真撮影、空港内のレストランでの昼食(ゴーヤチャンプル定食)などで半分位は潰した他は、ひたすら時が経過するのを待つだけの退屈な状態で過ごした。出発前後の宮古島の天気は晴れ、気温は25℃。 那覇空港には14時40分到着。到着時の那覇の気温は21℃、宮古島より少し寒いようだ。モノレールを利用して、「コンフォートホテル那覇県庁前」に15時40分頃チェックイン。このホテルは、国際通りにも近く、当然LANも装備し、料金も朝食<ただ、値段相応で内容は質素>付きで5000円と安価だったので選択したのだが、新しいホテルで室内もきれいであり、しかもツインの部屋を用意してくれたので、値段の割にはかなり広々とした部屋で一夜を過ごすことになった。 夕食までの約2時間余り、国際通りをぶらついてみた。前に訪れた時の記憶がほとんどない。これといった目標もなく、ただぶらぶらと歩き回っただけであったが、「塩屋」という店名の塩の専門店が目に入ったので店に入ってみた。沖縄の塩だけでなく日本各地の塩や世界の塩も多種展示されており、10日に那覇空国で宮古島への乗り換え時に目に入った宮古島特産の「雪塩」は既にその時に購入済であったので、そのほかの珍しい塩を2種類ほど購入。町には、今は中国人の正月である春節であり、それを利用したであろうと想定される中国人観光客も多くみられた。地元新聞によれば、四川省の成都から初めてのチャーター便が多くの観光客を乗せて那覇に飛んで来たようでもある。 夜の8時ごろから本ぶりの雨となった。12日の霧雨以外は雨に出会うこともなく持参の傘もカバンから出すこともなかったので天候に関しては幸運であったと言えよう。沖縄の最後の夜は5日間の疲れを取り除くべく40分のマッサージをして安眠。 |
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2月15日![]() 那覇の往復ともジャンボ機で |
朝は前夜の雨も止んでいた。時々薄日の射す快適な天候になった。予報では、これからは少し寒くなるというが今日は最高気温も20℃前後のようだ。今日は帰るのみで、他に訪ねるところもないので、10時にチェックアウトし、すぐさまモノレールで空港へ。空港では、唯一娘に頼まれた料理に使う「粉の黒砂糖」と、バッグの隙間に詰め込まれるスペースのあることを確信したうえで未だ食べたことのない「島らっきょう」と「海ぶどう」の2種だけを買い足して、帰り仕度を完了した。 12時55分に那覇を発った帰路のJALの中では、昔からのJGCメンバーであることを自慢して乗務員に我儘、苦情を言いふらす嫌な爺が隣の席に陣取ったので、2時間半弱の機中も快いものではなかったが、フライトも順調で5時頃には我が家に安着。ただ、冷たい雨が降り続いていて、春か初夏を想わせた沖縄から一転して極寒の千葉へ帰ったことを痛感させられた一瞬でもあった。 |
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