まずはコーンスープから。レトルトの底の部分が立体加工になっていて、平らな場所なら立てて置けるのが親切設計
ですね。賞味期限ぎりぎりのブツだった所為か、ほんの少しくすんだ様な色合いですが、味は十分に合格点をつける
事が出来る美味しいコーンスープです。150g、と量もあるので、疲労回復にはかなり効果的でしょう。
続いてメインのチキントマト煮を開封。しっかり温めたので、甘酸っぱいトマトの風味がぷんと漂います。味覚的に評判
のよろしくない米軍のMREでも、トマト風味のメニューは結構美味しいものが多かったですし、トマトソースはレトルトとの
相性がいいのかな?
皿にあけると、チキンと野菜が真っ赤なソースにまみれてごろごろと出て来ました。さっそく一口。
うん、美味しいですね。チキンはかなりパサついていますが、皮の部分がトロトロ&プルプルになっていて、甘酸っぱい
トマトソースとの相性が抜群です。野菜はニンジンだけですが、しっかりとソースの味を吸っていてこれも美味しいなあ。
そしてこのトマトソースですが、不思議と魚介系のダシが感じられます。メインの具は鶏もも肉なのに、何だかブイヤベ
ース風の味わいになっているのが面白いなあ。パッケージの原材料名を確認しても、魚介系の食材は使用していません
でしたが、気の所為なのかなあ。
ただ、このメニューで主食が2つとも白ご飯というのは、ちょっと味的に弱い気がしますね。さばトマト煮の時も感じまし
たが、これはむしろ乾パンやクラッカーと組み合わせた方が、より美味しく頂けるような気がします。
コーンスープ、チキントマト煮、乾パン…の方が、ずっと収まりがいい様な気がするのは私だけでしょうか。白ご飯君に
してみれば、どうにも絡まらない相手とプロレスをさせられているようで、お互いの実力を十分に引き出せないまま制限
制限時間いっぱいの引き分けにならざるを得なかった…そんな、今ひとつすっきりしない試合だったのではないかと思
います。
それでも、さんまピリ辛煮&コーンスープ、という狂気の組み合わせに比べると、遥かに食事としての完成度を感じ
させるメニューではありますね。まあアレはアレで、ネタ的には非常に面白かったんですけど。
表の技、裏の技…そんな自衛隊戦闘糧食U型改良版の多面性の一端を担う、安定感のある佳作メニューでした。
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