徳島航空基地開隊58周年記念祭
2016.09.25
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徳島県板野郡に所在する、海上自衛隊徳島航空基地の開隊記念行事に参加してきました。徳島航空基地には
徳島教育航空群隷下の第202教育飛行隊、第202整備補給隊、徳島航空基地隊が配置され、山口県の小月
航空基地で基礎教育課程を終えた航空機操縦士要員に対し、TC-90練習機による計器飛行課程の教育訓練
を行っている部隊であります。まずはひとつめの大きな試練を乗り越えた若鷲達がひと息つく間もなく送り込
まれる、次なる修行場と言えますね。
当日はまだ暗いうちに大阪市内の自宅を出発。淡路島を縦断して鳴門海峡大橋を渡りますが、前方に広がる
四国上空には鉛色の雲がたち込めていて、なんだか怪しい雰囲気。降水確率60%か・・・雨降りは覚悟の上
ですが、酷くならなければいいなあ。
鳴門ICから一般道に降りて国道11号線を海側に抜けると、お、空港らしき施設が見えてきました。ここ
が徳島航空基地ですね。そこからしばらく走って、臨時駐車場となる月見ヶ丘海浜公園に到着。本日はスカイ
フェスタ松茂というお祭りと同時開催となるため、公園には沢山のイベント用テントが立ち並びこの時間から
もう賑わっています。
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ここで当HP閲覧者のヒロさんとお子さんユウ君そしてそのお友達と合流し、イベント各会場を循環するシ
ャトルバスで徳島航空基地に向かいます。空港敷地内をぐるりと大回りするルートなので、結局歩くのと大し
て変わらない時間がかかってしまいましたが、普段立ち入ることのできない空港内を見る事が出来たのはちょ
っと得した気分かも(笑)。
という訳で、徳島航空基地に到着。おおお、敷地が広い!シュロの木が高い!海自の航空基地は舞鶴しか知
りませんでしたが、やはり雰囲気が随分違うというか、のほほん度はこちらの方が高い気がします。
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まずは人の流れに乗ってエプロンに出てみると、巨大なP-1哨戒機がお出迎えです。一見して4発ジェッ
トエンジンの旅客機みたいですが、側面の窓は殆どありませんし尾翼付根からは長いMADが伸びていますし、
やはりただの旅客機ではない事に頷かされます。
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このP-1、これまで空の海上防衛を一手に担ってきたP-3Cに比べて航続距離や上昇限度、最高速度の
それぞれが3割増しという頼もしさ。対潜爆雷や対艦誘導弾の搭載も可能で、最新鋭の電子戦システムによる
大容量高速通信もお手のもの。海自の誇る最新鋭のそうりゅう型潜水艦ですらも、一度見つかってしまうとこ
の機から逃げるのは容易ではない・・・という恐るべき国産対潜哨戒機です。
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ただ、その分相当お高いお値段になってしまい、今のところ調達数はぼちぼち・・・。従来のP-3Cに比
べて哨戒任務の効率は格段に上がっているので、当面は質の高さで数の不足を補っている状況ですが、この手
の哨戒機はやはり数を揃えてこそ生きる面もあるので、頑張って予算を獲得してほしいものです。
ちなみにその高性能ぶりは、海外のエアショーでも注目を集めているとか。売れればそれだけ調達価格も下
がるので、一機でも多いご成約を期待したいですね。
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ここでエンジン音を響かせながら、徳島県の誇る消防防災ヘリうずしおの登場です。真っ青な機体に描かれ
た純白のラインが、成程うずしお。ドアから身を乗り出したレスキューの人が、会場に向かって手を振ってい
ました。
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P-1の後方に控えているのは、偉大なる先輩P-3C哨戒機。兄弟機が世界中で大活躍している、西側の
対潜哨戒機のベストセラーです。後継であるP-1の数が揃わない中、まだまだ現役として頑張って貰わない
と。
初期に導入された機体の退役が進み、最盛期は100機近かった保有数も現在は70機程にとどまっていま
すが、他国は持っていても10機程度がせいぜい。いかに日本の領海が広いか、そしていかに海自が対潜哨戒
任務に力を入れてきたかの表れですね。
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ちなみに潜水艦ハンティングはチームの団結力や連携を大前提とした職人集団技的な要素が強く、その辺り
で日本人の気質にぴったり合った運用が出来た事も、P-3Cがここまで威力を発揮できた要因の一つなので
しょう。
こうしている今も365日24時間体制で上空から睨みを効かせているP-3Cですが、その過酷な任務と
は裏腹に、ヒゲの生えたモグラみたいなお顔がキュートだなあ(笑)。
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操縦席の斜め下方が黒く汚れていますが、これは4発あるエンジンを始動させる為の補助動力装置の排気口。
車で言えばセルモーターにあたる、エンジンを動かす為のエンジンを積んでいるんですね。今は閉じています
がすぐ真下に吸気口があり、設備の整っていない空港や電源インフラに打撃を受けた基地に降りた場合でも、
外部動力装置の補助無しに単独でのエンジンスタートを可能にしています。
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そしてこの、胴体下面に沢山開いている穴ぼこは、潜水艦をあぶり出す為に海中に投下するソノブイの射出
口。高精度な音響センサーを内蔵し、お値段は一本数百万円にもなるとか。その為使用後はなるべく回収して
整備し直し、再利用に務めているそうです。
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機体の最後部から突き出ているのは、MADと呼ばれる磁気探知装置のセンサー部。金属の塊である潜水艦
は、海中でじっとしているだけでも周囲の地磁気の流れに影響を与えるので、その地磁気の乱れや歪みを測定
する事で潜水艦を探知する装置です。
信頼性が高い半面、一度の飛行で探索できる範囲はごく僅か。強力なセンサーをもってしても、海中深くに
身をひそめた潜水艦をあぶり出すのは大変なんですね。
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続いては、空自から参加の多用途支援機U-4。見た目はごく普通のビジネスジェットですが、航法装置等
のアップデートが図られ、人員物資の輸送以外に訓練支援等でも活躍している機体です。しかしこれ、普通に
空港にいたら民間機と見分けがつかないだろうなあ。
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その隣にいたのは、海自岩国基地の第111航空隊からやって来たMH-53E掃海輸送ヘリ!おおお、初
めて見ましたがほんとデカイ!もはや一戸建て住宅の屋根にローターブレードがついている感覚です。主に航
空掃海及び物資の輸送を任務とする、高速性能よりも機内容積の確保と高出力に特化した超力持ちヘリであり
ます。
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機内に20床もの仮設ベッドを作る事が出来、大規模災害では負傷者の緊急搬送も可能なこの働き者ですが、
現在は次世代機であるMCH-101への更新が進み、海自が保有するのはこの31番機を含めて残り2機の
み。しかもそのどちらも、来年の3月までには退役してしまうそうです。
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機体上部には大きなエンジンの吸気口がありますが、なんか妙な形状だなあ。500円玉サイズの黒いフィ
ルターが無数に密集していてまるでハチの巣。こういうのが苦手な人ならぞっとしそうな光景です(笑)。
ちなみにこのフィルターを通して吸い込まれた空気は内部の遠心分離機にかけられ、分別されたチリやゴミ
はすぐ後方にある排出口から外に出す事で、繊細なエンジンを守ってるとか。
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機内に入ると、内部は思ったよりも狭い感じですね。左右の壁面はキルティング状の保護材で覆われていま
すが、これはクッションを兼ねた遮音材らしく、こんなものでも意外なほどの効果があるそうです。
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操縦席は小さなスイッチや計器類が無数にひしめきあう、実に見事なアナログコックピット。ああ、いいな
あ。今やすっきりしたグラスコックピットが当たり前なだけに、この味わいはたまらないなあ。
いかにも退役間際の古い機体らしく、スイッチ類はどれも表面の塗装が擦り切れて黒光りしています。この
機体と搭乗員達が乗り越えてきた、数々の試練が偲ばれます。
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そして天井部には巨大なアームが取り付けられてありました。巨大な掃海具を引きずりまわして海中の機雷
を処分する、トローリングの釣り竿みたいなものですね。ちなみに牽引する掃海具は機雷の種類によって様々
ですが、重いものは5トンを超す事もあるとか。凄いなあ、そんなものを海の上で引きずりまわして飛ぶパワ
ーがあるのか・・・。
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ふと見ると、機首の左右に大きく張り出したバックミラーがありますよ。これは何のためにあるんだろう。
デカい機体なので、着陸する時も大変なのかな?と傍にいた隊員さんに質問してみると、
「ああ、あれは海上を牽引する掃海具が、正確なコースに乗っているかどうかを確認する為のものです」
なるほど、海面を低空で飛行する機体はもちろん、牽引される掃海具も風や波、潮流の影響を大きく受ける
為、目標コースにぴたりと乗せるためにこのバックミラーで確認しながら進路を微調整するんですね。掃海ヘ
リならではの装備品です。
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機体後方、テイルローターの下部に不思議なものがついていました。なんだこりゃ、空母に着艦する際に使
われるアレスティングフックの様に見えますが、こんなのヘリに必要なのかな?と傍にいた隊員さんに訊ねて
みると、
「はい、これはテイルスキッドっていいまして、機首を上げた姿勢で着陸する時にこれを展開して、テイル
ローターが地面に接触しない様にするんです」
ははあなるほど、いわゆるバンパーみたいなものですか。見たところ接地しそうな部分の塗装はキレイなま
まなので、あくまでも万が一の時の備えなのでしょう。
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あと、以前から気になっていた事をパイロットの人に質問。航空機操縦者の教育訓練は非常にハードで、候
補生をふるい落とす為の試験が毎日の様に繰り返されると聞きますが、その為せっかくの休日もひたすら勉強
勉強に塗り潰されて普通免許をとる暇がなく、ヘリや飛行機には乗れるのに車は運転できない人もいる・・・
というのは本当なんでしょうか。
「あ、実は結構いますよ、そういう人(笑)。私の同期に固定翼機に乗ってるのがいますけど、教習所に通
う時間がなかなか作れなくて、空を飛べるのに車の運転できないんですよね(笑)」
うーん、やっぱりあるのか、そういう話。大空を自由自在に飛びまわれるのに車の免許がないというのは、
なんだか変な気がするなあ(笑)。
と、ここで上空を覆っていた雲が急に切れ始め、エプロンに太陽光が降り注ぎます。おおお、晴れてきた!
お陰で機体もいい色になり、これは撮影し直しだ!
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そうこうしている間にも、滑走路には民間機が入ってきました。ここ徳島空港(通称徳島阿波おどり空港)
は民間機も乗り入れていて、空港の管制業務は海上自衛隊が一手に引き受けているそうです。
ここで足元に妙なものを発見。なんだこりゃ。フェンスか何かが横倒しになったみたいですが、ボルトで地
面に固定してありますね。傍にいた隊員さんに訊ねてみると、
「はい、これはシェーカーっていいまして、滑走路に入る車両は必ずこの上を通って、タイヤの溝に挟まっ
たゴミや小石をこの凸凹で落とすんです。滑走路上に異物があると、大きな事故の原因になりますからね。ど
この空港にもありますよ(笑)」
なるほど、確かに滑走路に入る側の車線にだけ設置してありました。
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それにしても、やっぱり航空基地はいいですね。これだけスコーンとひらけた空を見るのは久しぶり。ぐー
っと深く深呼吸すると、肺の中から心の中まで洗われた気になります。
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あと、先程から不思議だったのがこの人の少なさ。だだっ広い航空基地だから人口密度が下がる・・・とか
ではなく、明らかに人の数そのものが少ないですよ。航空機の前に人がいても少し待っていれば居なくなるの
で、撮影し易い事この上なし。エプロンに並んでいるP-1とP-3Cを殆ど人混みに邪魔されずに撮影でき
るとか、こんなの今時珍しいなあ。
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そんながらんとしたエプロンですが、格納庫前にだけは人垣が出来ていました。はて何だろう・・・と見に
行くと、真っ白な礼装に身を包んだ隊員さん達が整列して記念式典の真っ最中。あ、そうか、こういった式典
もやるんですね。それにしても純白の制服が眩しすぎるなあ。どの隊員さんも5割増しで男前に見える(笑)
というか、このカッコよさにやられて海自を志す人がいても全然おかしくないでしょう。
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その後は屋台広場へ向かいます。時刻は10時前、どの屋台も既に開いていますが、広場は閑散としていま
すね。
ジュース、ソフトクリーム、唐揚げ、串焼き、焼きそば。あとグッズ販売のテントがやたらと充実していま
した。という訳で、とりあえず焼きそばの屋台へ向かいます。300円払って受領した焼きそばはかなりのボ
リューム。品目も多いですし、これは期待できそう。
ほほう、甘酸っぱさを前面に押し出した味つけで、とろりとした口当たりが個性的。普通これだけスーパー
ウェットになるまでソースを入れると味が濃くなって大変ですが、味のキツさはまるでなく、むしろあっさり
ジューシーな甘味と酸味が際立っています。凄いなこれは、こんな焼きそばがあったとは。
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豚肉はたくさん入ってますし、野菜もキャベツ、タマネギ、ニンジンと色とりどり。この味と量で300円
は破格です。外部業者ではあり得ない内容ですが、かといって隊員さんの屋台でもなさそう。いったいどこの
人達なんだろう・・・と売り子の女性に訊ねてみると、
「自衛隊徳島父兄会です。来年からは家族会って名前に変更になるんですけどね(笑)」
との事でした。なるほど父兄会の人達だったのか。それならこの内容の充実ぶりにも納得です。しかしこの
味つけはお見事ですね。徳島独自の地元ソースでも使っているのかな・・・とテント内をちらりと探って見ま
したが、テーブルの上にはカゴメウスターソースの大瓶が置いてあるだけ。
うーん、あのソースだけでこんな味になる訳ないよなあ。ウスターソースをベースにケチャップと少量の野
菜ジュース、あと砂糖をほんの少しだけ効かせたら近い味になりそうな気がしますが。
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味付けのコツを訊ねてみようかな?と思いましたが、こういうのは安易に答えを求めるよりも、もっと色々
想像して実際に試してみるのが一番でしょう。その上でまた来年答え合わせに来る方が、この素晴らしくよく
出来た焼きそばをさらに楽しめるというものです。
いやあ、実に美味しい徳島航空基地焼きそばでした。ここ何年かのS.A.S基地駐屯地焼きそば選手権でも、
確実にベスト3に入る出来でありました。
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それにしても、絶好の航空祭日和になったなあ・・・と基地内を散策していると、売店の看板を発見。何か
掘り出し物はあるかな?と近寄ると、おお、徳島航空基地オリジナルビーフカレーなるレトルトが売り出され
ている様ですね。しかしよく見ると、小さく書かれた『黒にんにく入り』の文字が・・・まさか、またあのカ
レーか?
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家族サービスで訪れた遊園地の人混みの中に指名手配中の凶悪犯罪者を発見した刑事の気分になりながら売
店内に踏み込むと、ありました!徳島航空基地オリジナルビーフカレー!黒にんにく入り!なんというか、も
うどこで何を掴まされるか分かったもんじゃないな・・・と思いながら商品を手にとって眺めていると、店の
おばちゃんが目ざとく近寄ってきて
「このカレーはね、開発まで1年もかかった徳島基地のオリジナルカレーなんですよ」
と、お勧めトークを展開。いや、このおばちゃんはカレーの美味しさをアピールしたいだけで、決して嘘を
言っている訳ではありません。実際カレーそのものは美味しいですし、むしろこのおばちゃんも誰かに騙され
た被害者の一人に過ぎないのです。
人の良さそうなおばちゃんを見ていると心が痛みますが、本当の意味で海軍自衛隊カレーの質を上げ裾野を
広げる為には、これは心を鬼にして言わざるを得ないでしょう。
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そう、この徳島航空基地オリジナルビーフカレー、オリジナルでもなんでもありません!外箱のデザインが
違うだけで、伊丹駐屯地ビーフカレーや舞鶴連合艦隊カレーと中身は全く同じものであります!
あと売り場には、すだち焼酎や素麺等の地域特産品に混じって、『じえいちょう』なる妙なシロモノも沢山
並んでいました。うーん、今はほんといろんなものがあるんだな・・・。
売店を出ると、お、山口県小月航空基地から来た航空学生達によるファンシードリルが行進開始。この後は
式典会場に移動して、演技を披露してくれる模様です。
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式典会場では、一日群司令を務める阿波踊り大使の女の子が祝辞を披露していました。続いて国旗と自衛隊
旗が掲揚され、いよいよ小月航空基地第67期航空学生達によるファンシードリルの始まりです。
ちなみに航空学生とは、高校を卒業してから航空機操縦要員として入隊してくるパイロットのタマゴ。航空
自衛隊のパイロットになるには防衛大学を卒業してからパイロットの道に進むルートもありますが、航空学生
の方がより早くから空を飛ぶ事ができるという、言わば最初からパイロットだけを目指してやってくる人達。
音楽隊の演奏に合わせて整然と入場して来た航空学生達は、4年後のウイングマーク取得、そして6年後の
幹部自衛官としての任官を目指し、日々厳しい訓練に励んでいる若き荒鷲達であります。
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ちなみにこの通称『シー・イーグレット(海の若鷲)』と呼ばれるファンシードリル隊、昭和46年から続
く航空学生の伝統であり、規律や協調性、団結力を涵養するのに最適だそうです。67期の部隊指揮官を務め
るのは、学生長である岐阜県出身の中森海士長。銀色に光り輝くサーベルをひゅんひゅん振り回したあとは、
力強い演奏とともに部隊を指揮して式典会場中央へと移動します。
まずは一日群司令に対し、一糸乱れぬ動きで捧げ銃(ささげつつ)。おおお、こんなにびしっと揃った捧げ
銃を見たのは初めてかも。
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その後は音楽演奏に合わせ、キビキビと統制のとれた見事なドリルを披露します。いやはや、あらゆる動作
の角がきっちりと決まった、目の覚める様なドリルだなあ。教育隊で徹底的に叩きこまれる『整頓は、直角並
行一直線!』の精神を、とことんまで磨きあげればこういう動きになるのか・・・という感じ。
その一方で、動きと動きの繋ぎ目は流れる様に滑らか。4kgを軽く超える小銃も寸分の狂いもなくくるく
ると回転していて、このドリルをモノにするまでに費やされた時間と労力が偲ばれます。
とは言え、まずこれを当たり前に出来てこその航空学生なんでしょうね。見た目はまだ幼さの残る顔立ちで
すが、この場にいるという時点で既に厳しい選抜をくぐり抜けてきた若者達なのですから。
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とにかく素晴らしいの一言に尽きるファンシードリルですが、ただ一つだけ残念なことは、式典会場からの
目線ではドリルの精度がいま一つわかりづらい所があった事。格納庫の上からこのドリルを俯瞰で見る事が出
来れば、もっとその動きの精密さが分かると思うんですよね。
ちなみにこのファンシードリルは午前と午後に2回披露されますが、その合間に格納庫上から撮影した動画
を大型プロジェクターで上映する、というのは如何でしょうか?幸い上映場所には最適な格納庫もありますし、
彼らの努力の成果をより一層分かりやすく来場者に見てもらう為にも、是非ご一考頂きたいものです。
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最後は小銃を高く掲げ、一斉に空包射撃。おおお、完璧な調和のもとに32挺もの空包が火を噴くと、こん
なにも大きな音になるとは。航空学生のファンシードリルを見るのはこれが2度目で、初めて見たのは2年前
の山口駐屯地でしたが、あの時は生憎の雨模様だったので空包音がこんなにキレイに響かなかったなあ。
「目の前が格納庫だったので、反響もよかったんでしょうね」
とヒロさん。なるほど、確かにそれも大きいですね。以上で第67期航空学生によるファンシードリルは終
了。大きな拍手に送られながら退場です。いやあお見事。教官の人に合格点を貰えたらいいのですが、そうそ
う甘くはないんでしょうねえ(笑)。
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その後は敷地内の一角にある広報館へ。古い木造隊舎を期待していましたが、周囲の隊舎と同じ無味乾燥な
コンクリ作りでした。それにしても古い隊舎が見当たらない基地ですね。すぐ目の前が海なので、木造では傷
みが早くもたないのかなあ。
狭い室内のど真ん中には巨大なTC-90の機首が置いてあり、これが凄い圧迫感(笑)。恐らくバラして
から中で組み直したんだと思いますが、また思い切った真似をしましたね。
![](2016tokushimaab43.jpg)
戦前からある航空基地の割に古い展示物が少ないな・・・と思ったら、少し離れたところに記念館があり、
旧軍関連の資料はそちらに纏めて展示してあるとの事。という訳で、そちらへ行ってみましょう。
記念館の隣には、昭和中期に海自で運用された対潜哨戒機S2F-1が展示されていました。小さな機体に
レーダー装置やセンサー類、魚雷、爆雷、果てはソノブイまで詰め込んだ、P-1やP-3Cの大先輩です。
当時は旧ソ連の潜水艦部隊に睨みを効かせていたS2F-1ですが、見た目がなんとも可愛らしいというか、
初代新幹線ひかり号のような愛嬌を感じるデザインがいい塩梅。
![](2016tokushimaab44.jpg)
その隣にいるのは、こちらも昭和中期から運用されていたS-62救難ヘリ。鮮やかなオレンジの塗装もそ
うですが、機体下面が船っぽい形状になっている所から察するに、US-1救難飛行艇の様に海面への着水を
前提とした運用だったんでしょうか。
脚の付け根がフロート状に膨らんでいますが、横幅が狭く縦に高い形状の機体は、なんだか海面での安定が
悪そう。とは言え、風車が似合うオランダ娘が履く木彫りの靴みたいなシルエットは、やはり妙な可愛さがあ
ります。
![](2016tokushimaab45.jpg)
で、肝心の記念館ですが、太平洋戦争当時の資料や特攻隊員が残した遺書や遺品、写真等が数多く展示され、
一種独特の雰囲気。中でも特に気になったのが、『特攻白菊隊 桧山小隊ノ死損ヒ一同』とのキャプションが
添えられた集合写真です。特攻隊として編成されるも、出撃することなく終戦を迎えた人達の写真なのでしょ
う。
この『死損ヒ一同』という自意識の持ち方。平和な時代しか知らない私としては何とも言えない痛ましさを
覚えてしまいますが、誰もが硬く思いつめたような表情で、運命に生き延びることを許された喜びや安堵感は
まるで無し。
いいじゃないか、生きていられる事を喜べよ・・・なんて事は、とても言えそうにありません。私なりに思
う事は沢山ありますが、言えば言うほど、書けば書くほど自分の言葉がどんどん軽くなっていく所在なさ。写
真に収まっている彼らの倍ほども生きて来てこれか・・・と、なんだか悄然としてしまいました。
![](2016tokushimaab461.jpg)
その後は再びエプロンへ。お昼時とあって多くの人が屋台広場に移動したのか、ただでさえ人が少ないエプ
ロンがさらに閑散としています。
カッコイイ消防車の隣には、ここ徳島航空基地の顔とも言うべきTC-90練習機が展示してあり、機内見
学の列ができていました。小月の201教育航空隊で固定翼機の基礎操縦課程を修了した後にここ徳島で搭乗
する、計器飛行訓練のための機体です。
よく見ると機体の朱色のストライプ部分に、徳島教育航空群開隊58周年・徳島阿波おどり空港開港50周
年の文字が。コレも一応記念塗装機なのかな?
![](2016tokushimaab50.jpg)
せっかくの記念塗装機なのに文字を書いただけ、というのは随分そっけない気がしますが、よく考えたらこ
の基地にいるのは、教育訓練期間を生き残るのに必死になっている学生達と、彼らに悔いのない半年間を過ご
させる事でいっぱいいっぱいになっている隊員さん達です。
毎日の様に行われるふるい落としの為の学科試験、実技試験。そして今日まで一緒に学んで来た同期の仲間
が、涙を飲んで去っていくかもしれない明日・・・。そんな学生達をようやく無事に送り出したと思えば、も
う次の学生達がやってくる慌ただしさ。言わばその日限りの短距離走をひたすらこなし続ける様な日々で、呑
気にお祭りの準備に時間をかける余裕なんてないんだろうなあ。
そういう意味では小松や築城といった戦闘機部隊がいる基地は、終わる事のない長い長いマラソンを永遠に
続けているようなもので、漂っている緊張感の種類は教育隊とはまた違うんでしょうね。あちらの場合は24
時間365日ずっと張り詰めていてはとてももたないので、緩める時はとことん緩める必要がありそう。
![](2016tokushimaab49.jpg)
ちなみにこのTC-90ですが、退役した機体がフィリピン軍に貸与され、かの国で海の守りについている
そうです。哨戒機として作られた訳ではないので上空からの目視による見張りに限られますが、今も南シナ海
上空を飛んでいるTC-90があるんだなあ。
また国土地理院発行の地図を作る為に、上空からの航空測量も担当しているとか。普段目にしている地図や
カーナビの画面がこのTC-90の働きの賜物だと思うと、なんだか見る目も違ってくる気がします。
![](2016tokushimaab48.jpg)
その隣にあったのは、小月の第201教育航空隊からやってきたT-5初等練習機。海自パイロットのタマ
ゴ、ウイングマークを目指す者達が最初に乗る固定翼機です。海自が運用する航空機に合わせて座席が左右並
列配置されているのが特徴で、その後方にも補助席が二つ。なんだか自動車普通免許の路上教習みたいな光景
を想像してしまいます。
スピンターン等の非常事態からのリカバリー訓練を行えるだけに操縦安定性が高く、海自の曲技飛行チーム
『ブランエール』でも採用されている機体です。
![](2016tokushimaab51.jpg)
そして一際目を引くブルーとイエローの機体は、曲技飛行チーム『ウイスキーパパ』から参加のEXTRA
-300L。午後からは華麗なアクロバットショーを見せてくれるそうで、実に楽しみ。
![](2016tokushimaab52.jpg)
隣接する陸自北徳島分屯地からは、UH-1J多用途ヘリとOH-6D観測ヘリが来ていますが、ここで以
前からずっと気になっていたOH-6D後部座席の灰皿・・・っぽいものについて、隊員さんに質問してみま
す。アレってやっぱり、灰皿ですよね?なんであんなものがあるんですか?
「はい、灰皿・・・みたいですね(笑)。元は米国製のヘリなんですが、正直私もなんでこんなものがつい
ているのかさっぱり・・・(笑)。あ、もちろんウチじゃ使っていませんよ。機内は火気厳禁ですから(笑)」
との事。うーん、謎ですね。小物入れとして需要があるのかな?
![](2016tokushimaab54.jpg)
お、こちらは空自から参加のT-7初等練習機!先程の T-5とは違い、空自パイロットの教育訓練に使用
される機体です。私これ好きなんですよね(笑)。カッコよさと可愛らしさの完璧な融合です。
ふと見ると、コックピット前席の右側に小さなミラーらしきものがあります。バックミラーにしては妙な位
置ですが、何のためにあるんだろう。隊員さんに聞いてみると、
「ああ、あれは機体の後方を確認するんじゃなくて、後席の学生の様子を確認するミラーです。顔が真っ青
になってないかとか、目を回してないかとか(笑)」
ははあ成程、初等練習機ですからね(笑)。今はF-15やF-2を乗り回してるパイロットも、上空でゲ
ロ吐いたり失神した経験があるのでしょう。
![](2016tokushimaab56.jpg)
また、前席で学生が操縦している時に、今どの部分に視線をやっているのかを後席の教官がチェックする事
もあるんだろうなあ。万が一の際には教官が操縦桿を握ってリカバリー出来るとは言え、パイロットのイロハ
も分からない学生に、妻や子がいてもおかしくない年齢の教官が命を預ける訳です。同じ命がけでも、ヒヨッ
コに預ける意味での命がけか・・・。それも想像を絶する世界ですねえ。
![](2016tokushimaab55.jpg)
と、ここで上空にヘリの爆音が鳴り響いてきました。おお、SH-60J哨戒ヘリか。小松島の航空基地か
ら来たのかな?
エプロンの一角では、少し前までは海自唯一のジェット機であったU-36Aが優美な姿を披露していまし
た。まさに鳥そのものの美しいシルエット。通常は射撃標的を曳航したり、マッハ0.78という速度を生か
して自身をミサイルに見立てたりして艦艇部隊の射撃訓練を支援している機体です。
![](2016tokushimaab58.jpg)
それにしても陽射しがキツくなってきましたね。涼しい格納庫で一休みしますが、この格納庫、幅50m位
ありそうなのに垂直な支柱が一本もないんですね。天井部には素麺みたいな細い鉄骨が網目の様に張り巡らさ
れ、これで屋根の重量を分散させながら強度を保っているのか。当たり前と言えば当たり前ですが、凄いなあ。
これで台風が来ても耐える事が出来るんですから。
![](2016tokushimaab59.jpg)
ひと息ついたところで、再び快晴のエプロンへ。あれ?このT-5、操縦席の風防を内部から白い布で覆っ
てありますね。よく見るとちゃんとカーテンレールまでありますが、なんだこりゃ。もしかして計器飛行の無
視界状態を作る為の目隠し?いや、T-5で計器飛行はやらないよなあ・・・と思いながら隊員さんに訊ねて
みると、
「あ、これはただの日よけのカーテンです。中は暑いですからね(笑)」
という拍子抜けな答が帰ってきました。確かにジェット機とは違って低いところを飛ぶ機体なので、晴天下
でパイロットスーツ姿だと暑くてたまらないんだろうなあ。
![](2016tokushimaab63.jpg)
それにしても徳島航空基地、カラフルなTC-90練習機が主力なせいか、エプロン上が随分華やかな印象
だなあ。灰色や群青色に染まる戦闘機部隊の基地とは全く印象が違います。
ただ、この基地の主役であるTC-90に近寄れないのがちょっと残念。まあ記念塗装機のTC-90が展
示されていますが、出来ればエプロンに整然と並んでいるTC-90に近づいてみたいなあ。
![](2016tokushimaab64.jpg)
ふと見ると、先程着陸した海自のSH-60Jの後ろ半分がやけに汚れています。エンジンの排気をもろに
被る部分なので普段はこんなものだそうですが、それだけに一般公開等で展示されている機体のキレイさが際
立つなあ。これだけデカイ機体をキレイにするのは大変そうですねえ、と隊員さんに声をかけると、
「ええ、もう大変です(笑)。年に一度、12月に司令が機体を視察されるんですが、その時はパイロット
から整備員から、もう飛行隊をあげての大掃除になりますよ。50人位で機体を取り囲んで、小さくちぎった
激落ちくんを片手にわーっとやるんです(笑)。で、ピカピカになったらまた一斉に次の機体へ、という感じ
で(笑)」
![](2016tokushimaab57.jpg)
ここでウイスキーパパのEXTRA-300Lによる曲技飛行が始まりました。エプロン最前列は既に人だ
かりで埋まっていますが、そもそも大した人数ではないので、はるか後方からでも離陸する機体がよく見えま
す。つくづく空いている航空祭の有難さを感じますね。
EXTRA-300Lはパリパリパリパリとエンジン音を響かせて、真っ白いスモークを引きながらぷいん
と離陸。そして基地上空を軽快に飛び回り、見ているだけで目が回りそうなアクロバットを次々と披露します。
![](2016tokushimaab66.jpg)
いやー、なんというか、もう空を飛ぶのが楽しくて楽しくて仕方ない、という雰囲気ですね。小さな機体を
目いっぱい使い、あらゆるしがらみから解放された様に自由自在に飛び回るEXTRA-300Lを見ている
と、やっぱり思い出してしまいますね、エアロック・・・。
信じられない様な機動を矢継ぎ早に披露したEXTRA-300Lは、最後は軽快かつ優雅に着陸。折角の
スモークが雲に重なったりしましたが、くさくさした日常のあれこれを吹き飛ばしてくれる実にスカッとした
曲技飛行でありました。ああ、これぞ航空祭ですねえ。パチパチパチパチ。
![](2016tokushimaab67.jpg)
以上で徳島航空基地祭のプログラムは終了。地上展示機の帰投準備が始まり、お祭りもいよいよ終了です。
MH-53Eの周囲では給油作業の準備が始まり、P-1の整備員はタイヤチェックを開始。P-3Cの補助
動力装置に火が入り、甲高い音を立てながら回転を上げています。
![](2016tokushimaab70.jpg)
ふと見ると、MH-53Eのパイロットが操縦席に置いてあったリラックマのぬいぐるみを抱きながら、記念
撮影の真っ最中。みんなキビキビかつ和気藹々で、最後は一同拍手で締め。まさに一つの家族の様なまとまり
を見せています。
![](2016tokushimaab71.jpg)
長年苦楽を共にしたこの機体、そして仲間達とはまもなくお別れとなり、あとはそれぞれがそれぞれの新た
な職場へと散っていきます。しばらくは人に慣れ、新しい機体に慣れるのに大変な日々が続くのでしょう。
だからこそ自分達に残された僅かな時間を、明るく楽しく緊張感を維持しながら最後まで無事故で終わらせ
たい・・・そんな気持ちが伝わってくる様な一幕でした。この31番機の一般公開は恐らくこれが最後となる
そうですが、私がたまたまその場に居合わせる事ができたのは、きっと運命なんでしょうね。これまで本当に
お疲れ様でした・・・。
![](2016tokushimaab72.jpg)
という訳で、このあたりで徳島航空基地を後にします。シャトルバス乗り場には行列が出来ていたので、臨
時駐車場までは徒歩移動。一面の鳴門金時畑の中を、15分ほど歩いて戻りました。
途中からは予想外の晴天に恵まれましたし、いい航空祭でしたね、徳島航空基地。あの絶品の焼きそばの味
つけの秘密も気になりますし、来年もまた参加したいなあ・・・と思いながら帰路につきました。
![](2016tokushimaab74.jpg)
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