![舞鶴ツアー2014その2(二日目)](logo1421.gif)
2014.12.07
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今年のラストを締めくくる舞鶴ツアー二日目、予定通り0500に起床です。寝ぼけた所為で歯磨き粉と間
違えてシェービングクリームで歯を磨いてしまい、何度口をゆすいでも無くならない気持ち悪さを抱えたまま
車中泊先の綾部PAを出発。まずは懐かしの自販機が並ぶ、ドライブインダルマへ向かいます。
まだ真っ暗な舞鶴市内を抜けて、表の看板と自販機が煌々と夜闇に浮かぶドライブインダルマに到着。しば
らくすると玄関のシェードが上がって開店、それでは朝食です。
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まずは冷えた体を温めるべく、前回食べ損ねた自販機ラーメンを・・・と思ったら、あれ?売り切れランプ
が点灯しています。天ぷらうどんもきつねうどんも売り切れなので、もしかしたらこの後補充されるんでしょ
うか。という事は、自販機への装填シーンも見れるのかな?ちょっとワクワクです。
しかし、待てども待てどもなかなか補充が来ません。先程玄関を開けに来たおばちゃんは寝間着姿だったの
で、今頃は朝食の準備の最中かも。『売り切れの際は声をかけて下さい』と書いてあるものの、今急がせるの
はちょっと気の毒かな。
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その後0700まで待っても補充は始まりません。併設されたドライブインの調理室には灯りがついていた
ので、中にいたおばちゃんに自販機への補充のタイミングを尋ねると、どうやら8時過ぎになる模様。うーん、
流石にそれまでは待てないなあ。先に金岬砲台跡を見てから、改めて昼食に訪れるとしましょう。
とは言え、何も食べない状態での遺跡巡りの登山は辛そうなので、ハンバーガー自販機のホットドッグロー
スハムを購入。一見して薄っぺらいロースハムが挟まっているだけですが、その下にカレー味で炒めたキャベ
ツとニンジン、タマネギが仕込んであり、お味の方はなかなか。なによりもこの熱さが嬉しいなあ。
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ドライブインダルマを出発し、登山口となる白杉地区を目指します。目の前には山側から押し寄せせて来る
濃い靄が立ちふさがり、山はその頂上をかろうじて覗かせている程度。うーん、大丈夫かこれ。
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20分ほどで白杉地区に到着です。早朝から釣り人でいっぱいの有料駐車場に車を預け、手早く準備を整え
ます。この頃には先程の靄が嘘のように晴れ渡り、昨日に比べると文句のないコンディション。山道の途中ま
では車で行けるらしいのですが、折角なので徒歩で登りましょう!
0730、槙山山頂への登山口に差しかかります。ここから頂上までは約5q。その中間点あたりに金岬砲
台跡へ通じる軍道が残っているらしいので、2qとちょっとぐらいかな。結構な急勾配の山道ですが、大した
事はないでしょう。
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気合いを入れて坂道をずんずん登って行きます。つい心がはやりますが、汗をかくと体が冷えるのであえて
ペースを落としながら。それにしても、今日は本当にいい天気です。風も無いので普通に歩いていてもじわっ
と汗をかく程。
そろそろ登り始めて30分が経ちますが、一向に軍道らしい脇道は見えてこないなあ。行く手に立ちふさが
る倒木が目印になるらしいのですが。
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かれこれ登り始めて一時間が経過。おかしいな、どこかで入口を見落としたんだろうか。もう見えて来ても
いい筈ですが、なんか違う気がするぞ・・・と思っていると、おお、地下壕が見えてきました!・・・って、
なんでいきなり地下壕なんだ?分岐点となる軍道入口から遺跡までは、山の中をかなり歩かないといけない筈
ですが・・・あ、これってもしかして、槙山の山頂部にある槙山砲台跡なのか?
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どうやら金岬砲台跡に通じる軍道への分岐点を見落としてしまい、頂上付近まで登ってきてしまった模様で
す。うーん、どうしよう。このまま槙山砲台を見て帰ろうかなあ。でも見たかったのは金岬の方だし・・・。
槙山砲台は保存状態があまりよろしくないらしいので、魅力としては今一つなんですよね。
とは言え、今日は夕方前に自宅に戻りたいので、あまり時間に余裕がありません。今から金岬砲台跡を探し
て歩くとしても、余計な上り下りで既に1時間以上ロスしています。時間に追われて中途半端な探索になった
り、その焦りが思わぬ事故を引き起こす可能性を考えると、無理はしたくないなあ。基本ソロ探索だし・・・。
どうするどうする。体力的には十分余裕があるので、なんとか上り下りの時間を短縮すれば・・・よし、今
すぐ下山して、その途中にある筈の金岬砲台跡へ向かう軍道入口を探す事に決定です。
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という訳で、せっかく登った槙山山頂から空しい気分で下山開始。今度は慎重に、軍道入口を見落とさない
様に注意深く下り道を急ぎます。今日の行動予定はこの金岬砲台跡探索だけなので、このまま見つからなかっ
たら実に締まらない終わり方になってしまいます。今年のラストを飾る舞鶴ツアー、そんなマヌケなフィナー
レだけは避けたいところ。
下り始めてかれこれ20分が経ちました。そろそろ見えて来てもおかしくない筈ですが、気持ちばかりが焦
ります。時間が惜しいですが、ちょっと小休止を入れて頭を冷やすか・・・と思いつつふと道路の脇を見ると、
あ、あった!軍道入口の目印になる倒木!
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いやあ、ここだったのか。この金岬砲台跡を紹介していた某サイトに掲載されていた画像では、倒木はまさ
に来訪者を拒絶するが如き妖気を漂わせて立ちふさがっていたのに、実際は日当たりのいい場所で昼寝をして
いるおっさんの様な佇まいです。
何度も何度もその画像を見て想像を膨らませていたので、自分ですり込んだ余計な思いこみに私自身が振り
回されてしまったんですね(笑)。まさかこんな開放的な場所が遺跡への入口とは思いもしませんでした。
ここから遺跡までは徒歩で約40分。1200に駐車場へ戻って出発するとして・・・逆算すると現地滞在
時間は1時間ほどか。かなりタイトなスケジュールですが、それならなおの事迷っている暇はありません。
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昼寝中のおっさんみたいな倒木をまたぎ超え、軍道へと足を踏み入れます。次々と現れる倒木に行く手を阻
まれるのは昨日の海軍第三火薬廠跡の探索と同じですが、軍道の高低差は殆どなく足元の泥濘も一か所だけ。
腐葉土でフカフカの地面がやや歩きづらいですが、難易度は大した事ありません。
ただ、軍道にのしかかっている倒木がどれも今にも滑り落ちそうな状態で止まっていて、下をくぐるのも上
を乗り越えるのも細心の注意が必要。何かの拍子にこの倒木が滑り落ち、巻き込まれてそのまま斜面をまっさ
かさま・・・という事態だけは避けたいですし。
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そして20分ほど歩いたところで、路肩もろとも軍道が崩落した箇所に差しかかりました。その存在は知っ
ていましたが、思ったよりも状態は良くないなあ。本当に危険な個所は4m程度ですが、一番狭いところは幅
15p位しか残ってません。
崩落した斜面にはシダ植物が生い茂り、道が崩れ落ちてから結構な時間が経過した模様。崩落直後ほど不安
定な状態ではないにせよ、湿った落ち葉が滑りやすいのが気になるなあ。
ただ、幸い崖に沿ってロープが結び付けられていて、劣化も少なそうですし結び目もしっかりしています。
これを頼りにすれば、どうにか向う側まで進んで行けるかな。
とは言えそのロープを固定している木は細く頼りなく、雨風に晒された上にどこの誰が結んだのか分からな
いロープを、果たして信用していいものかどうか。
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しかも崩落した道の真ん中に黒い木が突き出ていて、下を潜り抜けるにしても上を跨ぎ越えるにしても、か
なり不安定な姿勢を強いられそう。うーん、どうする?行くか?やめとくか?行くとしたら、こうして悩んで
いる時間すらも惜しい状況です。どうするどうする?
躊躇しましたが、ここは思い切って前進。もう一度ロープと結びつけられた細い木の強度を確かめて、山肌
に貼りつく様に慎重に進んで行きます。真ん中に突き出ている木は、その下を振り子の様にくぐってクリア。
かなりドキドキしましたが、なんとか無事向う側に辿り着く事ができました。
難所を無事通過できた安堵感に浸る間もなく山道をずんずんと進んで行くと、不意に前方に大きな門柱が見
えました。すぐ隣に知らない人が立っていたみたいで、かなりドキッとします。これが金岬砲台跡の入り口か。
なんかモノリスみたいだなあ。対面にはもう一本小さな柱がありましたが、恐らくここに正門と立哨小屋があ
ったんでしょう。
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さて、それでは早速見て歩きましょう。門を入ってすぐの場所は山肌を切り開いたちょっとした広場だった
様で、今でこそ木々が生え放題になっていますが、当時は弾薬や燃料、食料等を運び込んだトラックの荷降ろ
し等を行っていたのかも。端の方には小さな井戸と思われる遺構や貯水槽、濾過槽と思しき水槽がありました。
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崩れかけていますが、円形に組まれたこの赤レンガはカマドでしょうか。四角いコンクリ水槽と一体になっ
ていて、こちらが流し場だったのかもしれません。コンクリはひび割れ赤レンガは崩れて苔にまみれ、人工物
が山に飲み込まれ自然に還って行く“長く静かな一瞬”です。
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落ち葉に埋もれた側溝や水槽のフタ等を踏み抜くとかなり危険なので、慎重に足元を警戒しつつ進んで行く
と、複雑に入り組んだ立木の奥に山肌をくりぬく形で作られた地下壕が見えてきました。
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入口にあった筈の鉄扉は、戦後の鉄価格高騰時に何者かによって持ち去られた様ですが、その後補修された
形跡があり見た目はキレイ。もしかしたら、この砲台全体を公園の様に整備して使う計画でもあったのかも。
内部に落ち葉が吹き込んではいますが、奥の方に焚火の形跡がある程度で保存状態はかなりいい方。地下水
の浸食やカビ、苔の類も見られず、落書きや不法投棄も皆無なのが素晴らしいなあ。
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風もなく、鳥の鳴き声一つ聞こえない金岬砲台跡はまさに静寂そのもの。あまりに騒音や自然音から隔絶さ
れているので、私の聴覚が急におかしくなったのかと疑いたくなる実に不思議な感覚です。入口から入って来
る太陽光が、この完全無音状態と相まってなんとも神々しく感じます。
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その地下壕を出ると、左手に同じような地下壕が5室並んでいました。今は樹木が繁り放題になっています
が、地下壕の前は結構な大きさの広場になっていた様で、かなり大規模な砲台だったんですね。
密林状態になった広場の移動は困難ですが、5つの地下壕同士は奥の通路で連結されています。濃淡のある
赤レンガがモザイク状に入り混じり、その上をうっすらと覆っていた漆喰は所々崩落しています。窓から完全
逆光で差し込んでくる太陽光もあって、人と自然が長い長い年月をかけて作り上げた芸術作品の様。この背筋
が寒くなる美しさを見たいが為に、私は遺跡巡りをやってるんだろうなあ。
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地下壕前の広場の木々の中に、赤レンガで組み上げた遺構を発見。これは何なんだろう。トイレか炊事場か
な?でもトイレにしては左右の幅が狭い気がしますし、炊事の為のカマドだったのかも。
これだけの規模の砲台なら、結構な数の兵隊さんが常駐していたに違いないでしょう。三度三度の食事を考
えると、これ位の規模の炊事場は必要ですね。夕方前になると辺り一帯にご飯や味噌汁の香りが漂っていたん
でしょうか。
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人里離れた山の中、その香りに心からほっとした兵隊さんも多かったに違いありません。今は湿った腐葉土
と樹木の香りしかありませんが、目を閉じて立っていると、当時の兵隊さん達の色んな生活の香りが感じられ
る気がします。
砲台跡と思われる場所に出ました。山肌を掘り込む形で石垣が組まれ、中央部分に砲床っぽい跡があります。
今は生い繁る樹木に視界を遮られていますが、ここから舞鶴湾に侵入してくるかもしれないロシア艦隊を迎え
撃つつもりだったのか・・・。
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情報通信が極度に発達した現代とは違って、いつ、どのコースを通ってどこに現れるか知り様がなかったロ
シア艦隊をここでひたすら待ち続けていた当時の兵隊さん達は、日々どんな気分で過ごしていたんだろう。
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先程と同じ形の、2つ連なった地下壕の前に出ました。こちらは砲側庫かな?内壁には伝声管と思われる穴
ぼこが2つあり、これはそれぞれ指揮所と観測所に繋がっていると思われます。という事は、この部屋は司令
室的な役割だったのかも。隣は広場になっていて、先程見たものよりもやや小ぶりな井戸と貯水槽、あと濾過
槽らしきものがありました。
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お、完全に地下に掘り込まれた形の壕が、こんな所にありました。階段は小石と落ち葉で埋もれていますが、
しっかりしているので降りて行く事は出来そう。
地下壕を見下ろす形で、壁面には石でできた二つの出っ張りがありましたが、これは何なんだろう。もしか
して、壕内に保管してあった砲弾や弾薬を引き上げる揚弾装置の基部かな?
![](2014maiduru88.jpg)
こちらの壕は完全に地面の下にあるため、地下水の影響でかなり湿っぽいなあ。足元に吹き込んだ腐葉土が
泥状になっていますし、天井の苔とカビも酷いですね。物資や弾薬の保管には向いていないので、こちらが兵
員居住区だったのかな?
地下壕脇の階段を上がった所は、半円形に切り開かれた砲台になっていました。中央部の一段低い部分が砲
床ですが、落ち葉に埋もれ木々に覆われ、今は見る影もありません。
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塹壕みたいな通路を抜けて行くと、赤レンガで造られた円筒状の空間に出ました。壁面には伝声管っぽい穴
が開いていて、下部の地下壕と繋がっているみたい。ここが指揮所かもしれません。
![](2014maiduru92.jpg)
その隣には、地面を直径3m程の円形に掘り込んだ空間が。中央に3本突き出た白い柱が墓石っぽくて不気
味ですが、ここは恐らく観測所でしょう。白い柱は測距儀か望遠鏡の基部と思われます。
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観測所がある高台からは地下壕や井戸、貯水槽がある広場を一望する事ができますが、これだけ見ても相当
大規模な砲台だった事がわかります。この砲台が出来る前は見晴らしがいいだけの何もない山中だっただろう
に、よくまあこんな巨大な砲台を作り上げたものです。当時の日本全体を覆っていた危機感の強さが伺えます。
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さて、そろそろ時間です。とりあえず見れるところは一通り見たかな。いやあ凄い遺跡でしたね。出来れば
まる一日ぐらい時間をとって、それこそ朝から夕方までじっくり見て歩きたかったなあ。つくづく朝方の時間
のロスが惜しいです。
以上で金岬砲台を後にします。行きに比べれば帰りの山道は随分楽に感じましたが、途中危うく路肩から滑
り落ちそうになり肝を冷やしました。いやあ危なかったなあ。気をつけているつもりても、油断と疲労、気の
緩みがあったみたいです。反省反省。
軍道入口の倒木を乗り越えて、舗装路に復帰。あとはサクサクと下るだけです。その途中、自生していたフ
ユイチゴを発見。酸っぱくて美味しいので、少し摘んで帰りましょう。ちなみに山中に自生しているノイチゴ
の類には、エキノコックスという寄生虫の卵が付着している場合があるので十分な水洗いが必要です。決して
そのまま食べない様にしましょう。
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それよりも、あの軍道の崩落個所を単独で突破したのは、考えてみると少し軽率な判断だった様な気がしま
す。結果的に何事もありませんでしたが、やっぱりソロであの冒険はしちゃいけなかった様な・・・。
確かに魅力的な遺跡ではありましたが、同行者がいるかロープを確実に固定する事が出来、さらに万が一滑
落しても、自力で上がってこれる体力と技術のある人だけにした方がいいと思いました。自己責任とは言え、
警察や地元の方に迷惑をかけたくはありませんし。
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という訳で、1200に駐車場に到着。いやあ、ホッとしました。その後は地元スーパーでの買い物を済ま
せ、1245にドライブインダルマ到着。明るく晴れた青い空をバックにしたドライブインダルマは、初めて
訪れた時とは随分印象が違って変な感じ。お腹も減ったし、自販機ラーメン!と店内に入りますが、残念なが
ら売り切れ。えええええ、8時には補充するって言ってたのに・・・。
がっくりしていると、先に来ていた家族連れのお父さんがこのあと店の人が補充するそうですよ、と教えて
くれました。ああ、よかったよかった。いや待てよ、じゃあ補充シーンも見れるんですね!それは願ったり叶
ったりです。
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しばらくすると、トレイにラーメンを乗せたおばちゃんが立食パーティーでカクテルを配り歩くバニーガー
ルの様にやってきて補充作業を開始。自販機の中を撮影させてもらってもいいですかと尋ねると、よくある事
なのか快くOKしてもらえました。昨日のキノコのオジサンといい櫻湯のおばちゃんといい、この遠征はとに
かく人に恵まれたなあ。
おばちゃんは自販機の正面扉を開放。内部の半分以上が螺旋形の弾倉で、キャリコのヘリカルマガジンを見
ているかの様。おばちゃんはレーンの中央部にぽこぽことラーメンを装填し、スイッチを操作。螺旋状のマガ
ジンはういんういんと回転し、初弾が装填装置の手前まで来たところで停止。おおお、カッコイイ!
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それでは、前回の来訪から憧れ続けた自販機ラーメン行ってみよう!250円入れると、あ、今まさにラー
メンにお湯が注がれ、斜めになって湯きりの最中です。そして絶妙な押し出し具合で出て来たラーメン。今に
もひっくり返るんじゃないかというスリルとサスペンスをお客さんに感じさせつつ受け取り易さをも追求した、
素晴らしい設計であります。
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先ずは一口。麺はちょっと頼りない味わいですが、スープのあっさりと深い醤油味が日本人には堪らないな
あ。機器の作動不良の原因になるのかスープに油滴は浮いておらず、なんだか濃いうどん出汁っぽい感じです
が、その分チャーシューにはしっかりと脂肪層がついていて、ラーメンとしての満足度を高めています。
その他の具はしゃきしゃきの茹でもやし、瑞々しい青ネギ、あとチャーシューの裏からメンマが出てきまし
た。あっさりさっぱりとしたこの味わい。私はラーメンには全然詳しくないのですが、これも日本の誇るラー
メン文化の一端でしょう。
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先に来ていた家族連れ4人も、うどんを食べたり自販機を撮影したりしています。自販機一家か・・・。ま
ことに素晴らしい。
続いてはきつねうどん行ってみましょう。黄金色のダシとうどんには三角の揚げがどんと乗っていて、その
脇をカマボコと青ネギがしっかりと固めています。前回の天ぷらうどんと比べても遜色ない、よく出来たきつ
ねうどんでした。
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ふとゴミ箱を見ると、驚いた事に大量のプラスチック容器が入っていました。朝見た時は空だったので、そ
の後お昼までに40食近くが出たんですね。これはちょっと驚き。朝イチで補充した分は全部売れてしまった
った模様です。
室内の蛍光灯は全部ついていますし、入口から差し込む明るい陽射しもいい感じ。店の外では大型バイクで
ツーリング中の人達が休憩しています。なんか最初に来た時と正反対のイメージだなあ。
あの時は夕方だったので誰もおらず店も薄暗く、廃墟寸前の雰囲気だったんですよね。変な思い入れたっぷ
りの探訪レポートをあげてしまった自分が、今更ながらじわじわと恥ずかしくなってきます(泣)。とは言え、
あの時は間違いなくあんな雰囲気だったんだよなあ。今日は正反対に明るく伸び伸びとした雰囲気のドライブ
インダルマでありました。
合計3回の訪問で、麺類3種類とハンバーガー3種類の自販機をコンプリート。でもまた来ますよ、ドライ
ブインダルマ。
その後は国道沿いの鮮魚店にて、良さそうな天然マダイを購入。帰りの中国道は渋滞もなく、あっという間
に大阪に帰りつきました。
当日の夕食は、マダイとキノコを使った舞鶴スペシャル(笑)。マダイも実に美味しかったのですが、はっ
きりと森の香りが残るナメタケ、水気たっぷりで濃厚な香りが鼻に抜けて行くシイタケはどちらももう絶品。
あのオジサンに感謝です。色々ありましたが、お陰さまでいい形で2014年を締め括る事が出来ました。
![](2014maiduru95.jpg)
あとは来週末、イベントに関係ない所用で富山県まで行く予定ですが、現地で半日ほど時間が余りそうなん
ですよね。何かないかとネットで見どころを探していると、富山市内に素晴らしいドライブインを発見。おお、
これは是非食べに行かねば!
しかし、自衛隊に全く関係ない大衆食堂訪問記をHPにレポとして上げるのは、いかにいい加減なS.A.S
とは言えさすがに無理があるなあ・・・と悩んでいると、富山在住のSAA水兵さんから南砺市に戦争遺跡が
ありますよとの情報が!
という訳で用事ついでではありますが、来週もひとっ走り行ってきます(笑)!調べたところなかなか興味
深そうな物件ですし、これと抱き合わせで特殊ドライブインにもGO!今年最後のおまけの後の、おまけのお
まけですね(笑)。映画が終わりスタッフロールが流れたあとの、最後まで座っていた人だけが見る事ができ
るショートムービー的なレポだと思ってご覧下さい。
で、出発を前日に控えた金曜夜。日本海沿岸部と北日本一帯にこの冬一番の寒気団が押し寄せて、週末は各
地で大荒れの模様。各員大雪に注意せよ!と気象庁が言っています。戦争遺跡!特殊大衆食堂!氷点下の車中
泊!今年はほんと、最後の最後まで楽しませてくれるなあ・・・とほくそ笑みつつ、明日に備えて早めに布団
に入りました。
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