9月16日(日)

今日は、目覚めもスッキリ、まだ暗いけれど タクシーの運転手がロビーで待っている。
昨日は、なんとなく しまりのない 1日を送ってしまったけれど、今日は景色を眺めながら、アフリカを満喫するんだぁ。人々の生活が 垣間見れるバスの旅は いいなぁ。
なんて 言っていられたのはここまで、今までも 移動は極力バスを使って、長距離の移動も苦にならなかったし、汚くても大丈夫だった、しかし、ここタンザニアでは 半端じゃなかった。、

朝早く来たタクシー運転手

闇夜に浮かび上がる 地獄のバス

見るからに暴れん坊だぁ

バスターミナルには、多くのバスが止まっていた、今回乗るバスは、定期バスは 満員のため臨時に出したバスだ、日曜日には、週末故郷で過ごした人や、首都に用事のある人が乗るため利用者が多いそうだ。まあまあの状態のバスが、ならんっでいる、それは想像通りだった。私の乗るバスはどれかな?と探していると「そのバスなら まだ来ていないよ」と 教えてくれた。
しばらくすると、多くのバスが出発準備を始めた。「まだかな?」と思っていると、暴れん坊の様相をしたバスが、入ってきた。「わあ、これかよ、やられたなぁ、これで料金は高いのか」というのが 第一印象だった。
まあ、雰囲気があって いいかも と ポジティブに考えたのだった。
バスは臨時便にもかかわらず、満員の状態だった、隣には、ムスリムの格好をした小学生くらいの娘と両親の3人家族だった、座席表を見て窓側の席に座る、おっと 窓はガラスではなく アクリルの窓で砂で擦れて、外が見えない状態になっていた・・
まだ暗いなか バスは走り出した、かなりサスペンションが硬い、道が悪い地域では、車体がバウンドしても、サスペンションが底つきしないように、硬くしてあるのだった。いすは ペラペラで硬い・・・街を抜けると、バウンドが始まった、道が未舗装路に入ったんだ。
覚悟して乗っても、前のいすについた 手すりを放せない、尻が10センチ位常に バウンドするのだった。
中では、悲鳴も聞こえる、しかしバスの運転手は アクセルを緩めない、今からなるべく日が昇っているうちに、距離を稼ぐつもりなのだ。

バスは、乗客の悲鳴と怒号が飛び交う中、どんどん走っていくもう一台のバスと、競争するように抜きつ抜かれる走っていきます。
お昼近くに、ようやく休憩が入ります。
時間はどうやら30分休憩です、今までの経験で置いて行かれる恐れがあるため、降りる際タバコを運転手に1本あげて 火をつけてあげます、これで、「日本人が乗っているな」と 印象付けます。ただっ広い広場のようなバスターミナルです、多くのバスが首都に向かっているのがわかります。

昼食は、写真のような網で焼いた塩味のみのチキンと、ポテトを卵でとじたもので、2ドルくらい払いました。言葉はまったく英語は通用しませんでした、しぐさを見ると、倍以上の値段を払った気がします、しかし、多くの客が殺到していて今焼いているのを優先的にくれたので、良しとしました。
コーラーでそれらを食ってアッっと言う間の休憩です、店の裏のトイレに行き、バスの出発までタバコを吸って時間を待ちます。
次々と、他のバスは出発していきます。私たちのバスもクラクションを何度も鳴らして出発です。
席に戻ると、ムスリムの子供が、窓際で食事をしていました、「あああ」私の荷物を踏んづけています、ジャファーリの絵も踏んづけています、ちょっとちょっと、「これは絵が丸めてあるので、座ってもいいけれど、踏んづけないで」と頼んでおきました。ペンキで書いてあるので、ひび割れてしまうのが怖かった、恐る恐る見てみると、なんとか 大丈夫でした。
バスはその後も、砂の中の1本道をひた走ります、もちろん 穴ぼこだらけで、そのつど ドコーーンって バスは飛び上がります。
だんだん しりが痛くなってきます、ズーート 薄いシートにたたきつけられているのです。
尾てい骨が 本当に 悲鳴をあげるほど痛くなってきました。(この後、帰国しても半年位 痛かったです)時には、乗っている人が上の棚に 頭をぶつけて 血を出していました(驚)「なんて、運転しているんだよ、頭をぶつけたじゃないかぁ!」って感じで、女性の怒号が飛びます。そうすると 車掌が埃まみれの 救急箱を持ってきて、中からバンドエイドを「はい」って渡すんです。
ちらぅ っと見たら、埃まみれのバンドエイドでした・・・
もう外を見る 元気もなく ぐったりしながら、JUMPに耐えていました。
今までの中でも、別格の辛さです。
夜になると、バスはスピードを落とし ゆっくり走り出しました、そうです、日中で距離を稼いで、夜間は危険なのでゆっくり 走るのです。
でも 昼間もあのスピードで 抜きつ抜かれつでは危険度は変わらないような気がしますが・・・・
突然、バスが暗闇の道端に止まりました  ?って 思っていると、どうやら バスの運転手が休憩を取るようです。「3時間ここに止まるよ」 って
いうことでした。仮眠をするようです。5時くらいに バスはまた走り出しました。まだ、外も真っ暗で しばらく走っていると、ようやく空が白み始めました、とうとうゆっくり寝れなかった。
しかし 道が舗装路になったようです、極楽じゃあああ
ここはドドマです、首都のダル・エス・サラームまで あと少しです・

とうとう バスは渋滞の市内に入ってきました、ウブンゴバスターミナルは 市内の北のほうに 位置します。
バスから次々と 人々は降りていきます。そのとき バスの運転手が「もう、あの道は 今年限りだ、横にきれいなハイウエーができているんだ、あんたはとても ラッキーだったね。だって これが 本当のアフリカなんだから」って、笑いながら 話しかけてきました。そうか、もうあの流血バスも今年限りかぁ・・
バスの腹に入っていた、荷物を出すと、長旅の砂が覆っていました、軽くはたくと きれいに細かい砂は 飛んでいきます。
さあて どうしようかな? 時間は朝の9時半くらいです。列車を使ってダルに来ると2日掛かるんですが、バスなら1日です。
当初直接 ザンジバルに行く予定でしたが、バガモヨに行ってみようと思います。とても 気になる 街 バガモヨ

名残惜しいが 地獄のバス