1999年仏像シリーズ第27作


 宝積院(山形)<十一面観音立像>

 十一面観音はすでに三回取り上げているが、この宝積院のこれも大変顔立ちの整った観音像である。高さが五十二センチと比較的小柄ながら細部にわたり彫りがしっかりしている。しかも奈良京都からは遠く離れた地にありこれだけ見事な像があるというのも驚きである。整った顔立ちの中に芯のしっかりした力強さを秘め、それでいて内からにじみ出るような優しさも秘めており見る者の心を温めてくれる。
 今回はそんな観音様の内面に少しでも近づくように、全くの同一系統の色だけで表現するのではなく途中の色を三系統の色で表現してみた。ただ最後の黒がやや強調され過ぎ、表情が硬くなってしまいその効果が十分出せなかった。また彫りの方で途中をやや加減しすぎてしまった。