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三千院(京都)<勢至菩薩跪像>
勢至菩薩は、知恵の力で人々の迷いをのぞく菩薩である。三千院にあるこの菩薩は阿弥陀如来の脇侍として置かれている。両膝をそろえて坐り、少し前屈みに合唱した姿は、そのお顔の優しさとともに控えめで何ともいえない包容力を秘めている。眺めているだけで気持ちが安らぎ、私の好きな仏様の一つである。お寺全体の雰囲気も大変気に入っている三千院を訪れる度に、いつかこの仏像を彫ってみたいと思っていたが、ようやくその思いを果たした。
しかし実物より顔の表情が硬くなってしまい、内面からにじみ出すような優しさが十分に表現できなかった点は大きな反省点である。また膝の方まで含めて描きたかったが、小さな画面に納めるのには顔の表情が小さくなりすぎてしまい、やむなくこのサイズとした。またこの仏像の優しさを出すためにも背景をもう少し暗くしたかったが、年賀状のため黒インキを多く使うとはがきが汚れるためやむなくこのような形とした。