1997年仏像シリーズ第25作


 岡寺(奈良)<如意輪観音半跏像>

 斑鳩の里の石舞台の近くの山間に建つ歴史の深いこのお寺の本堂の中の裏手の角にひっそりとおかれた仏様である。一見すると弥勒菩薩像にも見えるが、首をわずかに傾け優しく微笑んでいるお顔を眺めていると思わず心が和んでくる。実物はわずか30センチ程度の大きさであり、中宮寺や広隆寺の弥勒菩薩と比べると非常に小さく目を近づけて見ないとその表情の細かい部分はよく分からないほどである。それだけに細かな彫刻は少なく、一見おおざっぱな彫りが一層この仏像の優しさを引き出しているように見える。そうした優しさを引き出すために緑系統にまとめてみた。