1992年仏像シリーズ第21作


 般若寺(奈良)<薬師如来像>

小柄ではあるが優しいお顔立ちの仏像である。4色目の色が弱く、それ以降の黒が強調されてしまっている。2色目と3色目の色でその仏像の雰囲気を作ってしまうが、その一回一回の色の微妙な変化のバランスがうまくいかないと全体としての作品に影響が出てくる。彫りの技術もさることながら色付けがなかなか難しくうまくいかないことが多い。