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金剛峯寺不動堂(高野山)<八大童子像(制咤迦童子)>国宝 運慶作
本年は弘法大師空海が高野山に密教の道場を開いて以来1200年に当たる。昨年陳舜臣の『曼荼羅の人』を読み空海の偉大さを知り、空海に少し興味を持つ。また高野山にとっても本年が記念すべき年であることを知る。そこで金剛峯寺の仏像を扱ってみたいと考えた。八大童子は鎌倉時代の有名な仏師運慶の作といわれている。東大寺南大門の仁王像とは異なり、若々しくりりしさを感じさせる。頭髪の形も含めて姿が独特でありながら整った姿にさすが運慶作と感心させられる。今回はこの像の姿が分かるようにすると顔の表情が十分表せないために顔をアップして作品に仕上げてみたが、赤と緑系の2色を扱わなくてはならないために、限られた版数の中でどう表現するかこの仕分けに少し苦労した。
ともあれ、昨年は消費税のアップ、度重なる自然災害、天候不順と様々なことがあったが、本年は落ち着いた平安な良き年となるよう祈りたい。