Eiko
九月に入り、はや一週間がすぎてしまいました。でも相変わらずの残暑には疲れはててしまいますよね。しかし、確実に「秋」は近づいてきているはずです。
九月の別名は「長月」。でも「菊の月」とも呼びますよね。
もうすぐ九月九日重陽の節句です。この日、京都には「着せ綿(きせわた)」という風習があります。この前夜、菊の花の上に綿を乗せて夜露をふくませ、翌朝にその綿で体を拭く、というものです。それで「不老長寿」を願うのです。
なんでも中国の故事に因んだもので、公家社会にずーっと受け継がれてきた、ということですがー。
正式には白菊の上には黄色の綿、赤には白、黄には赤、と決まっているとか。
私がこの風習を知ったのは数年前。そのとき季節のお生菓子を毎月届けてもらっていました。その中に「着せ綿」と題のついたものがありました。これは、ナンジャロナ?と調べて、感激したのです。
その年の九月八日、九日は忙しいものでした。菊と綿を買いに行き、夜に綿を着せてワクワクしていました。翌朝、母の腕をその綿でなでて、それからボーイフレンドのおじいちゃんたちのところに少しずつ持って廻りました。
今年は、恩師や先輩やお世話になった方、それから七宝教室の生徒など、「着せ綿」を用意して持参したい、と切に思ってしまうひとたちが、いつになく多くいます…
Mog
おねえちゃんの気持ちだけでも、京都のなかはもちろん、大阪や大分、広島まで届くといいね。
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