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脳性マヒ・二次障害レポート

Eikoのひとりごと
      Mogのつぶやき



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2004/09/29  展覧会二つとお月見だんご♪
Eiko
みなさま、お変わりございませんか? 台風はいかがでしたか? 雨が多かったので土砂崩れの恐れもあるとか。気を付けてくださいね。
 
きのうは、院展と京美人展(著名な日本画家の描く「京美人」を集めたもの)を観てきました。この頃、日本画の西洋化が進んでいて、情けない思いでいましたが、さすが院展! 日本画最後の砦のような感じです。
 
でも、加山又造、東山魁夷、上村松皇、秋野ふき、広田多津など、ひと目で誰それの作と判る、日本画らしい作品の少ないのが実にさびしく思いました。
 
もう平山郁夫、片岡珠子あたりが頑張っているくらいで、次代を担う石本正などの作品は心にグサッとはきませんでした。
 
まあ、顔料で絵を描くのですから油絵のように触覚は描き込めないのですが、あえてそれに挑戦しようとしている絵がありました。「清娘」だったのですが、ビロードのロングドレスなんだろうな、とおぼろげに分る程度でした。やはり素材の質感まで出そうとしたファイトは認めますが。もし質感を出したいと思うなら油の方が…とおもいました。
 
「京美人展」は、さすがに…とうならざるを得ない作品のオンパレード。
 
上村松園は「人生の花道」「花かづら(?)」。Eikoは「花かづら」の方が断然すき。平安の装いに少し狂気のにじんだ表情が桜の花びらを散らせることで、不思議な華やかさがあって♪ 
 
竹内栖鳳の「絵になる最初」。こんな恥じらいをみせる女ひとは、今は少ないだろうな、なんてね♪
 
甲斐庄楠音の作品は、背筋がゾクッとするような女の表情や色使いが彼の個性だと思っていましたが、彼と同じような感じの作品を描いている同時代の画家は、わりといるようです。では、それらの画家は消えてゆき、なぜ甲斐庄楠音の作品が残ったのか???見比べると理由がはっきりします。つまり、彼らの画風は甲斐庄楠音によって、より洗練され、極みに至ったのだと。
 
梶原緋佐子の作品は暗く哀愁の漂うものが多く、Eikoはあまり好きではなかったのですが、今回の展示作品はとても明るい感じで、彼女はこんな優雅な作品も残しているのか、とちょっと驚きでした。 
 
そのほか、菊地契月の京美人はやはり優しくて、でも目線のしっかり分る作風は「個性」だな、と思いました。小磯良平はちょっと日本人離れした京美人だったし、黒田清輝の焼失してしまった作品の写真が出ていて、どうしても本物が観たい、と思いました。そのほか、たくさんの画家のそれぞれの「京美人」を観られたことは、やはり幸せなことにちがいありません♪
 
「京美人展」を観るまでは「院展」もなかなか♪と思っていましたが、このメンバーには勝てるはずもなく、「京美人展」出品作品はすべて思い出せるのに、「院展」のはほんの少ししか思い出せず、古くても良いものは良い、というのを改めて感じました。
 
きのうは、お月見でしたね♪ でも、雨が降り「中秋の名月」は観られなかったのです。だから、お月見はヤメて「お月見だんご」だけ思いっきり食べました♪ 
 
ことしのおだんごは、伏見の御香宮(ごこうのみや)前の「おだんご屋さん」のもの。いつもの老舗の和菓子屋さんとちがって、餡の素朴な味がなんとも言えず、いくつも食べてしまいました♪
 
Mog
おねえちゃん、このごろ体重計を敬遠してるみたいだけど、一回乗ってみな♪

2004/09/20  展覧会三つ♪とブラジルのストリート・チルドレン
Eiko
こんにちは♪ みなさま、お変わりございませんか?
いつまでも残暑がふんばっていますね。気象庁によると、連続真夏日を更新中とか。。。ほんとに地球温暖化が現実に進んでいるのを実感します。
 
Eikoは、このごろ体調がいまひとつスッキリしません。それでマッサージに行ったりしていましたが、なんとなく原因がわかりました。花粉症だな、って。Eikoは、困ったことにいろんな花粉に反応してしまうらしいんです。
そういえば、いまはイネ科のシーズンなんですよ。そう思い当たったので、もうおとなしくしていることはない(といっても、そんなに大人しくしていたわけではございません♪)、ってことで、きのうは展覧会三つも回ってきました。
 
現代アート、「題名考」と名付けられた展覧会、それとブラジルアート。それぞれ全くちがうジャンルなのでとても面白く観てきましたよ♪ 
 
ひさしく現代アートは観ていなかったので、いい刺激をいくつか戴きました。そして生まれて初めての展示作品も観ました♪
本物の「人間」が段ボールで作った王冠をかぶり、円錐形の銀紙を十本の手の指にはめ、フラフープのようなもの体に固定させ上から白い布をまとっていて、その布は後ろで長いベール(ダイアナさんのウェディングベールには及ばなかったけど)になっている。その出で立ちで、手と顔を上下にゆっくり動かしているんです。最後に奇声ををあげ、つぎの部屋へ移動していきました。
Eikoの目はパチクリ状態♪
 
もうひとつは「タイトル考」と題されたもので京都市美術館所有作品の展示でした。
作品のタイトルは作者自身の創作態度や芸術館までを短い言葉で表した作者のメッセージ。そんな思いからの展覧会でした。
でもEikoには、いまは衰えてしまいかけている古き良き時代の絵画が、いまの絵画に対する抵抗のようにみえました。
ちょっとEikoが興味をもっている甲斐庄楠音(かいのしょうただおと)の肖像画もあって「このひとが、ああいう絵を描いたのか」と感慨深いものがありました。
 
ブラジルアートはアート的には、ちょっと物足りなさを感じましたが、あるフロアいっぱいに、透明感のある白で、ちいさな手や足を並べあり、つい非日常的にみえて足が止まりました。
 
それらの足や手はブラジルのストリートチルドレンと言われる子供たちのものでした。そのフロアでは、その子供たちの映画も流されていて、Eikoは見ない方がいいかも、と思いながら見入ってしまいました。
 
この子供たちは自分から望んで生まれたワケでもないのに、親にののしられ、なぐられ、「出て行け」と言われ、仕方なく路上で生活するようになった子供たちです。それにもかかわらず、毎年半数が地域の住民や警官に殺されたり、少年鑑別所で殴り殺されたり、するらしいのです。
それにその子供たちがこどもを産む現実もあります。政治が崩壊している国で、いちばんしわ寄せがくるのが子供たちなのだ、ということを、その映画は激しく訴えていました。
いちばん胸に応えたのは、六、七歳の男の子が「いろんな食べ物が食べてみたい」と、はにかみながら言っていたことです。
 
痛々しい、としか言えない自分の不甲斐なさを思い、自分がいかに恵まれているかを考え、Eikoはこういう世界を生きているのだ、とヒシヒシ感じました。そして、何もできないという歯がゆさに、食欲はなくなり、吐き気までももよおしてしまいます。
チェチェンのこともそうだけど、気分が良くないのは「花粉」だけではないかも知れない。 。。。 。。
 
Mog
落ち込む気持ち、よくわかるよ。。。
でも、おねえちゃんはどんなときでも「いつも幸せ、元気です!ニコニコッ♪」ってしていた方が、いいと思う。

2004/09/07  心に虹のハーモニー展♪ そして…
Eiko
心に虹のハーモニー展がたくさんの方々に来て頂いて無事に終わりました。ありがとうございました。
 
この展覧会、ことし五月に新風館からお声をかけて頂いて、急に決まった展覧会でした。はじめて会場をみたとき、Eikoは完全に無理だ、と思いました。あまりに制約の多い会場、準備期間の短さ、それは一度でも自分で展覧会をしたものなら、絶対に辞退するべきものでした。
 
でも、会長の「やる気」が協力してくださる方々の心に火をつけました。とくに京都造形芸術大学の藤井先生、画家のおかだまほこ先生、このおふたりが協力してくださらなければ、そして、ハーモニーのスタッフの働きがなければ、とてもこんなに素晴らしい展覧会になっていなかったと、思います。
 
会長はホスピスで抗ガン剤を投与しつつ、それでも、この展覧会にかける情熱は、だれにも負けず、動き続けていました。展覧会の会期中も一日中いる、ということは出来ない状態でしたが、それでもめいっぱいオシャレをして、マスコミの取材に、笑って応えていました。
 
最終日、搬出を終え、打ち上げパーティーの間、中庭に面する回廊から空を見上げると、大きくきれいな虹がかかっていました。
みんなで「これは出来過ぎやで」「なんかウソみたい」と笑いながら…
Eikoは、ふと「かみさまっているんやな、ほんまに」と思いました。
 
でも帰って、テレビをひさしぶりに見て、チェチェンのことを知って、展覧会ボケしていたEikoは、急速に現実に戻ってしまいました。
 
展覧会に来てくださった方が、チェチェンの惨状をすこし話してくださっていたのですが、あまりにも凄い内容で、現実として聞くことができずにいました。そして「Eikoちゃんは知らない方がいいよ」と言ってくださいましたが、ほんとに、そのようでした。
 
そして虹を見上げて思ったことと重なるように「かみさまは、ほんまにいるのか」と思い、憤り、悲しくなり、人間やっているのがイヤになりました。
 
人間は素晴らしく素敵なものなのか、それとも、、、
 
Mog
ハーモニー展、大盛会でよかったね♪ これで会長さんが全快するといいのに。ぼく、祈ってるよ。
そして、、、でも、ぼくは人間を信じたいと思うよ…、、、
 
只今、台風18号の暴風域に京都があります。くれぐれも、お気を付けくださ〜〜〜い!



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