Image Lyrics by Alphonse Marie Louis de Prat de Lamartine(1790-1869)
Composed by Franz Liszt(1811-1886) mp3

おお、神よ!わたくしの心に満ち溢れるこの平和は何処から来るのだろう?
わたくしの心が持て余すほどのこの信仰は何処から来たのだろう?
わたくしにとって今のところ総てが定かでなく、揺れ動き、
あらゆる風が弄ぶ懐疑の海原の上を、
賢人の幻想の中に、善や真実を、
そうして、雷雨轟く心の中に平和を追い求める。
眼の前をほんの数日が滑っていっただけで、
一世紀が過ぎ、世が終わってしまったように思われる。
渺茫たる淵によってそれらより隔てられて、
わたくしの中には別の人間が再生し、同じことを繰り返す。

ああ!あらゆる静けさが乱され、あるいはかき消される雑踏を離れたのは
何の潤いもない砂漠の平和のせいなのです。
だから、田園の谷間に戻ってきたのです
わたくしの泉の物悲しい響きやブナの木蔭や山脈、眩い蒼穹を支える空色の柱、
そうして陶酔の降りてくる星空のところまで!
人間の魂とは清澄たる水の流れであって 
あらゆる風が立てる細波によってその碧空は輝きを失ってしまうのですが、
ひとたび風が弱まるや、
水面で震えていた空はふたたび滑らかになるのです;
藁葺き屋根からは顔を火照らせた牧人によるわずかな草の、
かすかな煙が夕べには立ち昇るのですが、
小谷のすべての空を曇らせるにはそれで十分であって
最も澄み切った地平線から陽光を遠ざけてしまうのです!
どうか黄昏時か夜明けには風が起こって、
漂う雲が左右に裂かれ蒸気となってしまいますように。
陽光を遮って芝草に落ちていた影は、
あらゆる対象に色合いと輪郭とを取り戻させます。
至純な波のごとき陽の光は、
大地より紺碧の源へと反射します。


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