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遠くで鳥が小さく囀る
飛び立って行くときを定めるかのように

足元で咲いている小さな幸せ
貴方はそっと束ねて差し出す
共に過ごした思い出をそっと詰め込み
花束を受け取りゆっくりと歩き出す

笑顔の陰で

咲く頬の紅梅 流れる春雨の降る
戦ぐ風の運ぶ 心を擽る香り
「さようなら」と叫ぶ風上の貴方
手を振っているのだろう
私は振り向きもしないで…

濡れる瞳隠し 袖で拭った
振り向けば貴方が居る笑ってる貴方が

枯れ行く思い出 胸元で香る幸せ
堰は切れて頬に雫がぽろり落ちた
「ずっと一緒に居たかった」
言葉は春一番と消ゆ
笑顔を作り振り向き私は手を振った



<世界観>
Arrivederci…イタリア語で言うところの、さよなら、ですね。アリーヴェデルチ。

今回は楽曲の製作時期が卒業シーズン(03/2010)というのと、俺もバイトを卒業してしまうのでお世話になった皆さんへのメッセージ…っていうのが背景としてありますね。

ジャケットで菜の花を使うのは前々から決めてました。桜は以前の卒業ソングで使ってましたしね。
菜の花の花言葉は"小さな幸せ"。足下で咲いている、っていうのは今いる場所はとても居心地が良い、でも本当に幸せになるためには居心地の良いところにいてはダメだっていう俺の考えです。

また、送り出す"貴方"は風上にいます。春一番になった言葉は届きません。




<楽曲の工夫点など>
サビまではジャケットの写真を連想させる暖かく、幻想的なサウンドを構築しています。
これはこれから離れていく者の心情を描いています。表では笑っていても、いざ離れると、とても寂しい。その本心こそをサビに綴ります。

今回初めてアコギをフィーチャーしてます。これはチェンバロと対で鳴らして絡みやすいというのと、ジャケットの花畑のイメージから。両サイドチェンバロでも煌びやかさは出ますが、ファンタジーというより、ちょっとゴシック色が強いかな、と。前々から使って録音したいというのもありましたし。
あとちょっと変拍子ですね。B後半で6/8になって、サビでテンポが変わり4拍子に戻る。っていう。結構自然な流れにできたかなと思ってます。そしてよりサビを強調出来たと思ってます。

また今回は随所にG線上のアリアからの引用があります。

惜しまれるのはやはり録音・ミックス期間の短さ。
結構予定を切り詰めまくってたので、いつも以上に短い時間での製作でした(>_<
とまぁ、以上のことを踏まえて作ったのでしたが如何でしたか?またもう一度聴くと違う角度から楽曲を楽しめますよo(^-^)o

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