2014年2月27日(日)
キマロキ編成・59601号機の製作06(サンドドーム・スチームドーム)
 今回の「つくり魔」:
サンドドームの中ほどから上部を取り外しができる構造になっており、その継ぎ目が見られます。また、上下部はボルトで留められており、このボルトと継ぎ目を表現することにしました。
ボルト植込み用穴は、0.3mmとし継ぎ目線は06番糸鋸で引くこととし簡単な治具を作りました。
 治具は0.3mm厚、3.0mm幅の洋白板に0.3mmドリルで12孔を均等に開け、ドームに被せ半田で固定し、後はドリルと糸鋸に任せます。
 砂箱蓋は、キットの出っ張りを削り取りエコー製パーツと交換した。上から見る機会の多い鉄道模型としては、実にいい雰囲気である。
砂撒き元栓はキットのものを使用した。
 煙室扉の製作:
製作と言えば大げさであるが、それ程の事ではない。
全てロスト製でライトと煙室ハンドルを除いて一体化されている。
煙室扉はボイラーに填め込みになっている。
 スチームドームは、キットの部材に釣り手を追加、エントツ、安全弁はキットのパーッを、汽笛はエコー製パーツを使用した。
2014年2月21日(金)
キマロキ編成・59601号機の製作05(ボイラー・コンプレッサー)
 ボイラーは、安全弁座と洗口栓を取付け後、長期中断した影響でフラックスや手垢などで汚れ、黒く変色してしまった。
 かなり前になるが、趣友がわが工房を訪れた時、商品名「ピカール」と言う通常仏壇などを磨く金属磨き剤を置き忘れて行き、当方に保管していたことを思い出し、これでボイラーを磨いてみたところ結果はこの通り・・・。
 わが工作台に鎮座している仕掛品は常に汚れていたことから、案に磨いてみてはとの仕掛けられた作戦だったのかも・・・。優しい心遣いが思い出されます。

 ボイラー工作:
安全弁座はキットのものを取付ける。その後方には、新たに汽笛取付用の六角ナットを取付けた。
洗口栓は、(開)はニワ製パーツ(ボルト付)を(閉)はキットのパーツ裏側を細工しボイラー裏面から差込み、周りに0.3mm線でボルトを表現した。
 キットのコンプレッサーは、ロストにしては少々歪んで見えるし造りは雑である。さらに面はアバタであることから、なんとかしなければ・・・。
 磨いても、磨いても中々イケメンにはほど遠い、変身できないなら、せめて配管などを施して視点をぼかしてみた。(再開早々だと言うのに、どんどん深みに・・・?)
0.2mm真鍮線を使っての工作は、だんだん"しんどく"なってきた。
チリコシ、調圧器も0.5mm線で繋ぎ一体化した。

 ランボードに固定(裏からネジ止め)したところ。
蒸気管などボイラー側への摺合せ、取付方法などはこれから考えることになる。
2014年2月18日(火)
キマロキ編成・59601号機の製作04(ランボード・エアータンク)
 ランボードの加工:
エッチング表現のリベットを全て削り取り0.3mm真鍮線を植込みました。
コンプレッサーは中央近くに変更になるので切取る。
旧取付穴は、欠き取った板材で嵌め込み塞ぐ、更にタンク取付ネジ穴を丸棒で埋める

 エアータンク(公式側)の改造:
キットのタンク帯は、両端のみなので中間帯2か所に新規増設する。
踏み板は、上面にボルト植込み後支え板と共にタンクに固定する。
上部に冷却管を固定後、適宜管継手(六角)を取付る。

 エアータンク(非公式側)の改造:
公式側タンクと同様に改造する。
ただし、冷却管はサイドに取付け固定する。
 出来あがったタンクをランボード底部からネジ止めする。
取付けたところ、ボイラーサドルと干渉することが分かりました。
 プロトタイプ機公式側タンクの位置は、ランボード前面に設置されているために起こったもので、想定外であった

 
 ボイラーの固定を安定させるため、止む無くサドルではなタンクの方を削ることになったが、削り跡は意外と大きい。
 加工後、再度組立てみたところ、側面からは傷跡は見えなくなり、サドルとタンクがうまく納まってくれた。
 展示されている59601機のエアータンク部分。
2013年8月8日(木)
キマロキ編成・59601号機の製作03〜フロントデッキ
フロントデッキの組立:
デッキ及びビームの板にはエッチングによるボルト表現があります。
かなり大きく目立ちます。図っては見ませんが、φ0.7〜0.8mmはあるでしょうか、座金として残すことにした。

 エッチングで浮出たところに0.3mm穴をあけ、0.3mm真鍮線を植込みました。
結果はご覧のとおりで立体感は出ましたが、輪郭はボケてしまいました。
デッキ板に下板を半田取付後フロントビームを半田取付ける。組立後に解放テコ受け、カプラー(LW)、ステップ(LW)、バネカバー、つかみ棒、側囲み板を取付ける。
最後にエアーホース及び配管を施して出来上がりとする。
 
 今回の「つくり魔」:
エアーホースに繋がる配管を造ってみました。
この類の配管は、フロントデッキ下に隠されているが、寒冷地の維持管理を容易に出来る様デッキ上に施されたと思われる。
展示されている59601号機のフロントデッキ部分。
実車59601号機のエアー配管の拡大写真。
2013年8月1日(木)
キマロキ編成・59601号機の製作02〜シリンダー
シリンダーの組立:
全体に歪みがない様に半田付けする。
組立て後に注視すると、どこか「マ」が抜けているのが分かる。
その筈です。シリンダー後蓋とバルブ前後蓋にボルトがないのが原因と思われる。
そこで「魔」の出番です。
組立て済みのシリンダーを分解し、前後蓋に0.3mm線を植込み再組立てしました。
「魔」で「マ」抜けが少しは解消したでしょうか。
(ドレーンコックはLW製でした)
シリンダーの組立が終わりロットの動きを確認したくて、モーションプレートと先台車を組立てました。
モーションプレート(写真左)は、パーツを半田付けするだけ。台枠に嵌め込む幅に気を付けるだけ。先台車は組立て済みで、車輪を挿入し抑え板で止めるだけです。
下回りが形になりました。
動輪をはめ、ロットを着装し全体をチェックする。スムーズな動きに満足しています。
工作進行は鈍行なのにこれだけは気が早いのは治らない。
下からの盗撮は御法度(今は上も下も駄目)・・・。
その点、この種の撮影は健全であり、ひっくり返すとで別な構図が現れ、一段と嬉しさが増します。ブレーキシュ、テコなどの様子が分かります。
2013年7月27日(土)
キマロキ編成・59601号機の製作01〜ブレーキ周辺
 つくり魔専家の再開には、とっても長〜い時間がかかってしまいました。理由は無いわけではありませんが、中断から半年もかかってしまい、可能な限り早い再開をすることで言い訳に代えたいと思っています。でも、スムーズな工作が今後も続けられる状態ではないのが残念ですが・・・。工作時間の確保には創意工夫を持って臨んでいき、完成をめざしたい思いです。

 再開は、「北海道を造ろう!」シリーズ第2弾は「キマロキ編成」です。 「キマロキ」編成とは、SL排雪列車のことであり、キ=機関車、マ=マックレー、ロ=ロータリー、キ=機関車を指し、最後尾に緩急車(車掌車ヨ3500形)を従えています。
キマロキ編成の実車は、旧名寄本線線路上の北国博物館前に展示保存されています。
 冬の北海道地方などでは、レールの両側に雪による高い壁ができ、普通のラッセル式では除雪は困難となる。そこで、「キマロキ」編成の排雪列車が出動させたのである。先頭の96形機関車が両側の雪をかき集めるマックレー車を引き、集まった雪を跳ね飛ばすロータリー車をD51形機関車が後押しするものであり、最後尾の緩急車には作業員が乗車するのである。


 車輌製作は、製作期間を短縮のため9600、D51、ヨ3500はキット使用し、マックレー、ロータリーはスクラッチとすることにした。
プロトタイプ59601号機について:
9600型蒸気は、大正2年から製造されD51型が普及するまでに784輌が製造された。
当機は、501番目の車輛で、北海道での急勾配や豪雪に威力を発揮した。
製造:大正10年11月3日 川崎造船所
配属:大正11年10月23日 名寄機関区
(名寄市北国博物館案内冊子より)
始めにキマロキ編成トップに位置している59601号蒸気の製作から開始する。
工作期間の短縮を考慮して、珊瑚模型店創立35周年記念9600モデル(普通形)というキットを使って組立てることとする。
台枠は、仮組立してあるので歪みの有無を行い、ロット着装済みの動輪を履かせて転がりをチェックする。
問題が無いことを確認し半田でガッチリ組立てる。
キットのブレーキシリンダーは、引物(写真左)のため新たに造ることにした。少しでもキャブ下が賑やかになることを願って・・・。このキットはロストと引物が混在しており惜しい処がある。多少、手を入れたくなる気持ちを理解して欲しい。

そこで早くも「つくり魔」の登場と相なった。
天底に溝のあるパーツ(ニワ・モケイ)を改造する。
パーツはドラム部分が太いので旋盤で削り、天・底板にボルトを0.3mm線で植込む表現する。(写真右)
左右対称のテコを新調取付しブレーキシリンダーの出来上がり。(写真下)
ブレーキシリンダーとプレーキロットをつなぐ連結テコを新調する。一方をパイプ、他方を棒により嵌め込み式として取り外しに便宜を図った。
台枠にブレーキシリンダーをネジ止めし、連結テコを嵌め込んで出来上がり。
ブレーキテコ及びブレーキシュを専用板に取付ける。新調ほやほやの連結テコを嵌め込んだところ。
下回りの内ブレーキ回りが出来上がった。
キャブ下の空しい隙間が解消されればよいが・・・。

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