通常、長もの車輌の車体製作に当っては、屋根側体を一体で折り曲げております。
今回は、屋根及び車体は分割し0.4mm真鍮板を使用します。
屋根は、屋根幅の2倍の真鍮板を予め丸みを付け後所定のサイズにカットします。
車体はドアー、窓、換気口、サボ窓などの開口部を切り抜きヤスリ整形します。


車体側面には、窓上2本窓下3本のコルゲート帯がありますが、これには0.3mm洋白線を使用しました。
1本1本半田で固定していくのですが、各線が平行になるように半田つげするのが難しく、根気がいる作業になります。

 
客ドアー周囲には、別途真鍮板から切り出した枠を貼り付ける。ドアー枠の厚みを確保するため裏にも貼り付けます。

乗務員ドアーは、枠と面一になるよう別途切り出したドアーを貼り付ける。
 
換気口にも枠を取付後、真鍮片でルーバーを表現します。
車体換気口のルーバーを拡大。
真剣蓋も貼り付ける
 
屋根は、中央のクーラーを挟み前後に14本のコルゲートがあり、車体同様半田付けします。
 
 
最近、特急気動車のヘッドは複雑であり、模型化しづらく設計されており、製作には時間と忍耐が必要です。
キハ261のヘッド下部分は、キハ283のそれとは少し異なっております。
側板は、上部と下部に厚さ2.0mm真鍮板から切り出した枠に、0.3mm真鍮版を貼り付けるように取付け整形していきます。
特に、側板の裾は、S字形状なので難儀をしたところです。

 
 
天頂部の形状は、ヘッド下部と同様に複雑で、図面の通になってくれません。現物合わせ的に成形していくしか方法がありませんでした。
可成り痛々しく切れ目を入れ、包帯姿のフランケンシュタインを想像させます。
 
 
0.8mm洋白板から切り出した幌枠を取付て、難産の末ようやくヘッド部分が出来上がりました。
これでホットしたのか、これ以後の工作は暫く中断しております。
 
 

 
排気筒つくり:
キハ261(6号車)の連結面妻板には、排気筒が付いています。
再開後の工作は、妻板とこの排気筒の工作になりました。
キットにはロスト製パーツが添付されていますので、これを参考に同形状のパーツに挑戦することにしました。
特に寸法は気を付け工作は慎重に進めました。
手作りパーツは、造って着ければ良いと言うモノではなく、着けない方がよく見える場合があるのは当然です。いかに、精度の良いパーツを造るかが問題であり悩みでもあります。
1.5mmパイプを芯に極小メッシュを簀巻きし、0.1mm厚洋白板を0.4mm幅にカットした帯材を半田で固定、両側を0.5mm×0.5mmアングル材で挟んで0.2mm厚真鍮板に張り付けました。底に0.5mm×0.3mm帯材で台座を表現しました。

妻板つくり:
5,6号車の妻板3枚を製作しました。妻板は、0.4mm厚真鍮板を使用、ドアー部分を切り取り裏からドアーを張り付け厚みを演出するのは何時ものとおりです。ホロ枠は、0.2mm洋白板から切り出して半田で固定する。
車体同様にコルゲート処理として、0.3mm
ステンレスバネ線を張り付けました。
5号車は、運転台付きなので窓を開けHゴムとして0.3mm線で縁取をする。
更に、窓下には手摺とライト用の角穴を開け、サイドにはランプ掛けを自作し取り付けました。ライトは、角形形状につき新調する必要があります。メーカーズプレート等は手持ち在庫がないので、場所だけ確保し取り付けておりません。


クーラーの製作:
キハ261系各車輌の屋根には、全てクーラーが登載されています。
形状は、キットパーツと遜色のないように留意しなければなりません。


車体組立:
妻板、クーラーのパーツが出来たところで、いよいよ車体組立にはいります。
帯板を屋根、側板の繋ぎ目に裏打ちした後、妻板を定規に形を整えながら半田で固定し、
6号車の車体になります。


妻板取付:
ホロ枠台座、雨樋縦、排気筒を取付済の妻板を車体と合体する。

取付部分の加工:
車体とヘッドの繋ぎの取り付け部分の加工です。上部は3点、下部は2点のネジ止めで行い、サイドは、車体側端部分がヘッド部分に填り込むことで、ツライチを保つ様にしております。

細かいディテールはこれからですが、ようやく6号車が形になりました。

キットの4号車と:
(写真上)左は自作6号車、右はキットを組んだ4号車です。

(写真下)左は自作、右はキットの妻板です。


5号車組立:
6号車に続いて、5号車の車体もほぼ完成になりました。

5号車妻板:
6号車と同様な方法で制作し、組み立てが終わったところです。
左は自作、右はキット組立です。
キット1号〜4号車の組立詳細は、コチラに移動しました。
自作5・6号車の工作は、10.01.23より下回り再開です。
まず、実車のスカートを見る事にする。
261系のスカートは、これまでの気動車と異なりヘッドと一体になった感じで、ヘット同様複雑で難儀が予想されるところである。
最初に外枠切り出し用定規を1.0mm厚板から切り出すが、後に補強を兼ねた取付枠として使用する。
(上)スカート上面の枠、予めネジ孔を開けておく。
(下)スカート下部の枠、スノープラオもどき排障器の補強材兼型枠。
排障器の羽は、0.3mm厚真鍮板を先を広げる様に丸く曲げ、成形は丁寧に行う。
取付板は軽くV字に折曲げ、羽を取り付け出来上がり。
スカートは、多少削りに絶える様に0.4mm厚真鍮板を使う。
下方に排障器を半田付けし成形する。
本体とは別に、ジャンパー栓受けとボルトを植え込んだ前板を造る。
組上がり。
ヘッドの下部に取付け出来具合、調子を点検する。
スカートは控えめが良いのだが、少々威張った感じになってしまった。
(10.02.05)下回り〜スノープラオ、床下機器、台車の製作
スノープラオ製作
ハネは、0.2mm厚真鍮板をスカート排障器と同様な方法で丸曲げするが、キット仕様により可成り細めに仕上げた。
実車もスノープラオ効果は期待していないのでは・・・。
床下機器の塗装
昨年末、キットの床下機器からコピーしプラ板に固定済ブロックを塗装する。
スーパー宗谷は、N−DT261形式の台車を履いているが、調達不可につき床下機器同様のレジンキャステング工法でコピーすることにした。
枕梁及びピボット軸受は、某メーカーの台車の表面部分を削って使用する。
多少サイズは異なり、はみ出し部分をカットし接着する。
261系が履いている車輪のサイズは、10.1mmのため旋盤により10.5mm車輪を0.2mm削ることとし、テーパーにも気を付けながら対処した。
更に車輪は、旋盤で銜えたいためにブレーン軸の車輪を使用したので、軸もピボット軸化する必要がある。
削った後に黒染処理を施してある。
多くの時間と労力をかけ、台車の表面替えと車輪径を変更しました。果たして走りに影響はと心配しましたが、スムーズに動き走行に支障ないことを確認したところです。
(10.02.12)下回り塗装、生地完成
今週の工作は、先週に引き続き下回りですが、難題の台車の製作が終了したことで、1.0mm厚アルミ板から床板を切り出し、パーツ取付用のネジ孔を開け、下回り組み立ての準備に入ります。
取りあえず、先に製作済のパーツ類と床板を塗装しました。
乾燥後に、車体と下回りを組立、バランスのチェックをしたところです。
(10.02.19)ヘッドの追加工作&手直し
ヘッド部の追加工作&手直し:

追加工作〜
貫通ドアーに0.1mm厚洋白帯板で台座を取付る。ドアーノブは0.3mm洋白線を使用する。

ホロ枠の欠取部を1ヶ所増やす。
ホロ座の内側4ヶ所に0.28mm線でフック、ホロ座2ヶ所にダボを取付る。

渡り板は0.25mm厚真鍮板から新調し、ヒンジと留め金の表現を施し後取付る。
運転手席側窓に窓枠を取付る。

頭頂にアンテナ(?)機器格納のため、筋状に2ヶ所切取り底を付ける。
点検蓋及び標差しを取付る。
手直し〜
車体絞りのために割り継いだ部分を耐水ペーパーで入念に再仕上げをする。


塗装は、711系電車の次を予定している。

キハ261〜スーパー宗谷

札幌〜稚内間をおおよそ5時間(正確には往路4時間58分、復路4時間56分)かけて走っているのが「スーパー宗谷」です。
この気動車キハ261を何とか造ってやろうと思ったのは、エンドウから完成品及びキットが発売になる数年前のことでした。
手鈍い性格が災いしエンドウに抜かれてしまい、途中相当の期間中座していまいました。
おまけにキット一編成(4輌)購入し、辻妻合わせをと考えて、益々工作から縁遠くなってしまいました。
最近になり、思い出した様に仕掛品函から取り出して再開することになりました。