概略

ローマはイタリア全土統一へ向け、周囲の部族を撃破していく。そこへハンニバルからも名将と評されたエピロスの王ピュロスが立ちはだかる。ピュロスがシチリア支援などへ赴いている間にもローマは周囲の部族を束ね、タレントゥム攻囲の基礎固めを行ない、ついにはイタリア全土統一を成し遂げる。一方地中海東部では、ガラティア人の侵入、略奪に各国が混乱した。また、この地域では、エジプトのプトレマイオス２世とシリアのアンティオコスの２つの大国が対立関係にあった。対ピュロスでは同盟を結んだローマとカルタゴであったが、シチリアの東北部メッサナ（メッシーナ）の覇権をめぐって衝突し、二十三年つづくポエニ戦争が勃発する。

マケドニアのアンティゴノス、王を自称。

エジプトのプトレマイオス２世単独王となる。

ローマ、タレントゥムと戦う。タレントゥム、エピロスの王ピュロスと同盟する。

ペルガモン、リュシマコス支配を脱し、セレウコス朝宗主下に入る。

ピュロス、タレントゥム救援のためイタリアに渡り、ローマを破る［ヘラクレイアの戦い］

エジプトのプトレマイオス2世、シリアのアンティオコス1世戦う

ピュロス、アウスクルムの戦いで再びローマを破る。ローマ・カルタゴ、対ピュロス同盟を結成

ガラティア人、トラキア、マケドニア、ギリシアに侵入。アイトリア同盟これを撃退。

ピュロス、対カルタゴ戦への援助を求められ、シチリアに渡る。

ピュロス、タレントゥムに進撃するがローマに敗れ帰国

アンティオコス、ガラティア人を撃退

第一次シリア戦争；(〜BC271)シリア対エジプトの戦い

ローマ、タレントゥムを降しイタリア半島統一

第一次シリア戦争終る。シリア敗れ、南シリア、パレスティナを失う。

ピュロス、マケドニアのアンティゴノスに敗死

シラクサの僭主ヒエロン、王となる。

ローマ、サビニ人に完全市民権を与える

クレモニデス戦争；アテネ、スパルタなどのギリシア諸都市、マケドニアからの独立を企て挫折

マメルティニと結び、シチリアに援軍を派遣、シラクサ・カルタゴを撃破し、メッサナを占領［第一次ポエニ戦争の始まり］

ビチニアのニコメデス1世、首都ニコメディアを建設

シラクサの僭主ヒエロン、ローマと同盟

アンティゴノス2世、アテネを占領し、寡頭政治を行なう

ローマ、カルタゴの拠点アクラガスを占領

エジプトのプトレマイオス2世、マケドニアのアンティゴノス2世講和

ローマ艦隊、ミュラエの海戦でカルタゴに勝利

第二シリア戦争(〜BC255年)；シリアとマケドニア、エジプトプトレマイオス2世と戦う

ローマ、コルシカを占領

ローマ、シチリア東部からカルタゴを駆逐

エクノムス岬の海戦；レグルス麾下のローマ艦隊、カルタゴを破る。レグルス、東カルタゴに上陸

カルタゴのアンティゴノス、コス島沖の戦いでプトレマイオスの艦隊を破る

カルタゴの傭兵軍、チュニス近くでローマ軍を包囲し、殲滅：レグルス捕虜となる。パキヌス(パチーノ)岬沖で嵐のため艦隊を失う

第二シリア戦争終結；エジプト、小アジア海岸地帯と制海権を失う

ローマ、シチリアにおけるカルタゴの拠点パレルモを占領

シキュオンのアラトス、僭主を打倒しアカイア同盟に加盟

クラウディウス、シチリアのドレパナでカルタゴ艦隊に敗れ、艦隊を失う

マケドニアのアンティゴノス、エジプトのプトレマイオス3世をアンドロス沖海戦で破る

ローマ、シラクサとの同盟を更新；シチリアでの補給路を確保

エジプトとシリアとの間で第三次シリア戦争始まる(〜BC225)

カルタゴのハミルカル=バルカ、シチリアに上陸。ゲリラ戦を行なう

アラトス、コリントを占領しアカイア同盟へ入れる；アカイア同盟隆盛

ローマ、富裕層による戦時国債を発行し、新艦隊を建造。ドレパナ沖でカルタゴ艦隊を殲滅。第一次ポエニ戦争終結；ローマのカルタゴ領有

エジプトのプトレマイオス３世とシリアのセレウコス2世、和す。