8月25日、平和大会に向けた第4回九州連鎖学習会が開かれ、約55人が参加しました。
◎長射程ミサイル弾薬庫の建設問題
「大分敷戸ミサイル弾薬庫問題を考える市民の会」の合田公計さんが陸自大分分屯地に増設が計画されている長射程ミサイル弾薬庫の問題について報告しました。
大分分屯地は周囲に保・幼・小中高・大学・病院他生活施設などがあり住宅密集地のど真ん中に位置する。今年2月中旬に地元紙が弾薬庫建設計画の報道をしたが運動はほとんど広がらなかった。「平和をめざすオールおおいた」で議論を開始し、6月25日に「市民の会」準備会を開催した。配布業者と多くの方々の協力で住民集会の案内チラシ約2.5万枚を配布した。
8月11日の住民集会/市民の会創立総会に約250人が参加し新聞・テレビ等でも報道された。
運動は始まったばかり。当面は署名・宣伝運動だが、選挙での争点化が必要、少なくとも自民党が大分で大敗しなければ止まらない。そのためにも野党共闘の推進が不可欠だ。
質疑応答で、秋田の川野辺英昭さんがイージスアショア配備を断念させた取り組みを紹介し、大分の運動を激励しました。
最初は数人の集まりで学習会を持ち、これは大変だということで、輪が広がり、草の根から徹底した宣伝を住民に行って町内会を変え、市を変え、県を変えた。説明会で「こんな基地がある側の学校に子どもたちを通わせたいか」に防衛局は回答不能に。地元町内会が最初から反対を曲げなかったことが大きい。途中の参議院選挙で反対を主張する候補が当選し、政治的にも状況を変え断念に追い込んだ。ミサイル貯蔵は攻撃対象となることを訴えて防衛省にきちんと説明させる。住民ぐるみの運動が必要だ。
◎日出生台演習場での米軍訓練の実態
大分県平和委員会の日高幸男さんが日出生台演習での米軍訓練の実態について報告しました。
沖縄県道104号越えの砲撃訓練を沖縄の負担軽減として、全国の5演習場に分散移転させた。日出生台ではこれまで15回行われた。昨年は過去最大規模の隊員320名、車両60両、砲門10門で実施。初めて高機動ロケット砲ハイマースを持ち込み、ドローンも使用した。沖縄では行われていない小火器の訓練や白リン弾を使った訓練、夜間訓練など訓練が拡大し、繁華街への自由行動など歯止めがきかなくなった感がある。
今年2月には米海兵隊と陸自水陸機動団の共同訓練「アイアン・フィスト」の一部が行われた。海兵隊オスプレイは連日のように2機編隊で岩国基地から飛来し、演習場で自衛隊から給油を受けたり、共同戦闘訓練などを行った。
19年から米軍のC-130輸送機から陸自空挺団が降下する訓練が始まった。昨年は自衛隊のC-2輸送機も加わり日米の輸送機から同時に降下する訓練が行われるなど一体強化が進んでいる。
(2023年8月26日)