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長崎から平和運動の共同の発展を

原水爆禁止2023年世界大会

 原水爆禁止世界大会・長崎大会は台風6号の影響で8月7〜8日の2日間開催となりました。

 今年の世界大会は、ロシアの核威嚇など核兵器使用の危険性が高まっていることやG7広島サミットで「核抑止力」論主張など、核兵器をめぐる情勢が緊迫しているもとでの開催でした。厳しい状況のもとでも、核兵器禁止条約を力にした各国の運動と国際的な共同の発展で核兵器廃絶を実現しようとの思いが高まるような内容でした。

 8日のナガサキデー集会では、国連の中満泉軍縮担当上級代表が「人類が平和を求めて前進するための新たな原動力が必要」だとして「市民社会は、核リスクを減少し、軍縮を進める存在であると期待しています」とメッセージを寄せました。マレーシア国連代表部常駐代表のアハマド・ファイザル・ムハマドさんは、「変革を起こすには、持続的な政治的意志と世界中で平和と繁栄を実現する人民の団結した運動が求められています」と語りました。

 今回の世界大会は、次世代への継承が大きく強調された大会でもありました。長崎県実行委員会では次世代の参加を促すため、青年の運営ボランティアを外部から募集し、一つでもボランティア参加した青年は無料で世界大会に参加できるという仕組みをつくりました。次世代からの発言もありました。平和の碑めぐりガイドとして活動する小森恭平さんは長崎民医連で理学療法士として働いています。「リハビリを行う患者の多くが被爆者です。医療の立場から世界平和に向けてできることをやっていきたい」と決意を語りました。

 世界大会は岸田政権による大軍拡・大増税と基地強化に反対し、平和を求める世論をつくる決意を固めあう機会にもなりました。オール沖縄1区の赤嶺政賢衆議院議員は、辺野古問題を巡り、建白書の提出から10年を迎えたことにふれて、「沖縄と本土が声を一つに固く連帯してこそ、日米両政府を動かせる。勝利をつかみ取るまで頑張ろう」と訴えました。九州・沖縄の各県から基地強化反対の思いを発信するリレートークが行われ、長崎県からは佐世保原水協の仲村真一さんが佐世保基地の現状などを報告しました。

 8月5日に世界大会・国際会議で採択された「宣言」では、「核兵器禁止条約への支持、参加を求める運動を強めよう」「軍事費の削減、外国軍事基地の撤去、軍事同盟の解消など、様々な平和運動との共同を発展させよう」等の行動が提起されました。被爆地長崎から反核平和を掲げ行動を加速させましょう。

(2023年8月9日)