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楽しめる活動・柔らかな訴えも大事

ながさき平和委員会総会で「四谷姉妹」の岸弁護士

 7月2日、2023年度ながさき平和委員会総会と記念講演会が行われました。

 総会議事では冨塚事務局長より22年活動報告とともに会員の減少問題に触れ会員・読者の拡大が呼びかけられました。また23年度活動方針では、日本平和大会in鹿児島に向けた佐世保基地行動や学習会への参加も提起されました。

 質疑では「平和都市長崎の港は護衛艦建造に特化され、多様性が衰退している問題が知られていない、視覚を使った啓蒙活動が必要」「長崎港ウォッチャーに参加したい」「平和新聞ながさき版の合本DVDの内容を知りたい」「自衛隊内部の事件、教育、隊員の心理の問題、隊員不足の補い方への懸念」「オスプレイが飛来している佐賀空港の役割とは」などの意見、質疑がありました。議案は参加者21名の満場一致で承認されました。

 総会後の記念講演会には30名が参加しました。日本平和委員会代表理事で弁護士の岸松江さんに「もっと憲法をあなたに~四谷姉妹物語~」と題してオンラインでの講演をしていただきました。

 岸さんは同じ弁護士事務所の青龍美和子さんと漫才コンビを結成し、今の改憲の中身や危険性について、漫才を通して憲法問題を面白く、分かりやすく解説してSNSで発信している活動を紹介されました。

 改憲の中身、憲法の大切さが国民の間に届いているのかというの疑問、また、これまでの活動の行き詰まりに悩んでいたことなどから、「堅苦しくなく、好きなことを楽しく、「(改憲について)分からない、どちらでもない」人たちに興味をもってもらいたい」という思いから憲法漫才を始められました。今では教育者、科学者、労働組合から取材や出演の要望があるほど反響が大きくなっています。

 紹介された、政府への対案となる「四谷姉妹が考える安保3文書」は軍産複合体が全力で阻止したい内容になっていますが、国連の「人間の安全保障」の考え方に基づいており、日本の安全保障を考える上で憲法9条の精神でもあることから参加者全員が共感できるものでした。

 講演の後の質疑では「楽しく企画で運動したい」「短い動画を発信するなど自分にできることで訴えたい」「改憲派と対峙していたが『分からない、どちらでもない』という4割の有権者の層に働きかける大事さを知った」などの意見・感想が出されました。「被爆体験者」からの体験談の発言があり、「体験談を短い動画にして字幕をつけて世界に発信してはどうか」などこれからの運動の方法や拡大のポイントが参加者の中で共有できた講演でした。

 後日、岸松江さんからも「みなさんが若い方も含めいろいろ質問してくださって、幅広い層に働きかけたいという共通の思いを感じ、私も励まされました」と連絡がありました。

(2023年7月3日)