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基地強化の進む鹿児島県

第2回オンライン九州連鎖学習会

 6月23日、鹿児島での平和大会の成功に向けた九州連鎖学習会第2回「鹿児島篇」が開かれました。鹿屋市、奄美市、西之表市(種子島)、鹿児島市からそれぞれ報告(いずれも女性)があり、全国71カ所で約80人が視聴しました。

鹿屋…米無人偵察機配備
 柴立豊子さん(市会議員)は、海自鹿屋航空基地への米無人偵察機配備の問題を報告。もともと基地とともにあった鹿屋市は自衛隊に対しては何も言わない。200人程の米兵らは基地外のホテルに宿泊している。幸い、大きなトラブルはなく、騒音もひどくないので一般の人は特に問題視していない。ただ配備が1年で完了するか懸念される。

奄美…駐屯地が3年余りで大変貌
 奄美平和委員会の荒田まみさんは20年3月に開設されミサイル部隊が配備された駐屯地があっという間に拡大されたことを報告。米軍のミサイルなどが持ち込まれ作動訓練が行われ、米軍と一体となっていることが見て取れる。推進側だった住民も「こんな事態になるとは思わなかった」と言う有り様。一方で地元紙が訓練を大きく報道する姿勢はプロパガンダと感じる。

馬毛島…建設工事で地域住民に大きな影響
 種子島平和委員会の橋口美幸さん(市会議員)はQ&Aの形式で馬毛島基地建設をめぐる動きを報告。西之表市長は「同意できない」としていた選挙公約を反故にし、事実上の容認姿勢に。建設への賛否表明はしないものの再編交付金を受け取り47事業に計上し、また馬毛島内の市有地の防衛省売却案を市議会に提案した。なし崩し的に基地建設を進めさせている。
 馬毛島はもともと米空母艦載機の離発着訓練基地として選ばれたが、湧き上がる地元の反対の声を防衛省は「自衛隊基地」にすり替えることで押さえ込んだ。加えて再編交付金が住民の分断を生んだ(再編事業に飲み込まれた岩国から、再編交付金は様々な人権を売り渡すものだという指摘があった)。工事関係者の急増で、種子島はレンタカー不足、観光客が泊まれない、賃貸住宅不足や家賃上昇、交通渋滞やゴミ問題の発生、飲み屋街での小競り合い増加など、地域住民に大きな影響が出ているも。
 九州・沖縄の人たちと連帯し、学習交流会を頻繁に持って安保3文書や防衛省の狙いを市民の中に広げていきたい。

鹿児島市…米軍機の低空飛行を告発
 園山えりさん(市会議員)は鹿児島市における米軍機の低空飛行問題を告発して市当局を動かしたことを報告。沖縄と岩国を結ぶルートの中間に位置する鹿児島市の上空を米軍機が頻繁に飛行している。入佐町からの低空飛行の目的情報をもとに当局にはたらきかけHPに目撃情報提供のよびかけを掲載させた。実際に入佐町の公園の展望台で監視活動を続け、米軍機を写真・動画に収めて証拠をつかんだ。マスコミを取り上げ、当局も「実態把握に努めたい」と調査に乗り出し、要望を上に上げるとした。騒音測定・監視カメラの設置を求めていきたい。

(2023年6月24日)