ホームニュース一覧2023

世界の原発 この1年

送電網に連結の原発は422基

 国際原子力機関(IAEA)によると、22年末の稼働可能な原発は422基で、前年より16基減った。日本の16基とインドの1基が再稼働時期未定だとしてカウントされなくなったのだ。

 この1年間に新規運転開始は6基。内訳は中国2基、パキスタン、フィンランド、韓国、UAEが各1基。フィンランドのオルキルオト3号機は世界最大の160万kW。

 一方で、閉鎖となったのは英国3基、ロシアとベルギー各1基の計5基。予定ではドイツの残る3基も年末に閉鎖のはずだったがロシアのウクライナ侵攻に伴い、冬季の予備電力として3カ月の「延命」措置が取られている。

 また新たな建設着工は中国4基、エジプトは同国初で2基、トルコ1基の計7基。世界では18カ国で57基が建設中。中国が18基、次いでインド8基、トルコとロシアが各4基、韓国が3基等々。

 世界の原発の発電能力はこの5年間は3.9億kWでほぼ横ばい。太陽光と風力はそれぞれ3.03億kW⇒9.42億kW、4.87億kW⇒8.45億kWと急成長。21年の年間発電量割合も原発9.83%に対して風力6.56%、太陽光3.52%で合計は原子力を超えた。水力の15.20%を含め、再生可能エネ発電は28.7%に到達。日本は22.5%だった。

(2023年1月5日)