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大軍拡NO!の世論と運動を広げよう

平和大会パンフ学習会 —プレ企画第3弾

 11月7日、ながさき平和委員会は平和大会のプレ企画第3弾として平和大会パンフレットのオンライン学習会を開き、12名が参加しました。2022年度版のパンフは、岸田首相が行おうとしている大軍拡をどう阻止するのかについてかなり詳しく紹介されており、日本平和委員会の千坂純事務局長に解説していただきました。

 参議院選挙で改憲勢力は3分の2の議席を占めましたが、安倍元首相の銃撃事件以降、統一教会問題、国葬問題、閣僚大臣の失態などで岸田内閣の支持率は低下する一方です。9条の理念を投げ捨て、専守防衛を逸脱する先制攻撃を正当化する方針を国会にも諮らず決めようとしていることもその一因です。

 国民の多数(70%)が非軍事的な外交解決を望んでいましたが、ロシアのウクライナ侵攻をきっかけに日本の軍備強化の声が高まってきています。しかし、岸田政権が進める軍拡は日本を守るものでなく米国の戦争に参加するためのものであり、「反撃能力」(敵基地攻撃能力)の保有は米国の要求に応えているに過ぎません。相手国とされる国がどんなに日本への攻撃の準備をしていたとしても「攻撃着手」を把握、判断することは事実上不可能です。また、日本の軍拡によって「日本を攻撃すればとんでもないことになる」という抑止論についても単に軍拡競争を高めるだけになります。すべては日本が戦火に巻き込まれることを前提に話がすすめられていますが、実際に日本が戦場になれば避難も防衛もできず無力です。

 そもそも日本が攻撃される理由などあるのでしょうか。あるとすれば米軍に多くの基地を提供し、防衛力を超えた攻撃能力を保有しようとする日本の姿勢であり他国に脅威をもたらすことです。軍拡をすすめ、敵基地攻撃能力を保有することは米国からは信頼を得ることができるかもしれませんが、世界からは「9条を持っていながら戦争をする国」と見られ信頼を失うことになるでしょう。

 「米国に協力し軍拡、敵基地攻撃能力を保有することは、結果、日本を守るどころか日本が戦場になる危険を高める」ことを明らかにすることが重要で、憲法にもとづく外交努力で戦争を起こさない、平和を実現することができるという展望を示さなければなりません。経済においても軍拡がもたらす国民への負担増、暮らしが破壊されることを明らかにし、世論が動くきっかけを作ることが重要です。安全で平和な日本、世界のために、軍拡でなく軍縮へ舵をきることがもっとも現実的な平和への近道です。

(2022年11月8日)