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「敵基地攻撃軍拡」やっている場合!?

日本平和委員会がオンライン学習会

 2月20日、日本平和委員会は「コロナ危機のなか『敵基地攻撃軍拡』やっている場合!?~軍事費削って医療、暮らしへ~」と訴えるオンライン学習交流会を開き、全国で90件を超える視聴がありました。

 はじめにシンガーソングライターの大熊啓さんがこの日に向けて創った『まだ見ぬ明日のために』を披露しました…♬私たちの血と汗と涙は子どもたちの学びのために…。

 ながさき平和委員会の冨塚明事務局長が「政府予算から見る『敵基地攻撃』軍拡の危険な中身」と題して講演。はじめに軍事費の推移や後年度負担・兵器ローンなど「軍事予算の全体像」について説明。特に補正予算に大型武器の購入費をあてて、当初予算を小さく見せかけていること、兵器ローンの総残額が当初予算額を超える異常な事態になっていると指摘しました。
 続いてスタンド・オフ・ミサイルをはじめ、海外で軍事行動を展開・支援するのに必要な武器の購入など、「『敵基地攻撃』軍拡予算」の内容について、写真とともに具体的な数字も上げながら報告しました。これらの高額武器は何年も前から予算化が始まっており、なし崩し的に「敵基地攻撃能力」を保有する国家にしようと目論んでいると指摘しました。
 その多くの武器は「南西諸島防衛」を口実にして導入したものであり、日米軍事一体強化で中国と対峙しようとしていると述べました。中国との関係を外交的に修復していくことが重要で、お互いが「攻撃する意志」を減らして信頼を醸成していく道こそ歩むべきと結びました。
 各界からコロナ禍で影響を受けている現場の実態の報告と訴えがありました。

▶尾林哲矢さん(首都圏青年ユニオン)は、例年の3倍近い労働相談が寄せられているが、ほとんどがアルバイトやパート労働者であること。新自由主義によって従来の雇用規範が切り崩され、コロナ禍の貧困は厳しいものがあると指摘し、「迅速な休業支援金の支給、雇用保険制度の拡充、雇用保険未加入者への失業扶助をして欲しい」と訴えました。

▶森田しのぶさん(日本医労連)は「家族に会えない。先の見えない自粛でストレスがたまる。体の不調が続き辞めたい。やりがいや使命感だけでは限界」など切実な医療現場の声を紹介し、「公立公的病院の再編統合を撤回し、軍事を削って医療や福祉、格差と貧困をなくすための政策に転換をして欲しい」と訴えました。

▶志子田英明さん(帯広民主商工会)は、コロナ禍で飲食店は客が激減し、経営が成り立たずに廃業などが相次いでいると、その厳しい実態を報告し、「中小企業はどこも崖っぷち。中小業者にこそ「思いやり予算」は必要。中小業者予算を100倍に増やして欲しい」と訴えました。

(2021年2月21日)