1月22日、ついに核兵器禁止条約が発効しました。長崎県内でも条約発効を祝う様々な集会や行動が行われました。
長崎市では午前10時30分から平和公園で「『ヒバクシャ国際署名』をすすめる長崎県民の会」主催の集会が開かれ、約100人が参加。平和祈念像前には「核兵器の終わりが始まった」と記された横断幕や思い思いのプラスターが掲げられました。
最初に「県民の会」共同代表の朝長万左男さんと田中重光さんがあいさつ。朝長さんは、「条約発効は終わりでなく、核兵器廃絶の第二ステージのスタートです」と話し、田中重光さんは「日本政府には核兵器禁止条約を批准してほしい」と訴えました。
続いて城臺美彌子さん、田中安次郎さん、川野浩一さんが核兵器禁止条約発効への思いをスピーチしました。「長い間覆われていた雲の間からやっと日が差してきたようだ」と城臺さんは条約発効を喜び、日本政府が批准・署名しないことに対して「平和への道を歩むため、今すぐかじを切ってほしい」と語りました。田中安次郎さんは「原爆の犠牲になった方々、先輩方に今の情勢を伝えたい。そして、署名批准してくれた国々や条約誕生に関わってくれた人々に感謝したい」と話しました。川野さんは、「被爆者が生きている間に核禁条約を実効性あるものにしよう」と呼びかけました。
長崎に原爆が投下された時刻の11時2分に平和公園の長崎の鐘や浦上天主堂の鐘が鳴らされ、そのもとで参加者は黙祷を捧げました。
その後、140個の黄色の風船を参加者で一つずつ空気を抜くパフォーマンスを行いました。これは黄色の風船を、世界にあるとされる1万3000発余りの核弾頭と見立て、核兵器廃絶への決意を込めて行われたものです。
1月22日は核兵器廃絶運動にとって大きな節目として歴史に刻まれました。1日でも早く核兵器廃絶を実現するため、力を合わせて第二ステージの運動を広げていきましょう。
(2021年1月22日)