1月10日、日本平和委員会と九州ブロック平和委員会は馬毛島の軍事基地化に反対する、オンライン全国学習交流会を開催し、20余の都道府県から約150人が参加しました。
はじめに、馬毛島への市民の熱い思いが込められた映画「馬毛島」と防衛省の海上ボーリング調査(写真)や抗議行動の様子が上映されました(川村貴志さん撮影・編集)。
「馬毛島への米軍施設に反対する市民・団体連絡会」の三宅公人会長は「西之表では市長も市議会も市民の大多数も米軍基地化に反対している。防衛省は住民説明会で生の反対の声を聞いたにもかかわらずボーリング調査を強行。その予算はすべて米軍関連予算からの流用だ。1月31日投票の市長選・市議会議員選は反対運動のヤマ場。国はなりふり構わず地元へのテコ入れを行っている。圧倒的な票差で勝利するためにぜひ支援を」と訴えました。
ながさき平和委員会の冨塚明事務局長がミニ講演で、馬毛島基地は米軍と一緒になって自衛隊が海外展開するための訓練基地だと指摘し、「この基地を食い止めるためにともに頑張りましょう」と呼びかけました。
【全国の平和委員会から熱い連帯】
2010年に、「海にも陸にも基地はいらない」という公約を掲げて誕生した稲嶺市長は、辺野古基地建設に必要な美謝川の水路変更を市長の権限で拒否してきた。ところが現市長は、防衛省の勝手なボーリング調査に抗議をするどころか、問題はないと言っている。許可しなかった前市長の存在がいかに大きかったかを実感する。
八板市長は50年、100年先の西之表市の事を考えて馬毛島の軍事基地化に反対をしている。そういう市長を国に奪われてはならない。国の攻撃は容赦ない。矢板市長を守るためには市民1人ひとりとしっかり対話をし、納得してもらうことを地道に続けるしかない。南西諸島の平和を守ることは、日本、世界の平和を守ることに繋がる。 (沖縄県名護市平和委員会)
一旦受け入れてしまうと、米軍のやりたい放題となる。日本政府は「米軍の運用の問題」と言って米軍に何も言えない。市民の声は門前払いされる。軍用機の運用に規制をかけられない。2006年に住民投票が行われ、市民の過半数が艦載機移駐反対を表明した。その背景には、幾度か行われた艦載機の夜間離発着訓練による爆音の体験があった。岩国でも基地問題を争点に何度も市長選挙をたたかったが、防衛当局、与党、地元財界などの勢力は、金・脅し・利益誘導など裏で何をするかわからない。常に住民1人ひとり結びついてゆるぎない支持を得ることが必要。新しい基地は絶対に許してはならない。(山口県岩国市平和委員会)
日本の未来がかかったたたかいが馬毛島を1つの焦点にして始まっている。米国でFCLPの訓練をやるときは厚木基地の何十倍もある砂漠の広大な基地でやる。環境アセスをやり、動植物に一切の影響がないということを確認して行っている。そうしないと住民が認めない。日本では住民は「虫けら」以下の扱い。そのようなことが馬毛島でまたくり返されようとしている。軍事最優先の政治を転換させる立場で連帯をしていきたい。(神奈川県大和市平和委員会)
奄美では陸自基地を受け入れてしまった。一度基地を受け入れるとどんどん拡張すると言われたが、すでにミサイル部隊が配備され米軍との共同訓練も行っている。隣の島として馬毛島にはつくらせたくない。(奄美市平和委員会)
イージスアショア計画を撤回させた秋田の他、埼玉、愛知、大阪、宮崎の各平和委員会からも熱い連帯のメッセージが寄せられました。
(2021年1月11日)