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世界の核弾頭 減少するも質は強化へ

長崎大学核兵器廃絶研究センターが発表

 6月11日、長崎大学核兵器廃絶研究センターは新しい『世界の核弾頭ポスター』を発表。世界の核弾頭総数を13,880発と推計した。

 2013年〜19年の間に数としては約3,400発減った(ロシアが約2,000減,米国が約1,500減,他国で約100増)。しかし減ったのは多くは退役弾頭の解体によるもので、軍用(配備と貯蔵)弾頭はロシアが170減,米国が850減にすぎない。

 その一方で「近代化計画」が進行している。ロシアは、旧ソ連時代に製造したシステム(弾頭,運搬手段,発射台)を一新しつつある。さらに、マッハ20の極超音速弾頭やミサイル、原子力潜水艇や原子力巡航ミサイルなど従来の概念を超えた新兵器を開発している。

 米国も現有の核弾頭の種類を減らし、かつ共有化を図ることでスリム化を狙っている。その上で運搬手段と発射台を一新する。

 他の核保有国も程度の差はあれ近代化計画があり、質的核軍拡が進んでいる。

(2019年6月12日)