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「若者と平和・社会活動」

ながさき平和委員会 ピースカフェ

  6月17日、ながさき平和委員会はピースカフェ「若者と平和・社会活動」を開き、異年代層の会員が語り合いました。

 最初に筒井涼介さんが若者の実情とその背景について問題提起をしました。

 各種のアンケート結果からみえてくる若者の実情は…①多くの人が思っているよりも若者は平和・社会について関心をもっている。②しかし多くの若者は判断に困っている。③また活動に対して、抵抗感はあまりないが経験や知識不足から敷居を高く感じている若者が一定数いる。

◦核兵器問題への関心:とてもある25%,少しある54%,あまりない19%
◦憲法改正への関心:あり60%,なし40%
◦憲法改正:賛成でも反対でもない59%(60代は36%)
◦9条への自衛隊明記:賛成でも反対でもない54%(60代は35%)
◦活動等への参加経験:ある20%,ない80%
◦活動等へのためらい:ある27%,ない73%
◦参加しづらい理由:知識不足29%,自分に関係ない26%,周囲の目20%

 筒井さんは若者のこのような傾向の背景には、①教育の不十分さ(歴史や主権者教育、ディスカッションの仕方などで)、②考える余裕がない生活(忙しい日々をおくっていて、判らないものに時間を使う余裕がない)、③社会変革の展望が持てない(自分の行動で社会が変わると思っていない)ことがあると指摘し、少しでも若者が活動に参加しやすい状況をつくる、そのための工夫が必要ではないかと述べました。

 これらの提起に対して、自分の経験も踏まえて活発に意見が交わされました。

*社会に出た時に主体的に動かないようにする教育システムが問題/現在も昔も教育システムはあまり変わっていない/しかし教員の質が変わった。多様性がなくなってしまった。
*昔は大学や職場で先輩達の影響をかなり受けて気づくことがあった。いまは自治会活動・組合活動がない/みんな関心がないから政治的な話は話題にならない。
*肝心なところは押さえない、伝えないメディアの問題もある/若者はあまりテレビを見ない。SNS情報が主で、一般マスコミの影響は受けていないのではないか。
*デモはすごいと思うけれど、影響力があるのか疑問。SNS発信に意味はあるが政治が動くのか。Twitterで声が集まれば会社を変えられることもある。昔よりはあげやすい/SNSで発信してもメディアで取り上げられないと力にならない。
*「ゆるい」活動を認めないと若者が参加してこない/組織に入ることについてはメリットを求めているのでは。それが見えないから「ゆるやかな」つながりでいいと思っているのでは?
*先輩たちは自分たちで勝手に吸収し、教えられた経験がない。だから何をどう教えたらいいかわからない/キャッチボールがうまくいっていない。もっと寛容であるべきだ。大人たちが発想を変えないといけない/若者の持っている「怒り」を引き出せていない。大人のコミュニケーション能力が問われている。
*解決に特効薬はないようだ。結局は思いついたことを地道に実践していくしかないのかも。

(2019年6月18日)