9月13日午後4時45分頃、対馬空港に米軍の大型輸送ヘリCH-53E(普天間飛行場所属)が2機、緊急着陸した。米軍から福岡空港経由で対馬空港に着陸要請があったという。2機には計29人が搭乗しており、訓練の一環として韓国に向かう途中だった。天候不良とそれにともなう燃料不足のためとの説明があったという。
乗員は対馬市内のホテルに宿泊。翌14日の午後4時50分頃、岩国基地から米軍の空中給油機KC-130が飛来して2機に燃料を補給した。15日の午前11時頃に1機が離陸したが電気系統のトラブルと見られる警告により再着陸。午後2時頃に機体に問題がないことが確認されたとして2機とも離陸して韓国に向かった。
対馬空港への米軍機の着陸は、04年7月に戦闘捜索救難ヘリHH60(嘉手納飛行場所属)が1機、天候不良のために約2時間駐機して以来となる。
9月15日午後4時40分頃、今度は長崎空港に別のCH-53E(普天間飛行場配備)が1機、緊急着陸した。九州防衛局によると、米軍から16日午前に「通常の訓練中に、コックピット内の警告灯が点灯したため予防着陸した」と連絡があったという。ヘリは安全点検を終えて同日午後0時25分頃に離陸した。
大型輸送ヘリCH-53Eは04年に沖縄国際大学で墜落した機体と同型機。韓国、米国でも墜落事故を起こしている。17年6月には「通常訓練中に操縦室で警告サインが表示されたため」沖縄県久米島空港に緊急着陸。同10月、飛行中に火災を起こし、沖縄県東村高江で不時着し炎上。同年12月には普天間飛行場近くの緑ケ丘保育園の屋根で部品が見つかり、普天間第二小学校の校庭に重さ約8キロの窓を落下させた。
このところ米軍機の「緊急着陸」が相次いでいる。点検整備は当然だが、米軍が日本の空を自由に飛べる異常さこそ正すべき問題だろう。
(2018年9月17日)