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日出生台米海兵隊砲撃演習監視リポート

覚書違反の訓練実施、日米共同訓練への危惧も

 12回目となる日出生台演習場での沖縄県道104号線越え実弾砲撃移転訓練が2月27日から3月6日まで行われました。大分県平和委員会からのリポートを紹介します。

沖縄海兵隊砲撃訓練・砲弾数(2017年)
日付 午前 午後 夜間 備考
2月27日 8 6 0 14 初弾8時50 分
2月28日 7 31 2 40 期間中最少の砲弾数
3月01日 15 103 0 118 夜間0 発だが終了20時
3月02日 8 70 87 165 20時以降に16 発
3月03日 34 32 2 68 砲門を移動した発射訓練
3月04日 64 79 0 143 連続発射が目立つ
3月05日 34 33 0 67 砲門を移動した発射訓練
3月06日 25 32 0 57 終了は14 時半
195 386 91 672 砲弾数は過去3 番目

今回の訓練では小火器訓練は行わず、白リン弾、照明弾も発射しなかった。米兵を支援する自衛隊員が多く見られたこと、県・関係自治体・防衛局で取り決めた演習時間に関する覚書を破り砲撃を実施したことが特徴的だった。

★砲撃演習内容
 期 間 2月27日から3月8日(砲撃は8日間)
 人 員 発表200名(実際は150名)
 車 両 50両(持ち込みは40両)
 砲 門 6門(実際は5門)

★海兵隊の動き
2月20日 先発隊が日出生台に入場。
2月21日 本隊第一陣入場。予定時間より約4時間後の4時40分。
2月22日 第二陣が入場。砲門5門と車両35両を大分市大在港より陸揚げし、午前11時から12時30分に搬入。
2月27日から3月6日まで砲撃演習
3月01日 午前中に訓練をマスコミ等に公開
3月13日 第一陣が民間チャーター機で大分空港から嘉手納基地に向け、出発。
3月15日 残りの部隊が福岡空港から出発。

★訓練の特徴と問題点
 今回の訓練では演習場に入場する時間を予定より大幅に遅らせたため第一陣の入場が午後5時ごろになったので平和運動センターは門前の抗議行動ができなかった。
 訓練4日目には訓練終了時間に関する自治体と防衛局との覚書を破り、午後8時3分から25分の間に16発を発射し、訓練終了のサイレンは55分に鳴らされた。
 これは演習場の使用について米軍が自由に使用したいとの思いの現れであり「ローカルネット大分・日出生台」は翌日、演習場門前で防衛局に抗議文を手渡した。「日出生台各界連絡会」も6日に県に申し入れをした。大分県も防衛局に対して強く抗議をした。以後、訓練終了の時間は守られた。
 150人の海兵隊に200名の自衛隊員が演習場内で支援を行った。砲門1門につき2名の赤ヘルを被った自衛隊員がサポートしている姿が監視小屋からも見えた。初めてのことだ。
 また、訓練の初日に155㍉榴弾砲やてき弾銃などの取扱いを海兵隊から習っている映像を海兵隊員がアップしていた。戦争法や新ガイドラインでこれから日米間での連携した行動、作戦が求められるので陸自隊員にも英語による指示や指令を理解させ英語によるコミュニケーションを学ばさせるためサポートと称して海兵隊の支援を行ったものとみられる。

(2017年3月9日)