5月3日、佐世保市平和委員会は原水爆禁止佐世保協議会と共催で学習会を開き、大雨にもかかわらず約40人が参加しました。水陸機動団配備の問題点と「戦争法」と題して山下千秋さんが、安倍政権の狙いとアメリカの世界戦略との関係等々について多岐にわたって講演。戦争法強行と軌を一にした佐世保の基地強化、とりわけ崎辺への水陸機動団配備が及ぼす危険性と米国の戦略との関連について明快に説明され、強大な基地を抱える佐世保における反戦・平和活動の持つ重要な意義について改めて考える場となりました。(以下、概要)
◦戦争する国へ向けた安倍政権の取り組みとして、法的根拠:特定秘密保護法、集団的自衛権行使容認の閣議決定等々の民意を無視した強行突破。(戦争法の成立はその象徴・・・)
◦自衛隊から国防軍へ:侵略できる軍隊へ(自衛隊と米海兵隊との共同訓練)、水陸機動団(日本版海兵隊)配備〜佐世保の侵略基地としての強化(最前線基地機能の大規模な強化)。
◦国民総動員体制:教育基本法改悪、道徳の教科化、メディアへの介入等々・・民意の抑え込み。
◦最後の仕上げが「憲法改正」。(今夏の参議院選挙が重要〜勝利へ全力を!)
◦今のままでも「戦争法」が発動されれば、これまで戦争による一人の犠牲者も出さなかった自衛隊が「コロシ・コロサレル」最前線に立たされることになる。しかも、外国(アメリカ)が引き起こす戦争によって・・・私たちと同じ佐世保市民である自衛隊員が真っ先に派兵される危険性がある。
◦これまでの海外派兵は曲がりなりにも憲法第9条のおかげで最後の一線はギリギリ守られてきた。そのことを何より佐世保市民に伝えることが重要。(そのために佐世保での運動が持つ意味は大きい。)
質疑では、佐世保市に交付される基地交付金の額(米軍、自衛隊)、基地がなくなった場合の経済的展望、基地(米軍・自衛隊)の存在を利用した石木ダム計画への国(防衛省)の介入、宇久町への自衛隊誘致の動きなど活発に質問が出されました。
(佐世保市平和委員会 安田健)
(2016年5月4日)