6月13日、ながさき平和委員会の定期総会を開き、記念講演会に約50人の参加がありました。大久保康裕さん(沖縄県平和委員会事務局長)が、この間の沖縄のたたかいを紹介しながら、憲法改悪の流れと新基地建設は一体のもの、憲法を大いに使って戦争立法を廃案にし、安倍政権を退陣に追い込もうと呼びかけました。(以下、概要)
◇戦争マニュアルと辺野古新基地はセット◇
97年のガイドライン(戦争マニュアル)改定で日米両政府は普天間基地の「県内移設」決定。05年の事実上の改定で現行の辺野古計画を確定し、今年の改定で「唯一の解決策」とした。
新基地は米海兵隊の出撃・訓練・補給の拠点であり、陸自の常駐も視野にある。集団的自衛権の行使、世界規模の海外派兵の共同作戦のための日米共同の出撃拠点。戦争国家の法的基盤が戦争法案とすれば物的基盤が新基地といえる。
◇沖縄の米軍・自衛隊基地◇
沖縄の米軍基地は「防衛」とは無縁の前進抑止の基地(主に水陸両用戦と制空権維持)。自衛隊基地も強化の上に米軍との一体化が進む。米軍基地を全国の陸・海・空自が使用、特に実戦経験豊富な米軍からスキルを吸収しようと全国から自衛隊が押し寄せている。海兵隊訓練には別府・大村・小倉駐屯地から陸自が研修にも。
◇沖縄のたたかいとその特徴◇
政治戦の成果は3つ:(1)保革を越えた団結による名護市長選の勝利で新基地建設を許さない橋頭堡を構築、(2)保革共同戦線による沖縄知事選勝利、(3)総選挙で党派を超えた「うまんちゅ」候補の全勝で安倍政権の反撃を返り討ちに。
たたかいの特徴は、(1)オスプレイの配備撤回、普天間基地の閉鎖・撤去・県内移設を断念の「建白書」実現にむけた大同団結、(2)現場と政治戦が一体となったたたかい、(3)全省庁を総動員した官邸主導の攻撃、米軍・右翼も一体化した総がかりの攻撃に対し、“非暴力”で対応。(4)「島ぐるみ会議」による連日の座り込みバス配車、「辺野古基金」の設立など、県政と大衆運動の一体化等々。
◇今後のたたかいの展望◇
これから県と名護市が許認可権限の行使に踏み切る。それを支え励まして世論をさらに広げる取り組みが必要。
佐世保は沖縄の海兵遠征部隊の出撃基地であり、水陸機動団は集団的自衛権の行使、日米軍事一体化の要となるもの。連帯して運動を展開し、戦争立法廃案、安倍内閣退陣に追い込もう。
(2015年6月15日)