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佐世保で自衛隊武装パレードに抗議

 6月14日、佐世保市の繁華街・四ケ町アーケードで陸上自衛隊と海上自衛隊による初の合同軍事パレードが行われました。これまでは秋に陸自相浦駐屯地の創立記念行事の一環として西部方面普通科連隊の武装パレードが行われてきましたが、今回はこれに陸自第118教育大隊と海自佐世保教育隊の新入隊員が加わり、計約760人が行進しました。

 「教育隊」は入隊したばかりの若い隊員たち。水兵服姿で腕を大きく振る海自候補生、迷彩服の陸自候補生は「小銃」を抱えての行進。若い女性隊員の姿が目立ちました。銃を立て整然と行進する陸曹候補生の姿も異様でした。

 音楽隊は「軍艦マーチ」を演奏し、沿道の関係者・市民が若い隊員に「日の丸」の手旗を振る。自衛隊の父兄会は「私たち応援しています」の幟旗や横断幕を用意。まさに「戦争前夜」を思わせる恐怖感を感じます。

 西部方面普通科連隊は戦場さながらに顔に迷彩ドーランを塗って行進。ちょうど政府与党内では「集団的自衛権」行使容認に向けた協議が進められている真っただ中。同部隊は「水陸機動団」(日本版海兵隊)の中軸として「集団的自衛権行使」の要の役割が与えられるものです。パレードの趣旨である「ありのままの姿を見せて市民の理解を得る」とは、まさに戦争する現場サイドから、「戦争できる国づくり」の認知を佐世保市民に迫るということにほかなりません。

 佐世保平和委員会と佐世保原水協が抗議集会を主催、県下から約80人が参加しました。ながさき平和委員会と憲法共同センターが呼びかけ、長崎からもマイクロバスで駆けつけました。

 佐世保原水協理事長の山下千秋さんは、この3月に佐世保地方総監を退任した吉田正紀海将の言葉を引き、「自衛隊員の皆さんは1発の銃弾も撃つことなく、9条を守り、その道を貫いて欲しい」と呼びかけ、世論と運動を広げ、集団的自衛権行使容認の閣議決定を許さず、「戦争する国づくり」をくいとめようと訴えました。

(2014年6月15日)