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自衛隊武装パレード中止の申し入れ

 6月9日、佐世保原水協と佐世保平和委員会は、佐世保市で初の陸海自衛隊の合同軍事パレードが行われようとしている問題で、その中止を求める申し入れを陸上自衛隊相浦駐屯地と海上自衛隊佐世保地方総監部に行ないました。

 軍事パレードは、陸上自衛隊相浦駐屯地が毎年9月に市民の反対を押し切って強行しているものを前倒しで14日に佐世保市中心街で実施するもの。これまで、陸自の武装パレードだけでしたが、今回は海自も加わり、総数約760人が参加する計画です。“日本版海兵隊”とも言われる陸自西部方面普通科連隊は、小銃を携帯する予定です。

 申し入れでは、代表10人が、安倍政権の「戦争する国づくり」の暴走の一環だとのべ、計画の中止を求めましたが、陸自・海自とも「上に伝える」という対応でした。申し入れ後、山下氏は「中止の意思を示したが、自衛隊から何の回答もなく、市民の理解を得ずに強行する姿勢と受け止められる。14日の軍事パレードに合わせ、抗議行動を行うことを広く呼びかけたい」と話しました。

(2014年6月10日)


海上自衛隊佐世保地方総監 池田徳宏海将 様
陸上自衛隊西部方面混成団長兼相浦駐屯地司令 曽田健史一等陸佐 様

2014年6月9日

初の陸海合同の市中軍事パレード中止の申し入れ

原水爆禁止佐世保協議会理事長 山下千秋
佐世保市平和委員会      篠崎義彦

 陸自相浦駐屯地は、佐世保自衛隊パレード(陸自、海自合同)を6月14日、佐世保市中心街で行う計画を公表しました。

 今までは、陸自の武装パレードだけでしたが、今回は海自も加わるというものです。
 参加部隊は、陸自第118教育大隊、海自佐世保教育隊、陸自西部方面普通科連隊(日本版海兵隊)、海自佐世保音楽隊、などで総数約760人が参加すると計画されています。なお、陸自西部方面普通科連隊は、小銃を携行するとのことです。

 ありのままの自衛隊を見てもらい、理解を求めるというのが武装パレードの自衛隊側の説明でした。

 安倍政権が「戦争する国づくり」の暴走につき進んでいます。(1)解釈改憲で集団的自衛権行使容認の法的基盤を得る。(2)闘う軍隊への大改造をはかる。(3)国民参加の仕組みをはかる。こうした方向で、平和の歴史を根本から転換させようとしています。

 これに呼応するかのように、5月には、奄美大島の無人島で陸・海・空の三自衛隊が、離島奪還統合軍事演習を強行しました。これに先立ち、米海兵隊から「殴り込みの手ほどき」を受ける訓練も行っております。これらは、新防衛大綱に沿って、専守防衛型から海外派兵型への具体化そのものです。

 「ありのままの自衛隊を見せて、理解を得る」とは、まさに戦争する現場サイドから、「戦争できる国づくり」に現場も着々と準備をしているということを私たち市民に認知を迫るということにほかなりません。

 多大な戦争犠牲のうえにつくられた平和憲法です。日本が再び海外で武力行使する、戦争することなど絶対に許すことはできません。我が国初の市街地を陸・海合同の武装パレードが、被爆県、佐世保市で行われることの意味は重大です。

 佐世保は、戦前はアジア侵略の拠点にさせられました。今度は日米共同の戦争出撃基地にしようというのです。軍靴の足音が迫ってきました。

 自衛隊の皆さんも、専守防衛、災害救助のためにと入隊されてこられたはずです。海外に出かけ、他国の防衛のための戦争するために入隊されたのではないと確信しています。

 今までは、「戦闘地域にはいかない」、「武力行使はしない」という歯止めのために戦争でなくなる方も、外国人を殺傷することもありませんでした。でもこれからは「殺す、殺される」こんな悲しいことになります。私たちは、皆さん方に死んでもらいたくありません。外国の人を殺してもらいたくありません。

 こうした危険な道へつながる武装パレードなど中止されるよう強く申し入れいたします。