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水陸機動団の配備反対を

佐世保平和委員会が市に申し入れ

 1月15日、佐世保平和委員会と原水協は佐世保市に対して、水陸両用機動団の配備撤回要請を求める申し入れを行いました。

 昨年12月に決定された新防衛大綱は日本版海兵隊(水陸両用機動団)の創設を明記し、それを具体化する予算措置も取りました。現在の陸自西部方面普通科連隊を4倍強にし、3千人規模に大増強する方針は重大です。朝長佐世保市長は「できる限りの協力・支援を図る」とコメント、配備歓迎の発言も繰り返しています。

 暴走する安倍内閣の下、日本が再び海外で戦争する出撃拠点として佐世保が重要な役割をになわされることは、絶対に許せることでなく、水陸両用機動団の佐世保配備・大増強に反対するようを求めました。

 市側は末竹副市長が応対。趣旨は市長に伝えると言いつつ、一方で佐世保市は基地と共存共栄の立場と答え、事実上の拒否回答でした。

(2014年1月16日)


佐世保市長 朝長則男 様

水陸機動団大増強に反対する申し入れ

2014年1月15日

原水爆禁止佐世保協議会 理事長 山下千秋
佐世保市平和委員会   会長  篠崎義彦

 安倍政権の暴走政治はとどまる気配は見えません。昨年末には、戦争司令部(国家安全保障会議)を発足させ、国民弾圧法でもある特定秘密保護法を強行制定しました。さらに、専守防衛方針を投げすてる海外派兵型の新防衛大綱を策定し、日本版海兵隊(水陸機動団)の創設や敵基地攻撃能力整備方針を明記しました。その具体化の予算措置も取りました。

 さらに、集団的自衛権行使も合憲という解釈に大転換しようとしています。海外で戦争できる国づくりを目指すものと言わなくてはなりません。

 こうした中で、現在の陸自西部方面普通科連隊を4倍強にし、3千人規模に大増強する方針は重大です。日本が再び海外で戦争するなどということ自体とんでもありませんが、その出撃拠点として佐世保が重要な役割をになわされることは、絶対に許せることではありません。

 ところが新聞報道では、朝長佐世保市長は、「水陸機動団受け入れ支援の強化」を表明されたとのことです。尖閣諸島をめぐる動きの中で、「離島奪還作戦」をになうことがその理由とされています。

 確かに、我が国の固有の領土である尖閣諸島に対する中国の挑発的行動は許せるものではありません。また一方的に防空識別圏を設けるなどという態度もひどいものです。

 しかし、これらの問題を解決するために日本も軍事力を強化し、対抗するという態度は危険極まりないものです。

 こうした時にこそ、憲法の平和主義に基づいた冷静な解決策を探求すべきです。安倍政権は、中国の誤った行動を最大限の口実に使い、日本の軍国主義復活・強化を目指しているかのようです。安倍政権のこうした危険な動きを佐世保市は後押しするのではなく、むしろいさめる態度をとるべきです。軍事的対決の拡大は、それこそ取り返しのつかないことになります。

 佐世保は、戦前、アジア・太平洋の侵略戦争の出撃基地という悲しい歴史を持っています。その反省に立って、1950年画期的な平和都市宣言を行い、今日まで平和の道を進んできました。戦後68年たって、今度はアメリカと一緒に海外で戦争する出撃基地にされることなど、多くの市民は絶対に望んでいません。きっぱりと水陸機動団佐世保配置を拒否されるべきです。

申し入れ事項

 一、水陸機動団佐世保配備・大増強反対の立場を表明されること